ベーシックインカム、あなたはどう思いますか?

おはようございます、ひらっちです。三連休の中日、みなさんはいかがお過ごしですか? 昨日はかなりのんびり過ごしましたが、今日は行政関係のお仕事で1本原稿を仕上げなければならず、朝から事務所に来ております。午後からは取材を兼ねて外出しようかなと思っています。

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

■コロナ禍で再燃?ベーシックインカム導入の議論

あらためまして、ひらっちです。今日は「お金」「ベーシックインカム」をテーマに書いてみたいと思います。

皆さんは、ベーシックインカムって言葉、ご存じですか?

一時期結構話題になったので「知っているよ!」という方も多いかもしれませんね。

ベーシックインカムとは、最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して一定の現金を定期的に支給するという政策のこと。新型コロナウイルスの感染拡大によって休業要請が実施されるなか、景気悪化による雇用への不安が高まっていることから、ベーシックインカムが注目を集めている、というわけです。

ネットで調べてみたら、NHKのサイトでこんな感じのページを見つけたので、「ざっくりと中身を知りたい!」という人はぜひご覧ください。

僕もざっと読んでみましたが、さすが大学生の就活応援サイト、分かりやすですね。ベーシックインカムの期論は、かなり古くからあるテーマだということ、実現するためには財源が一番の課題であることなどが、端的に書かれています。さすがHNKさん!(笑)

個人的には、色々と問題はあるものの、もう少し本格的に議論を進めていってもいいのでは?なんて思っています。

新型コロナの影響で行われた国民全員への10万円一律給付は、いわば壮大なベーシックインカムの実験という側面もあったわけですが、見事に「大半が貯蓄に回る」という結果になりました。

ただ、1回限定の措置ですし、今後の生活への不安も強いですから、国民がこういう判断をするのは致し方ない面があると思います。

でも、これがずっと続くとなれば、おそらくみんな10万円を使うわけで、そうなれば「せっせと貯金」という日本人のマインドがもう少し変わり、経済が活性化するのでは?なんて個人的には思います。

…いや、おそらく増税とセットになるだろうし、ちょっと楽観的すぎるかな(笑)

■ベーシックインカムが導入されたら、労働者はますます困窮する?

ベーシックインカムについては、先日、日経新聞にこんな記事が掲載されていて「なるほどなぁ」なんて思いながら読んでいました。「フィナンシャルタイムズ」からの転載ですかね。

ここからは記事の引用になります。

1790年代半ば、英南部バークシャー州スピーナムランドで貧困層に対し、所得がパンの値段を基準とする最低生活費を下回れば、その分を公費で補填するという救貧制度が定められた。
この制度は他の地域にも広がったが、ウィーン出身の経済史家カール・ポラニーは著書「大転換」の中でこれを「愚者の楽園」と評した。公的資金による埋め合わせがあるのを知って賃金を減らす農場主が続出したためだ。やがて制度の維持費が膨らみ、補填額は大幅に減少した。ポラニーは「『生存権(所得)』は制度上、その支援対象であるべき人々を結局のところ破滅させることになった」と記した。

もう200年以上の前の事例なので、これを引き合いに出してベーシックインカムを議論すること自体に無理があるとは思いますが、確かにベーシックインカムにより、国民の最低限の生活が全員に保障されるようになったら、雇用主も「社員の生活を守る責任と義務」から解放され、今よりも簡単に賃金を引き下げたり、解雇したりするといったことが起こるかもしれません。

僕はあんまりこういった視点がなかったので、記事を読んで「そうか、確かに労働市場に与える影響はめちゃくちゃありそうだな」と感じました。ベーシックインカムはあくまで最低保証であって、十分な生活ができるほど支給されるわけじゃない。その一方で、賃金が下がったり、職が失われたりしたら、結局、困窮している人がますます厳しい立場に置かれるという可能性もあるのか、と。ちょっと目から鱗でした。

ベーシックインカムについては、「いっちょやってみるか!」で見事に失敗し、「やっぱダメでした、テヘへ…」なんて簡単に後戻りできる制度ではありません。当たり前ですが導入には十分な議論が必要だし、そうこうしているうちに「200年経っちゃった…」ということなのかもしれませんね。

■まとめ

いかがでしょうか? みなさんはベーシックインカムについてどう感じますか?

僕は、今の日本はベーシックインカムこそ導入されていないものの、最低限の暮らしをするために必要なお金は、もう十分に低い水準に下がってきていて、「あくせく働かなくてもいい」という点では「ベーシックインカム後の理想郷」がある程度達成されているんじゃないかな、なんて感じています。

僕が若い頃と比べてみても、娯楽費に必要なお金はずいぶん減りました。スマホ1台あれば、音楽も、マンガも、映画も、ゲームも、友達とのコミュニケーションも、無料もしくは低額で楽しみ放題という「夢の楽園」がやってきています。広告を我慢するかどうかの違いくらいで、ほとんどの人が同じ土俵で遊べる楽しい世界です。

僕らの子供の頃は、最新のゲームを持っていたり、新作のCDを買えたりするのが、ある意味ステータスだったりする部分がありましたからね。ま、それをみんなで貸し借りする楽しみもあったわけですけど。

食費や衣料費も、贅沢さえしなければかなり安く抑えられます。昔に比べて100円ショップの品質は格段に上がっているし、新品・中古にこだわらなければ家具や家電もネットで安価に手に入る。都市部だと住居費はネックですが、田舎に行けばまだ十分住める一軒家が投げ売り状態。公営住宅への移住に補助金がついたりして、なんだかすごい時代です。

ネットである程度仕事ができるスキルさえあれば、移住者大歓迎の田舎に暮らし、晴耕雨読のスローライフみたいなことが簡単に実現できる。そんな「人生の楽園」がそこかこしで手に入ります。必要なのは「同調圧力からの解放」と「新たな一歩を踏み出すちょっとした勇気」だけ。「お試し移住をしてダメなら都会に出戻る」なんてことも、この少子化で人手不足の時代、若い世代であればほとんどノーリスクでしょう。

いわゆる「Z世代」の経営者なんかを見ていると、明らかに「未来を明るくしたい」「社会に貢献したい」という意識が強く、お金に縛られていない人が多いと感じます。僕たちの世代とはもう感覚が違うなぁ~と。僕の周辺の経営者なんて、まだお金儲けにギラギラしていましたからね(笑)

もしかしたら、すでに「ベーシックインカム的な暮らし」を達成できていることが、お金や物欲に縛られず、純粋に「役立ちたい」というマインドを醸成しているのかもしれませんね。


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