男性差別について
こんにちは。あすぺるがーるです。
連日「母からの解放」の考察とともに、女性差別の現状も語ってきました。
なので今回は、「男性差別」について語ろうと思います。
──と言い切ってしまいましたが、そもそも「男性差別」は存在するのでしょうか?
私は、言い方が胡散臭いのも、私の語ろうとしていることが皆さんの予想に反するであろうことも百も承知のうえ、こう断言します。
男性差別の実態
では男性差別は、社会にどのような形で現れているのでしょうか。
男性は、自分のことは自分ででき、人に寄りかからずに生きていけるのが一人前だという「自律と自立」の規範に縛られています。
「息子介護」に問題が多い理由 『介護する息子たち』 平山亮氏インタビュー - 本多カツヒロ (ライター)
「男性だけが兵役に行く」「男性だけが危険な労働を任される」「男性だけがデート代を負担する」「家族を養う」
ソン アラム“差別はコストがかかる”/世界を変える15分 より(日本語字幕フル)①
これらのことが不可能な男性は、数多くいます。
病気や障害などの事情で満足な収入を得られない男性には、自立した生活はとても困難なものになります。
ましてや、デート代や家族を養うお金なんてあるわけがありません。
しかし、これらのことを「男性ならできて然るべき、そうでなければダメ人間」とする声を、ときどき見かけます。
「デート代を払ってくれない男性はクソ」
などなど…
(小娘の身なのでこれ以上例が思い浮かびません、何かいい例あったらください)
それは、立派な男性差別と言えるでしょう。
男性差別の原因
これらの男性差別は、誰が作ったのでしょうか。
自称フェミニストの女性たち、ではありません。
男性です。
例えば、代表的な話として男性だけが兵役に行くという法律を作ったのは男性たちでしたなぜこのような法律を作ったのでしょうか?とても長い期間、女性にはそのような能力がないと男性が考えてきたからです
ソン アラム“差別はコストがかかる”/世界を変える15分 より(日本語字幕フル)
「女性に参政権が認められる前の時代を生きた男性」と言った方が正確かもしれません。
金銭面に関しても…
さて、このような経済的非対称が存在するためにこれが文化的な非対称、そして慣習に移り変わったのです
男性がより多くの収入を得るほどより多くのコストを負うように当然男性の方が稼ぎが多いわけですからデート代も多く支払うしそして結婚しても家族を養い
このような慣習たちが非常に長い間まさに長い間続いた経済的差別によって現れた文化たちなのです
ソン アラム“差別はコストがかかる”/世界を変える15分 より(日本語字幕フル)
つまり、男性差別は女性差別の裏返しなのです。
昔の男性は、社会的地位や権利を男性のみに与えました。
しかし、権利には責任が伴います。
そのため、社会的責任も男性が多く負うのが当然とされてきたのです。
男性差別の可視化
男性にしか権利がないのが当然とされてきた一昔前には、男性差別はさほど問題になりませんでした。
しかし、時代は今、着々と男女平等へと動きつつあります。
男女の所得差も、若い世代だとさほど大きくありません。
ではこの図の30代以下を見てみましょう
皆さんが今見ているのは30代以下の男性の目に映る世界と言えます彼らが見る限りでは大きな違いはないようです収入に大きな差はないように見えます
ソン アラム“差別はコストがかかる”/世界を変える15分 より(日本語字幕フル)
このスピーチには出てきてませんが、年配世代の男女の所得差は…
著しいですね。
この図を見ただけでも、ざっと1.5〜2倍ほど男性の方が所得が高いことになります。
韓国ではよく分かりませんが、日本ではバブル崩壊後の不景気により、若者の収入はさらに下がりました。
これだけ収入に差がありながらも、いやむしろあるからこそ、「男性が多く責任を負うべし」という古い価値観は、容赦なく若者にも押し付けられます。
さらに最初に言ったように、病気や障害などで人に施すどころか自分一人が生きていくのもままならない境遇の男性もいます。
このような境遇の男性たちは社会的に孤立し、助けを求めるのが困難な状況にあります。
男は自立的であるべき。
助けを求めるなんて情けない。
男性差別的考えは、生きづらい男性が声を挙げる上で大きな妨げとなり、さらには挙げた声さえかき消していくのです。
そりゃ辛いわ。
男性差別の対処法
ここまでで、男性差別は女性差別の裏返しであることと、男性差別は先人の男性による古い価値観によるものであることが分かりました。
そうとなれば、やることは一つです。
性差別を無くせばいいのです。
言うは易し行うは難しですが、男性差別のあった頃に社会を戻すことはできません。
新しくなりつつある制度と依然旧態とした価値観の間のギャップが差別を生んでいるとしたら、価値観も新しくするしかないのです。
男性、女性、そしてそれ以外の性別の人々が、「(性別) の人」としてではなく個人として扱われるようになれば、男性差別は無くなります。
この記事で引用させていただいたスピーチのタイトル「差別はコストがかかる」。
その名の通り、性差別は差別を被る側でなく、差別をする側にも大きな負担を与えます。
この事実に全人類が気づくことが、あらゆる性差別をなくす最初の一歩だと思います。
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