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SS フシギドライバー #毎週ショートショートnoteの応募用

辻馬車は客が来そうな場所で待機するのが仕事だ。

保安官がやってくる。
「仕事だ 娘を運んでくれ」
俺は保安官と一緒に馬車の乗ると一件の家に寄る。
「ここの娘だ」

白い布に包まれた女は足の指に鈴をつけている。鈴をつける事で死体置き場で鳴るとまだ生きている事が判る。早まった埋葬を防ぐためだ。
「安置所まで頼む」

俺は死体を後ろの席に載せて運ぶ。しばらくすると手をあげるフードをかぶった男が居た。
「お客さん 今は死体を運んでいるんだよ」
軽く言うと男はフードを上げると骸骨の顔を見せた。
「その娘を連れて行くから乗せろ」

死神

死神は俺の隣に座る。
「この娘をどうしたいんだ?」
俺が訪ねると死神は
「地獄へ連れて行く」とそっけない

俺は計画を立てる。こいつを騙せば生き返るかも?
「あれ?今は鈴の音がしなかったか?」
「まだ死んでないのか?」
死神は馬車を止めて降りて消えた。

しばらくすると娘が起き上がる。
娘は「ふしぎ!」と笑うと
ドライバーの俺も笑う。

生き返る少女


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