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娘からパパは楽しそう。。。

私はクリエイターを目指しているわけではない。

しかし、残りの人生に何か残しておきたいと思って書いている。「生き方」というテーマにした理由は、Noteのタグで#ビジネスの次に#人生が多かったからだ。

そして、ある時、高校3年生の娘から、「パパの時代の人たちは楽しそう。」とポツリと言われたことがトリガーになっている。

それを聞いて、???と一瞬頭が混乱した。何が楽しそうなのか理解できなかったからだ。それと同時に楽しくないのか?という心配な気持ちが湧いてきた。

考えてみれば、確かに好きなことをやってきた。しかし、苦労も多かった。

そう感じた理由を聞いてみると、どうも同級生はおとなしい人が多く、ある型にはまっている人が多いからだと言う。

なるほど。。。

私の趣味は大学生の頃からバイクで親に反対されながらも限定解除(自動二輪の大型免許)を1年かけて取り、CB750F、Ducati、BMW 、Harley-Davidosonと色々と乗っては自由を謳歌していた。

利酒師の資格をとって、美味しい料理や美味しい日本酒にも恵まれていた。

昨年、4代目のHarleyの1200CCのForty-Egihtを売却した。

でも、彼女はそんなことを羨ましがっているのではないと思っている。

おそらく、心の自由。

自分がやりたいことをやってきたことなんだろうと思っている。

それには当然、リスクもある。

彼女が小学校1年生の時に富士通を辞め新たにこの道に志したわけだが、それまでの年収が1/10になり、毎月の収入は0になった。日々、仕事もなく毎日、長良川の堤防を散歩していたものである。

この時は自分のどこに原因があるのかがわからなかった。

堤防を走るトラックを見ながら100円でも500円でも収入がある人が羨ましく鬱病になり自殺することも一瞬頭をよぎった。

子供を学校に行かせてやれるかどうか子供の人生を考えたときにとてつもない不安が襲ってきたのである。

この最悪の事態を脱出できたのは、いくつかある中で最大の支えになったのは、心理学的な癒しでもなく慰めでもなく「志」だったのだ。

「論語と算盤」ではないが、自分は何のために会社を辞めたのか?

ということだった。

とにかく収入がないので、ある小さな工場に願書を出させていただいた。

すると、会社の社長から封書が送られてきて、便箋に非常に丁寧な言葉で「あなたのような立派なキャリアの方がうちのような会社に来ていただいても。。。」と便箋1枚にびっしりと書かれていた。

これを見て、自分は何のために会社を辞め家族を露頭に迷わせるようなことをしたのか、何のために安定した地位を捨てたのかという自問自答が頭の中を駆け巡り涙が溢れてきた。

サラリーマンに再就職するのだったらそのままいればよかったわけだ。

そもそも、会社を辞めた理由は、TVドラマの「半沢直樹」の主人公のようなことがあり「社内からでは変えれないので、私は外から会社を変えてみせます。」とまぁ、今思い出すとよく言ったなぁと思える啖呵を常務に切って辞めたことだった。

この根拠のない志のおかげでやるべきことが明確になったと同時に教材を作成したりテキストを作成しつつ体験したのは、人はクリエイトしている時間は嫌なことが忘れられるんだ。ということを初めて体験したのです。

これから5年間でお客様も増え、10年経って年収は30倍になり、サラリーマンの時の倍の年収まで持ち直すことが出来たのです。

もうすぐ60歳になるわけですが、昨年からまた新たな挑戦をしています。

自分の人生でひとつわかったことは、決まり文句かもしれませんが自分と関わり合った人に少しでも良い影響があり、その人が良い仕事ができるようになり、会社も変わるという手伝いができることが生き甲斐なんだなということです。

最後に人が生きるために必要なものは、心理学的な表現をすれば「使命感」というものに置き換えられるようですが、私は日本人なので、「志」の方がしっくりと来るんですね。それは死を覚悟しているというニュアンスが含まれているからかもしれません。

これも、私がいつも言うセリフなのですが、欧米には「志」に相当する言葉がないようなのです。残念ながら。。。

「死ぬ気」でやる。退路を断つというニュアンスです。

色々な生き方がありますが、頑張れば何とかなるというほど人生は甘くないので、人と異なる経験を積み知識を得ることが付加価値としては重要になります。

しかし、これは手段であって目的ではないので、「志」に相当する目的は何かということ、そして自分の価値とは何かを苦しいときほど考えるようにしています。


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