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何か書く

朝方にみた夢のなかのぼくは、バス停の前でひとり時間を気にしていて、時刻表が変更になったとか、約束した君は現れなくて、もう会えないかもしれないのに、安心したような、悲しいような。

夢をみて癒され、世界は再構築されて、溢れる想いを言葉にするけど、書かなければ生きていけないような、追い込まれた気持ちはなくて、丘を越えた向こう側の景色を書いてみたいけど、今はもう少し時間を使って書きたい。

浅いところで止まって、深いところまで届かないよう、そのあたりを狙ってボールを投げるけど、投げる力が弱く、球種も少なくて、意欲もない。踏ん切りがつかないベテラン投手は、誰かから勧告を受けないと引退しないのか、もう通用しなくなった、という理由だけで充分なのに。

タイピングする指先はふつうに動く。遠くのテレビからはニュースキャスターの声が聞こえる。部屋の隅で弱々しく回る扇風機の様子が暗いモニタ画面にぼんやりと映る。頭痛もなく身体の状態が良いのは枕を替えたからか、多少肩はこっているが、違和感は少ない。

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