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食われるものの食われない4つの戦略

必ずしも「強い」訳ではない生物が、脈々と子孫を残し生き残っている。
そんな生物の「弱者の戦略」から今週は学んでいきます。

おはようございます 渡辺です。ここのところ、毎週末いい天気で嬉しいです。今週は、少し前に読んだ「弱者の戦略」- 稲垣栄洋 から紹介したいと思います。

強い者が勝つのではない。勝った者が強いのである。

ビジネスにおける競争戦略の本と思い手にとって読んでみたところ、生物界における生存戦略の本でした。しかしながら、この本の裏には、このように書かれていました。

強い者が勝つのではない。勝った者が強いのである。

弱肉強食な生物界において、自然環境の激変に対応し進化し続けることで生き残ってきた動植物が存在しています。彼らは必ずしも「強い」訳ではないかもしれませんが、脈々と子孫を残し生き残ってきています。そんな生物の「弱者の戦略」から、ビジネスや個としての自分自身の生存戦略を学んでみようかと思います。

また、「戦略」というものを考えるにあたり、ZHDのシニアストラテジストであり、「イシューからはじめよ」の安宅和人さん言葉を引用しますと、

戦略とは・・
・事業環境の構造的理解に基づき、その将来変化をできるだけ先読みし、
・その中で、自社の強みを生かして対競合優位を維持しうる
 「勝ちパターン」を見極め
・それを実現するための総合的なアクションを具体的に設計したもの

安宅和人氏資料より抜粋

という事になります。これらを踏まえまして、明日から「食われるものの食われない4つの戦略」について考えていきます。それでは、今週もよろしくお願いいたします!

1.群れる

おはようございます 渡辺です。今日は久しぶりの雨模様ですね。気温も昨日に比べると大分低いので、みなさま暖かくしてください。

さて、今日からは「食われるものの食われない4つの戦略」につぃて見ていこうと思います。まず、1つ目は「群れる」です。

天敵への対抗手段として、群れをなす理由の一つは、天敵に対する警戒能力が高まることです。一頭で草を食べていれば、狙われやすいですが、他の仲間が警戒していれば、安心して草を食べることが出来るでしょう。

サバンナでは、シマウマだけでなく、ガゼルやキリンなど異なる動物が群れを成しているのは、キリンは遠くを見渡すことが出来るし、ガゼルは音に敏感です。このように異なった能力をもつものが集まることによって、天敵に対抗しているわけです。

同様に我々としても、一人一人は弱い存在でも、それぞれの得意を活かし、組わせることで強い組織になることが出来ますね。だからこそ、チームワークや一体感が重要になってくるわけです。

他にも企業同士が補完しあう形として、salesforce にAppExchangeというSalesforce の機能を拡張するアプリ群があります。このAppベンダーは必ずしも大企業ばかりではないですが、それぞれ特徴的な機能を提供しているため、組み合わせて使い始めると使い勝ってもよく、解約されずらくなるというのは、salesforceにとっても、Appベンダーにとってもお互いにとって良い効果があるというのを聞いたことがあります。

如何でしょう。1つ目の戦略「群れる」。どのように活かしていきましょうか?それでは、本日もよろしくお願いいたします!

2.逃げる

おはようございます 渡辺です。最近、ふろ上がりにベランダでチルアウトするのが1日の終わりの儀式化してます。さて、「食われるものの食われない4つの戦略」2つ目は「逃げる」です。

「三十六計逃げるに如かず」「逃げるが勝ち」と古くからの言葉がありますが。弱者の戦略としては、「直線で単純な勝負をしないこと」となります。

例えば、地上最速のチーターからガゼルはどのようにして逃げるかというと、巧みなステップやクイックターンを行う事で、チーターが最高速度が出る前に方向転換することで、走り勝つことが出来るのです。

また、蝶はひらりひらりと飛ぶのは、なんとものどかではありますが、この不規則な飛び方こそが、鳥などの外敵から身を守る方法でもあるのです。「強い者は単純に、弱い者は複雑に」というのは、戦略におけるセオリーだったりします。

また敵から逃れるためには、敵の存在をいち早く知る必要があります。うさぎの耳が長いのは、遠くの音までよく聞けるためです。また肉食獣は、目が顔の正面についているのに対し、草食動物は目が顔の横についているのも、幅広い視野を見渡せるような仕組みになっているからです。

これらの事から、我々が学べるとすると、強者というのは比較的存在も目立つのでその動向をウォッチする、その上で自分たちのフットワークの軽さで色々な打ち手を打ってみるということになりますでしょうか?

