10年以上たっても忘れられない言葉
「幸せは自分で掴むものだよ」
高校生のとき、友だちからの手紙にあった言葉が10年以上たった今でも頭から離れずに、ずっと残っている。
どうしよう?自分にできる?諦める?
あれこれ考えていると、ふと頭によぎるのだ。同時に、甘酸っぱい思い出も駆け巡っていく。
***
手紙を受け取ったとき、高2で片想いしてた頃だったはず。
初めてだったのだ。
何をするにも一生懸命で、誰にでも優しい人に会ったのが。そんな彼が無邪気な笑顔をするもんだから、コロッとやられたのである。
たしか、その頃、友だちに彼氏ができた。告白して付き合い始めたのだ。まさに、自分で幸せを掴んだのである。
絶賛⭐︎青春中の友だちの言葉は、恋する乙女には、十分過ぎるほどのパワーとなっていた。
「幸せは自分で掴むものだよ」
彼氏持ちの友だちが言うなら、そうなのだろう。単純なわたしは、行動すれば叶うのだと信じて疑わなかった。
手紙を受けた3日後、
脈なんてなかったのに告白してしまったのだ。
若さというのは、恐ろしい。
ちょっと背中を押されたもんなら、すぐに無敵になる。根拠のない大きな自信を味方につけてしまう。
ま、手紙を読めば読むほどに、勇気がみなぎったのだから仕方あるまい。
そして、
肝心の結果はノーだった。
一気に冷静さを取り戻して真顔になると、掴めない幸せもあるし、無理はよくない!と心に刻み込んだのであった。
***
「幸せは自分で掴むものだよ」
脳内でリピートされるごとに、あれから少しは成長したよな、と思うのである。
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