せかいのつくりかた
みなさま、おはようございます 渡辺です。GW終わってしまいましたね。ゴールデンカムイの無料期間も終わってしまいました。今日からまた頑張っていこうかと思います。
ところで、この連休中に佐藤航陽 「世界2.0」を読みました。
メタバースについて書かれた本ではあるのですが、この本の2章3章で「世界」についての定義が行われています。それが中々興味深かったので、今週はこちらを紹介することにします。
「世界」とは?
まず、この本では「世界」というものを「視空間」と「生態系」の組み合わせと定義しています。
視空間とは、人間と景色で構成されており、人間は他の人間には非常に関心度が高いのですが、背景には意外と無関心という事です。よく通っている道のはずなのに、工事などをやっていると、元々そこに何があったかを想いだせなかったりすることもあるかと思います。
また、生態系を語るうえで、重要なキーワードは「価値」と「登場人物」です。まず、価値には3種類あるのですが、それぞれ以下の通りとなっています。
①実用的価値(儲かること、役にたつこと)
②感情的価値(共感できること、ポジティブになること)
③社会的価値(世の中全体にとってプラスになること)
加えて2タイプの参加者が存在します。
a.生産者:価値を創り出す側
b.消費者:価値を感じる側
これら、2タイプはきれいに分離することなく、状況よって立場が入れ替わる2面性を持っています。
現実世界でも農家の人は、野菜の生産者でありながら、肉の消費者であったり、メルカリでも同じ人が出品者であり、購入者であったりしますね。
これらを踏まえまして、明日から新たな生態系を創るステップについて考えて行きます!それでは、今週もよろしくお願いいたします!
生産者を集める
みなさま、おはようございます 渡辺です。久しぶりの出社過ぎて、色んなものを忘れて何度も取りに行ってしまいました。。習慣って意外と簡単に壊れちゃいますね。
今週は「世界」について考えています。今日から新たな生態系を創るステップ1「生産者を集める」となります。
昨日、生態系には2種類の参加者、「消費者」と「生産者」がいるということでした。では、どちらが先か?所謂「卵鶏問題」のジレンマではありますが、多くの生態系の起点は「生産者」である。と書かれています。
以下に過去の事例から、「卵鶏問題」を打破する代表的な4つの方法を紹介します。
①自らが生産者となり消費者を呼び込む
amazon:自らが販売者として顧客基盤を作り、他の小売りも商品販売が可能に
Nintendo:先ずは自社でゲーム機をつくり、ソフトをヒットさせ、他社にも提供
②生産者と消費者の両方を兼ねる存在を見つける
SNS;ユーザーは投稿者であり、閲覧者
メルカリ:ユーザーは出品者であり、購入者
③生産者にとって魅力的な情報や道具を先に提供する
Instagram:写真を綺麗にみせたいという人にとっての写真加工フィルタ
④他の生態系にタダ乗りする
Airbnb:地域掲示板をハックして、誰かに家を貸したい顧客にリーチ
如何でしたでしょうか?生態系における生産者を集める方法。
新サービスの構築やカルチャーの浸透にも応用できるのでは無いかと思いました。それでは、本日もよろしくお願いいたします!
生態系の設計者の仕事
みなさま、おはようございます 渡辺です。今日も暖かい1日になりそうですね。今週は「世界」について考えています。
今日は新たな生態系を創るステップ2「生態系の設計者の仕事」となります。昨日は、生態系の起点は「生産者」であるということで、生産者を集める方法でした。それに続き、生産者と消費者がうまく集まったとして、両社がなめらかに価値のやりとりを行うための設計者の仕事について考えてみます。
①マッチングの支援
レコメンド機能などは、正にコレですね。YouTubeなんか永遠に見続けてしまいそうになります。その他にもECサイトの商品比較や「これを買った人は、これも買っています」なんかも該当します
②信用の可視化
古くは、ミシュランやホテルの星の数から、最近ではメルカリの評価、中国とかだと芝麻信用でドライバーの評価がそのままお金を借りる評価にも繋がるので、ライドシェアのドライバーをするようになってから人間が丸くなった人も少なくないそうです。
③違反者へのペナルティ
生態系の秩序を安心・安全に保つためにも、生態系のルールの周知徹底は重要です。この、ラインが曖昧になり、ルールがあってないようなものになってくると、善良な参加者ほど素早く生態系から姿をけしてしまいます。
④自助努力できるための知見や道具の提供
参加者が自発的に努力することによって、全体が盛り上がっていくため、向上心を持つ生産者には、知識やノウハウ、ツールを無料で提供することで、生態系全体が盛り上がっていきます。
メルカリでも出品ガイドが丁寧に用意されていたり、梱包材をプレゼントしていたりするのもこれらの活動に当てはまりますね。
如何でしたでしょうか?生態系における設計者の役割。我々の部門としても色々と応用できそうですね。それでは、本日もよろしくお願いいたします!
