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【3分間ブックレビュー】No.001/エッセンシャル思考

<3分間ブックレビューとは?>

この記事では、ビジネス雑誌などを中心に20年近くにわたり執筆を続けるフリーライター・ひらっちが、過去の名著や話題の一冊などをピックアップし、3分でサクッと読めてちょっぴり役立つ情報をお届けしています。

今日の一冊・・・『エッセンシャル思考』

今日は、『エッセンシャル思考』という本をご紹介します。発刊以来ずっと売れ続けているようで、今や「自己啓発本の新たな名著」として認識されている感もある一冊です。

サブタイトルには、「最少の時間で成果を最大にする」とあります。これだけを見ると、大量の仕事を効率よくこなすためのハウツー本という感じに思えますが、実際の内容はかなり違っていて、いわば「仕事の断捨離」といった方向性の内容になっております。

重要なこと以外を、いかに断るか。

これを「考え方」から「断り方」に至るまで、断れないすべての人たちに指南してくれているのが本書です。

本書によれば、優秀な人ほど、どんどんと良くない方向に進むようです。もしかしたらあなたも、こんなパラドックスに陥ってはいないでしょうか。

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【第一段階】
目標をしっかり見定め、成功へと一直線に進んでいく。

【第二段階】
成功した結果、「頼れる人」という評判を得る。「あの人に任せておけば大丈夫」と言われ、どんどんと多様な仕事を振られるようになる。

【第三段階】
やることが増えすぎて、時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。疲れるばかりで、すべてが中途半端になる。

【第四段階】
本当にやるべきことができなくなる。成功したせいで、自分を成功に導いてくれた方向性を見失ってしまう。

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上記は、本からの引用ですが、どうでしょうか? 「自分もそうかも・・・」なんて思うあなたは、本書の考え方が役に立つかもしれません。

本のタイトルである「エッセンシャル思考」とは、こうしたスパイラルから抜け出すための思考法のこと。

「どれも大事」→「大事なものはめったにない」
「全部できる」→「何でもできるが、全部はやらない」

上記のような考え方へと改めていくべきだと説いております。

本を読み進めていくと、『ザ・ゴール』『7つの習慣』『ビジョナリー・カンパニー』のほか、ドラッカーの著書の一節などが随所に紹介されており、古今東西のビジネス書から「仕事の選択と集中」に関するトピックを集めてきて、濃縮還元したような野菜ジュース的な一冊になっております。

前述した本がお好きな方の復習本としてもお勧めですし、入門編として読んでもらっても、とっつきやすくて良いのかもしれませんね。

最近、お疲れのあなた。「ちょっと働きすぎ?」なんて感じているなら、
栄養ドリンク代わりに一冊いかがでしょうか?

ちなみに、本書の最後の方には、こんな言葉があります。

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「本当に重要なのは何なのか?」

それ以外のことは、全部捨てていい。

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う~ん、日本のサラリーマンにとっては、これは「劇薬」かもしれませんね。実践するかどうかは、自己責任でお願いします(笑)。


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