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SS 音声燻製 #毎週ショートショートnoteの応募用

「魔女に鉄槌を」
魔女裁判で私は殺される。私は薬草を作り村人に喜ばれていた。それが魔法と判断される。誰かが告げ口をした。人が恨まれる理由なんて特別に無い。嫉妬や羨望、金を持っている。そんな事で選ばれた。

木の杭が立てられると私は縛り付けられる。焼くために薪が置かれた。

「悔恨しなさい」
修道女が私に近づく。手には鋭利なナイフがある。魔女と認めれば私は楽に殺してもらえる。私は拒絶をした。修道女は無感動の顔で私から離れた。彼女もありきたりのルーチンワークをしているだけだ。

魔女と白状しないため私は苦しんで死ぬ。煙が出やすい草木が置かれた、火をつけられるとむせる。燻製されるように私の体は燃え上がる。

「魔女め、絶滅させてやる」
役人が嬉しそうに笑う。焼き尽くした私は灰になると空中を漂う。奇怪な声が広がる。私の声が音声燻製された。

生まれた時からの魔女なんて居ない、でも魔女は作れる。怨嗟と呪いで灰の私は叫び続ける。村人が狂うまで…

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