見出し画像

あなたのコミュニケーション力を測定

会話の本は世の中にあふれている。ではなぜ出版され続けるのか

会話の本って世の中にたくさん溢れていますよね。
最近では雑談力なんてのが主流になってきたように感じます。
「話し方が〇〇」
「できる人の雑談力」
みたいなのがたくさんあります。

中身は本当に素晴らしいものです。
今まで言われてきたことをより砕いてわかりやすくしたり、実践しやすくしたりと、著者の渾身の力作な感じがします。

それもそのはず。
今の世の中、適当なことを書いて本は売れません。

ネットだけの情報ではなく、もっと体系的にしっかり勉強したいなんて方も多いので、本を読む人も増えていて、目も肥えています。

そんな読者に選んでもらう本にするためには、アレコレ工夫を凝らしたものを書き上げていくしかないんですよ。

だからもうすでに世の中には十分過ぎるほどの情報が溢れているんです。
それでまだまだ足りないなんてことはないんですね。

それなのにコミュニケーションに関する本は売れ続けます。

なぜでしょう?

理由は一つしかなく、読者が本に書かれた内容を身に付けられていないから、なんですね。

身に付けられていないのに、
「それは自分のせいではない、きっと本に書いてある内容が物足りないからだ!」
なんて思考が常にあります。超傲慢ですよね、私たち読者は。

当たり前のことが出来ていない

本の内容は本当に素晴らしいのですが、多くの本が、当たり前のことが出来ている前提で書かれているのです。

出来て当たり前のこと、それは、あいさつだったり、明るい返事やお礼をきちんと言うことだったりです。

つまり、読者に対して
「この本の内容を身に付けるには、その前にこういうことが出来ているのが前提ですけど、出来ていますよね?当たり前のことだし」
って感じです。

まぁ、著者としても当たり前のことにイチイチ触れてられないので。
コミュニケーションの本でそういったことが書かれているのもありますが、そういう本ってなかなか売れないです。

なぜなら、当たり前すぎて読者が読んでいて面白くないからです。

しかし読者は、そんな自分のことは振り返らずに(まさかそこが問題だなんて思ってないですし)、新しい本に期待して、今度こそ変われるはずだ!なんて思っているのです。

会話上手になれない理由

では会話テクニックを試して意味ないかって言われると、意味はあるんです。

なぜかといえば、それを試していく中で、自分に足りないところが見えてくるからです。
試してみたけど、相手の反応が思った通りではないという結果から、何がいけないんだろうか?とそこで初めて問題に気が付くわけです。

このテクニックの前にこれが自分には足りないな、と。

基本的に本に書いてあるテクニックは、効果が出ると実証されたものです。

だから、それを試して効果がイマイチだった場合は、違う可能性を疑ってもらいたいんです。

人としてのベースって超大事!

こういう当たり前の話をすると、「そんなこと当たり前に出来ている」と思ってしまうんですが、結構できていないんですよ。

例えば、先にも例に出した「あいさつ」なんて、人として、社会人として当たり前ですよね。
しかし出来ていない人が多い。
男性は特にそうです。
出来ていないことに気付いていない

男性社会の荒波の中で働く女性に聞いたところ、一番多かったのがこの「あいさつ」についての苦言でした。

女性社員にあいさつもなしに
「これコピーお願い」
「お茶出しておいて」
「あの件、どうなったかな」
と。

そう言われる女性たちはまず最初に
「あいさつくらい、ちゃんとしろ」
と思うようです。

せっかく自己開示だの、聞き上手になるための心構えだのを学んだところで、こういった初歩的なところで”コミュニケーション力が低い”と判断されてしまっては、もったいないですよね。

テクニックは木でいうと枝みたいなものなので、その根幹となる幹の部分がしっかりしている必要があります。
会話における幹とは”社会人として当たり前のこと”を指すのです。

自分のベースの状態を確認する方法

さて、ここまで来たところで、人としてのベースをどれだけしっかりさせるかが会話上手になるための近道であることはわかっていただけましたでしょうか?

理解できたが、今の自分の状態はどうなのか?というところだと思います。
出来ている、と思っていても、実際は出来ていないことが多いのです。
ではどうすれば、自分のベースの状態がわかるのか?

簡単な方法は「いつもより意識して元気にあいさつしてみる」ことです。
そこで相手の反応が変われば、それが出来ていなかったことになります。

たとえば、「おはよう!」とあいさつしたときに「なんか今日元気ですね」と相手の反応がいつもより変われば、いつものあなたは元気にあいさつ出来ていなかったということです。

会話テクニックを勉強するのはいいんですが、それと同時並行で、今、自分にできることから探してやってみましょう。

できること=当たり前だけど大切なこと
です。

当たり前のことなので、あとはやるか、やらないかだけなのですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?