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SS フシギドライバー #毎週ショートショートnoteの応募用

俺は夕暮れの道路をトラックで走る。荷物は川向こうに渡した。最近は橋が出来たので楽になる。昔は船で渡していた。しばらく走ると女がヒッチハイクをしていた。俺はトラックと止めると窓から腕を出して乗れと合図する。走ってくるのはまだ若い娘だ。

「ここがどこだか判らなくて ねぇこの道は どこに続くの?」
疲れたような表情で前だけを見ている。俺はどこから来たのかは知っている。彼女はまだ若いしまだ速い。

「なんで ここに来た?」
俺の質問にしばらくすると
「私は………薬を一杯飲んだの 気がついたら道路に居たの」
彼女は少しだけ笑う

そろそろ荷物の集積所だ。彼女はそこから迷ったのかもしれない。
「ここで降ろすから、このまま まっすぐ光の方向に歩け」

彼女は悲しそうな顔をして降りて歩きだした。俺はトラックを止めると死人達を荷台に誘導する。川向こうは地獄につながっている。死人を運ぶのが仕事だ

少女は病院のベッドで目が覚めた
「あの人はフシギドライバーだったわね」


『本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です』


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