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試された奇跡(わがまま婆さん番外編2)

              立川M生桃


 わがまま婆さんから、骨壺に絵を描いて欲しいと頼まれた、一回り年下の女は洋服を買いに行った。

 そこで店員に洋服のお取り置きを頼んだのだ。女はポイントを貯めるのが好きであった。そこで、2年前のトラブルについて、店員と話をしたのであった。


 話の内容は、わがまま婆さんと女は偶然そこの常連客であった。そして2人で洋服を買いに行ったのだ。女もわがまま婆さんもポイントを貯めるのが好きであった。また店の者も「10倍の時まで洋服をお取り置きしましょうね。」と言うのであった。

 店員が女の名前を憶えていたのだ。女が洋服を渡すとそのまま裏に持って行ったのだ。わがまま婆さんの時にその店の店員が、「すみません、この用紙にお名前電話番号をお願いします。お取り置きですね。」と言ったのだ。


 わがまま婆さんは、店を出てから、怒りくるたのである。「あんた!何故?私はもう10年以上あそこのお店で洋服を買っている。わたしゃぁ。お得意様よ。その私がお取り置きの用紙に名前を書かされ、若いあんたが何も書かずにそのまま裏に洋服をお取り置きされ、名前も聞かない。それどころかあんたの名前を呼んでいた。

 いつも、いつもあんたはむかつく女じゃあ。」そう言って怒ったのである。

 それから、わがまま婆さんはもう2度とあの店で洋服を買わないとも言ったのである。しかし女は洋服をお取り置きしたので約束のポイント10倍の日に洋服を取りに行った。そしてまた次の洋服をお取り置きして帰ったのだ。

 次に洋服を取りに行くときに、わがまま婆さんがついてきた。しかし洋服を買わない、それどころか、女がお取り置きした洋服をキャンセルしろと言い出したのだ。同じ洋服がホテルの1階に売っている。そこの方が種類が豊富で親切だと言って、そのままキャンセルして逃げろと言ったのだ。

 女はわがまま婆さんの言葉に押し切られて、キャンセルしたのだ。お店の店員に簡単な菓子折を渡して帰ったのだ。


 それから女はわがまま婆さんの言うまま、そのホテルのお店で洋服を買った。高額な金額になるまで洋服の数を買わせる店であった。

  しかしわがまま婆さんは、女が上手に買い物ができないだけだと言ってその店で洋服を買えと言う。そして、わがまま婆さんもそこで買っていると言うのであった。


 しかし、女はデパートのゴールドカードで違うブランドを買うことにした。ゴールドカードだとポイントが貯まらない。その代わり20%割引になる仕組みであった。するとわがまま婆さんは、そこの店にわがまま婆さんのサイズの洋服がないのであきらめたのだ。

 しかしデパートで買い物する時に、女のゴールドカードを貸してくれ。20%割引でお得に買い物したいと言い出したのだ。女は快く貸してやった。

 それから女にデパートでも洋服を買うなとわがまま婆さんが言い出したのだ。女はわがまま婆さんの言われるように信じて何も買わなかった。

 しかし今年になって、昨年の洋服、最初のキャンセルさせたお店で洋服を買ったと言い出したのだ。


 わがまま婆さんは最初のお店でお得意様扱いされなかった。女が特別扱いされたことに腹を立てて、その店とトラブルを起こさせ、2度とその店で買い物させないのが目的だったのだ。

 しかし、おかしいと感じた女は、その店に行き、確認を取ると、わがまま婆さんは毎年毎年そこで洋服を買っていたのであった。嘘をついていたのだ。


  女はお店の人にこれまでの話をして、またその店で洋服を買いたいと話した。その時にこれまでの話を全て話したのである。

 骨壺の話になると、その店員は、断った方が良いと言い出したのだ。身内じゃないので、友達でそこまでするのはおかしな話。それに、良い友達ではない。そしてわがまま婆さんの名前を覚えるようにする。お客さんは大切なので、お得意様だとわかっていても、親しく話をしないお客さんの名前が突然出てこない。でもそこまでなるのは、「私たちが悪いのね。ごめんなさい。」と言って店員も考えていた。

 友人同士が買い物に来た場合、親しいお客と顔は見たことがある客の2人の場合、どちらも同じ接客をしないと同じ扱いをしないとお客同士の友達同士でも亀裂が入ることがある。とその店員がわかったのだ。


 女は、その事より骨壺の話で悩んだのである。骨壺に絵を描いた方が良いのか?友人や知り合いに聞いたがした方が良い者としない方が良い者とにわかれたのだ。

つづく


 




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