インボイス制度の救済策が全然救済策にならなそうな件…。

おはようございます、ひらっちです。こちらは今日も朝から雨。おかげで苗もちゃんと育ちそうだし、農作業がお休みなので原稿もはかどりそうな予感。いよいよ年末。(^-^;押しつぶされそうな量の原稿との格闘の日々が始まりそうです(^-^;

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

現在、『マイナビ農業』で不定期連載中。最近の記事はこちら。農業にご興味のある方、半農半Xに関心のある方はぜひどうぞ!(^^♪

■政府もいろいろと「インボイス制度の批判かわし」を考えているようですが…

あらためまして、ひらっちです。今日は「インボイス制度」をテーマに書いてみたいと思います。

何かと問題をはらんで大騒ぎのインボイス制度。このnoteでも、最近になって下記の過去記事へのアクセスがじわりじわりと伸びてきています。

上記の記事では「零細フリーランスは息の根が止まるかも…」というお話を書きましたが、今もその状況は変わっていないというのが僕の認識です。

「気合いを入れて売上を伸ばしていくぞ!」というやる気のある方にはチャンスがある一方で、「副業的にちまちま稼ごう」という人にはかなり厳しい状況がやってきそうな気配がしています。

政府が「副業を!」って掛け声をかけていたのねぇ~。あれって安倍さんの頃から始まったんでしたっけ。岸田さんはあんまり後押しする気がないのかしら? やっぱり徴税装置に仕立て上げるおつもり?

とはいえ政府も「零細フリーランスを殺す気か!」という殺意を帯びた猛烈な反対の声をなんとかなだめるべく、矢継ぎ早にいろんな対応策を講じ始めています。

…が、しかし!

これがめちゃくちゃ分かりづらい…。もちろんメリットもあるんだけれど、むしろ「手間がかかるのに得はなし」というデメリットが大きい方向へ舵が切られそうな感じがしてきました。

■よーく見ると、零細フリーランスは全く恩恵を受けられそうにないですけど…?

すでに情報を把握いている人も多いと思いますが、先日出たのはこんなお話。毎日新聞のリンクを貼っておきますね。

 政府・与党が検討しているのは、小規模事業者の税負担を軽減するため、納税額を売上税額の2割に抑えることが柱。税率10%の商品を1000万円分販売した場合、負担軽減策により、納税額は売上税額の2割の20万円が上限となる。

毎日新聞

どうやら課税対象事業者になっても、納税額は売上税額の2割の20万円が上限になる方向で検討を進めているとのこと。

さらにさかのぼること数日前には、こんな案も出ていることがニュースになりました。

政府・与党は数年間に限り、一定額以下の取引については、従来通りインボイスなしで控除を認める方向だ。期間や対象取引額などの詳細は、今後の与党税制調査会で詰め、12月中旬にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。  取引額については「1万円未満」とする案のほか、一部業界からは「3万円未満」とする要望がある。

朝日新聞デジタル

どちらも小規模事業者を救済するための措置のようですが、副業的に稼いでいる零細フリーランスを救済する策にはあんまりならなさそうですね。

前者の「上限20万円」って、それなりに稼いでいるフリーランスに限定されますよね。副業ライターの場合、そもそも20万円に満たないケースが大半かと。結局、ごっそり持っていかれる人が多いのではないでしょうか? 

クラウドワークスやランサーズでコツコツ稼いでいる人の中で、消費税の納税額が20万円を超える人って、どれぐらいいるのかな~? 恩恵を受けるのは、単純に「年間売上200万円以上の人」ということでしょ? まさしく「副業封じ」と言えるような仕組みですよね。

後者についても、例えばライター業で「1万円未満だけを受発注する」といった芸当ができるのかといえば、きっとそんなことはないと思います。

クラウドワークスで1件あたり数千円の案件ばかりを受け続けるという方法ならありかもしれないけど。今後はそういった案件を受けたいという人が爆増するかもしれないですね。「1万円の案件よりも9000円の案件が大人気!」みたいな。あとは「本当は数万円の仕事だけど1万円未満で複数回入金」なんて脱税的な手法が横行しそうな臭いもプンプンします(笑)

今後は、消費税の課税事業者にならないと、そもそも取引が難しいというケースがどんどんと増えてくるのは確実です。副業フリーランサーには、税金が増える以上に手間が増えることの方が厳しいわけで、「もうやめた!」という人が大量に発生するのは避けられないというのが僕の見立てです。

■まとめ

皆さんはどのようにお感じでしょうか? 政府が決める制度なので、どれだけ声を出しても、決まってしまったものはルールとして従うしかない。なかなか厳しいけれど、それが現実です。

まずは声を上げる。それでもだめなら、うまい対策を考える。インボイス制度については、以前から言っている通り、「売上1000万円以上まで、できるだけ最短で駆け抜ける」というのが王道の攻略法だと僕は思います。結局、1000万円を超えれば消費税を納めないといけないので一緒ですから。

「今まで益税をもらえたのがラッキーで、むしろ異常だった」と割り切って、本業にできるぐらいフリーランスとして稼げる人が増えてくれるといいなぁ~と思います。

そのためには、もしかしたら「ギャラの値下げ圧力」になりがちな「零細フリーランスの退場」という痛みが必要なのかもしれません。たぶん全体の単価が下がっていくと、誰にもメリットのない状況に陥ってしまいますから。そういう意味では、インボイス制度の導入は「いいきっかけ」なのかもしれませんね。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?