生態系を強固にする要素
みなさま、おはようございます 渡辺です。今日は夕方から雨になるようですね。出社のみなさま帰宅時にお気を付けください。
今週は「世界」について考えています。昨日は、「生態系の設計者の仕事」として、4つをお伝えしました。今日は「生態系を強固にする要素」について考えてみます。
①価値の重ね合わせ
初日に価値には実用的価値、感情的価値、社会的価値の3種類あるという話がありました。生態系や生産者の成熟度によって扱う価値が変化することがあります。初めは「お金がもらえるから」で始まっても「ありがとう」と感謝されるのがたまらなく嬉しいとか「世の中の為に」という使命感にシフトすることもありますね。
②コミュニケーションの促進
参加者のコミュニケーションが活発になるほど、生態系は強固になり、持続性が高まります。困った事があれば参加者同士で質問し合ったり、助け合ったりすることが理想です。IT系サービスはこのようなユーザーコミュニティが用意されている事がおおいですね。
③ヒエラルキーの存在
ヒエラルキーというと、余り良いイメージはないかもしれないですが、食べログのメダルやレビュワーアワードの受賞などもその一つです。参加者の信用を現わす一つの指標として、コミュニケーションの活性化につながります。
④流動性の確保(固定化の防止)
一度優位に立った人が固定化されてしまうと、後から入ってきた人には旨味が無くなってしまいます。古参が優位性にあぐらをかき、努力を怠ると新しい参加者が入らなくなり廃れていきます。その為にも、③のヒエラルキーも累計だけでなく、月間ランクを出すなど工夫が凝らされています。
⑤不確実性の担保
何の変哲のない環境に身を置かれた生物は、進化することをやめてしまい、生態系は徐々に衰退していきます。定期的にイベントを仕掛けて、普段見ることのない情報に触れる機会を作ったり、自分から遠い参加者と偶発的に接触できるような仕組みを作ることが大切です。
如何でしたでしょうか?「生態系を強固にする要素」なかなか興味ぶかいですね。それでは、本日もよろしくお願いいたします!
参加者を惹きつける仕掛け
みなさま、おはようございます 渡辺です。今日は雨降りですね。
今週は「世界」について考えてきました。最終日の今日は、「参加者を惹きつける仕掛け」について考えてみます。これらは、生物の本能や脳の仕組みに根差した仕掛けなので、ヒットしているサービスやゲームには多く織り込まれています。
①ランダム・フィードバック
人間もかつては、不確実な自然界で暮らしていた名残として、何が起こるか分からないというものに意識を向けてしまうものです。ギャンブルは典型的なもので、ゲームの面白さもそんなところにあります。
②届きそうな目標の設定
達成可能な目標が目の前に置かれると、その目標に挑戦してみたくなる修正があります。アプリやゲームのチュートリアルや初期ミッションなど上手く設定されている気がします。
③難易度のエスカレーション
ファミコン時代のゲームとかクリアできないものも結構ありましたが、最近のゲームはここら辺の基準設定がすごく絶妙になってきていますね
④社会的相互作用の可視化
人間は社会的生き物なので、周囲からどう見られているかを中々無視できません。SNSの「いいね」やランキングなどがこれに当たります
⑤進歩している実感
行動を継続する上で、進歩実感は非常に重要です。かつては、飲食店のスタンプカードやアプリだとログインボーナスやミッションバッジがそうですね。
如何でしたでしょうか?「参加者を惹きつける仕掛け」身の周りでも色々な事例がありそうですね。ぜひ、自分の身近なところでもどのようなものがあるか、考えてみてください!
それでは、今週もあと1日。本日もよろしくお願いいたします!
(2022.05.09-05.13)