SS 世界妖怪図鑑:妖しい花 創作民話
旦那が帰ってくると、血の付いたハンカチを貰う。
これはとても大事なものだ。
「今日は女だったよ」
大きな剣を鞘から抜くと、研ぎ始めた。
この当時は公開処刑が行われていた。罪人を群衆に見せながら
首を切り落とす。罪に対して罰を見せる事で、犯罪を抑止する。
血が処刑台から流れると女達は、ハンカチで拭う
魔力が宿ると信じられていた。
高く売れる場合もある。
私は台所に行くと、ハンカチを肌に当てる。
ハンカチの血は私の胸から吸収された。
「これでしばらくは持つわ」
私は人間ではな