以前、何かのセミナーか何かで現ヤフー社長の小澤氏が、ヤフーとしてベンチャーにやって欲しくないことは、「こっそりと市場をとること」と言っていました。上場企業は、IR情報とか戦略もある程度開示の必要もあるが、ベンチャーはそれをせずに知らないうちに大きくなっていたというのが一番脅威という事でした。

如何でしょう。2つ目の戦略「逃げる」。強者とは、正面で戦いあってはいけないですね。それでは、本日もよろしくお願いいたします!

3.隠れる

おはようございます 渡辺です。昨日に引き続き、いい天気が広がっていますが、その分寒いのは寒いですね。

さて、「食われるものの食われない4つの戦略」3つ目は「隠れる」です。弱者にとって、「逃げ隠れ」するというのは、重要な生存戦略であったりしますね。

隠れるといえば、昆虫の擬態が有名ですが、例えばアゲハチョウは、成長にあわせて擬態を変化させていきます。まずは、生まれたばかりの幼虫は黒と白のまだら模様をしていますが、これは鳥の糞に姿を似せています。その後成長すると緑色になりますが、これは葉っぱに、また背中には目玉模様がありますが、襲われると体を反らせ蛇に化けています。さらに、さなぎの時は木の棘に姿を似せているわけです。

我々、個人として擬態を参考にする方法はパッと思いつかなかったのですが、ベンチャーとかでよくある、一見筋の悪そうなビジネスや儲かりそうもなさそうなビジネスモデルの裏で、大量のデータを取得しそれを次に活かしていくみたいなものはありますね。大企業としては、あまり旨味のなさそうな領域に隠れて、虎視眈々とビジネスチャンスを狙うというものです。

また、なまけもののように動かない。動くとしてもすごくゆっくりと動く。というのも「隠れる」戦略の一つです。M&Aの候補企業なんかを見ていると、意外と「2000年頃に創業して細々と20年続けてきました」という企業を目にすることがあります。あまり急激な成長を求めず、確実に信頼と実績を積み上げて今に至っているという好事例ですね。必ずしも急成長やIPOゴールを目指すのではなく、着々と自分たちの価値を発揮していくというのは、簡単なことではないと思います。

如何でしょう。3つ目の戦略「隠れる」。目立たないけど、しっかりと生き延びるのも必要なことです。それでは、本日もよろしくお願いいたします!

4.ずらす

おはようございます 渡辺です。昨日、久しぶりに立食形式の交流会に参加しました。なんかすごい久しぶりに名刺交換した気がしました。

さて、「食われるものの食われない4つの戦略」4つ目は「ずらす」です。

天敵やライバルのいる場所や時間を避けて強者のいない場所や時間を選ぶという戦略ですね。

例えば、夜行性の昆虫というのは、天敵である鳥から逃れることが出来ます。またラマやアルパカは、酸素の少ない高山でも生活できるようにすることで、天敵のいない場所に適応しています。ラクダも砂漠という過酷な環境で生きれるように、コブがあったり、砂ぼこりから目を守るような長いまつげや、鼻の穴が閉じれるようになっていたりします。

2005年に出版されて、今や普通に使われている「ブルーオーシャン戦略」は正に「ずらす」戦略ですね。血で血を洗うような競争の激しい既存市場を「レッド・オーシャン(赤い海)」とし、そこからいわば「ずらし」て、競争のない理想的な未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海)」を切り開くべきだというものです。

有名な事例として、「10分1,000円カット」の低価格理髪店として一市場を築いたQBハウスが挙げられています。洗面台が不要なため、初期投資も少なく、敷地も狭くてよいため、通常の理髪店より低コストで運用可能です。また、10分で1,000円ということは、1時間あたり6,000円になるので、通常の理髪店が1時間で3,000~4,000円位だと考えると、時間当たりの単価は実はQBハウスなることも可能です。

また、ユーザーにとっても、とにかく髪を切りたい、時間とお金をかけずに髪を切りたい、というニーズを満たしてくれる場所として、忙しいサラリーマンや子どもの髪カットする場所としてもヒットしました。

さらに、秀逸だと思うのは、結婚して子育て中の母親の美容師さんの就職先として好条件だったというのを聞いたことがあります。シャンプーが無いから手が荒れない、指名制が無いので、仮に急な保育園の呼び出しにも対応可能という事です。

しかしながら、今となってはQBハウス以外の低価格理髪店も多く出てきているというのも、諸行無常を感じますね。

という訳で、今週は「食われるものの食われない4つの戦略」を紹介してきました。生物の生存戦略から学べることも多くありますので、もし興味を持ったら本も読んでみてください!それでは、今日は月間OCもありますね。本日もよろしくお願いいたします!
(2022.11.14-11.18)

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