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森の中でいただく観劇のようなフレンチ「ユカワタン」

春の軽井沢旅、初日のディナーはブレストンコート内にある

ユカワタンへ伺ってきました。

浜田シェフから松本シェフへ代わってからは、初訪問となります。

ユカワタンのコンセプトは、水のジビエ。

風光明媚な信州の美しい水で育まれた魚や野菜などを、ユカワタン流の独創的なスタイルでいただく、フレンチです。

そんなユカワタン、やはり有名なのは食のオリンピックと称されるボキューズ・ドールという世界最高峰の料理コンクールにおいての、輝かしい実績かと思います。

第14回の決勝大会で、浜田シェフが日本人として史上初の世界第3位で銅メダルを受賞という快挙を達成。さらに、魚料理では世界最高得点を獲得するという偉業を成し遂げられました。

日本で行われる日本料理の大会で、外国人が賞を獲るのはかなりハードルが高いというのと同様に、現地フランスで、しかもこの大会での快挙は本当に素晴らしいことと、当時、同じ日本人としてとても誇らしい思いを抱いたことを思い出します。

さて、すっかり前置きが長くなってしまいましたが、この日のディナーのお話へ。

ユカワタンの入口を入ると、まず目に飛び込んでくるのは、この豊かな自然。

そして目線の先にあるレストランへと案内していただけるのですが、

途中でお迎えしてくださったギャルソンが、
「よろしければ、アペリティフなどをお外で召し上がるのはいかがですか?」

と。

この外に設けられたステージに案内していただけるのは、いつでもというわけではなく、天気や気温などの諸条件が揃った時でないと難しいとのことで、私たちはこの日が初めて。とてもラッキーでした。

促されるまま、森の中に設けられたステージへ。

テーブルの下はコタツのようになっていて暖を取れるため、小1時間ほどこの場に居ましたが、特に寒さを感じるということはありませんでした。

テーブルに運ばれてきたのは5段の木箱↓

視界を遮るくらいの高さ

木箱の中には

美しく盛り付けられたアミューズが。

草木の匂いと鳥の囀り、ひんやりした空気の中で、非日常感のある幸せなひとときを楽しませていただきました。

さて、日が沈んだタイミングで、いよいよ店内へと移動します。

プロローグが終わり、

ユカワタン劇場、いよいよ本編の開幕です。

コースはお任せの一1種類のみ。

ちなみに、ブレストンコートのワインセラーは凄いらしく、お話によると徹底した温度湿度管理はもちろんのこと、土足も厳禁なのだそうで。
もちろんワインの相談にものっていただけます。

この日のお料理は、まず、アントレの1皿目

桜鱒のミキュイ クレソンのナージュ

続いては、

帆立・海老・鯉のタルト ソースアメリケーヌ

3皿目は、

山菜のサラダヴェール

清流レタス、ホワイトアスパラガスをはじめ、ニワトコ、アマドコロ、ナズナ、ウルイなどなど、使われている食材は22種類にものぼります。

ポワソンは、

白身魚のグラチネ アニスの香り

メインの肉料理、

仔牛のロティ トリュフのソース

デザート前のアヴァンデセールは、

日南星のコンポジション

そしてデザートは、

スフレショコラ 蕗の薹のグラス

でした。

小菓子とドリンクをいただき、

今宵の、約3時間半に亘るディナーはお開きに。

観劇を見終わった後の高揚感と充足感にも似た、極上の時間を満喫させてもらいました。

余韻に浸りながら、ライトアップされた夜の森へ。

そして、もれなく現実へ(笑)。
また、再訪したいと思います。


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