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都心と地方 森のようちえんを見て感じたこと

5月~6月にかけて、都内岐阜県内の森のようちえんに妻子を連れて見学に行ってきました。

教育ジャーナリスト おおたとしまさ氏著の「ルポ 森のようちえん」を事前に読んだ上で見学をしたため、ある程度の想定を持っていましたが、本で読んだ印象と、実際に見た景色は違うものがありました。


都心と地方の環境差による違いを感じた一方、園に関係なく、通底する取り組みや指針も感じ取れました。

今回は、見学して感じた違いや気づきをまとめたいと思います。


都会の森のようちえん

私が見学した森のようちえんは、拠点となる保育施設から、近場の自然公園に通って保育活動をしていました。

向かった場所は都立猿江恩賜公園という緑豊かな都立公園。日中は他園の子どもたちもいたるところで走り回っており、帽子の色が園の目印になっているようです👒

子どもたちがいろんな葉っぱを持ってきます🤗

とにかく歩く!大人顔負けの園児たち

最初に驚いたのが、子どもたちの歩く力。公園から園内までの約1kmの道のりを1歳半の幼児が自分の足で歩きます。

道中、橋の上で景色を眺めたり、食事の看板を見て食べる仕草をしたり、子どもたちは想い想いのスポットで立ち止まります。

時には座って動かなくなることも。

先生たちは時間の許す限り、子どもたちを見守り、急かすことなく歩き出すのを待っています。

こういった先生の姿勢も、森のようちえんらしさなのかな?と感じた瞬間でした。

施設と公園の行き帰りの2km弱。そこに公園内の遊びもするので、午前中のプログラムだけで、大人の僕が方が疲れてしまいました😅(笑)

お昼寝を挟んで、午後も公園に歩いて遊びに出かけるので、大人顔負けの運動量です😅  ※日によって午後は施設内で遊ぶ日もある様子

子どものワクワクの芽を育てる

午前のプログラム参加後、園長先生から園の説明を受けました。

先生が話されていた指針は、子どものワクワクを育ててあげる環境作り。幼児期に、楽しいと感じることを心ゆくまで味わうことが主体性を育むという考え方でした。


家事や仕事をしながらの家庭生活では、子どものペースで好きなだけ遊ばせることが、中々できないけれど、その環境を用意してくれる幼稚園は素敵だなぁと感じます🤗

園長先生の子どもが主役で、先生たちは後ろから見守るという「控えめな」姿勢も感じ取れて、好感が持てました。

地方の森のようちえん

妻の里帰りをした折、岐阜県岐阜市のながら川ふれあいの森を活動拠点としてる森のようちえんの見学に行きました。

多くの山々に囲まれる地域柄、やはり都内の保育園とは違う「これぞ森のようちえん」という感じの場所でした。

山の麓にある自然公園。原っぱと木々が広がっています

元気いっぱいに走りまわる子どもたち

最初に驚いたのが1日の流れ。

10時に集まり閉園まで、青空の中で1日を過ごし、先生たちも遊びに過度に干渉することなく、子どもたちは自分たちで森の中を遊びます。

お昼休憩もブルーシートの上。休憩したら、すぐに遊びに戻ります。

途中、お昼ご飯とおやつ、絵本の時間がありますが、その間も走り回る子がちらほら。

この環境で、1日何をするんだろう、、と考えている僕を他所目に、子どもたちは、秘密基地を作ったり、木を登ったりで走り回っています。

みんな遊び上手で感心しました😲

生命力を感じる年長さん

年長さんになると、遊び方もダイナミック。

木登りも高所までグングン登り、木の枝や葉っぱを毟りながら、とにかく自然を思う存分、堪能しています。

この環境で、3年以上遊び廻っている子はやはり生命力が違うなぁと感じ入りました。笑

そんな年長さんを間近で見ながら、下の子どもたちも一緒に遊ぶ環境なので、自然の中での遊び方を、覚えていくのでしょう。

上の子たちの遊び方を間近で見れるのは、年齢別クラスがない少人数保育の魅力だと思いました。

満たされている子どもたち

このようちえんの園長さんの印象は一言で言うと、肝っ玉 母さん 笑

過干渉はせず、本当に危ない時は躊躇なく止めるという姿勢です。

先生曰く、一見、何の躾もしない森のようちえんだけど、園児たちは、公共の場での、ルールを守れる子がほとんどとのこと。

「ようちえんの中では好きなだけ遊んで良いけど、外ではルールがあるよね」というTPOを弁えている子が多く、小学生に上がっても先生の話を座って聞ける、という声が卒業生の保護者からもあるとか。

赤ちゃんに話しかけてくれる子も

自然環境で元気いっぱいに遊んで、感情も満たされているから、気持ちのコントロールができる子になるのかもしれない、と思いました。

まとめ

都内と地方の森のようちえんを見学してみて、同じ「森のようちえん」でも自然環境によって全く違うなぁと感じました。

都内の自然環境と、里山地域の「森」ではスケール感が違いますし、里山で、数年間育った子どものエネルギーはやはりすごいなぁと感じます 笑

とはいえ都内の方が、様々な領域の教育機会も開かれている部分もあるので、良し悪しなのでしょうね🤔

今後は、認可保育施設や、近隣の保育園も見学しつつ、選択肢を絞っていきたいと思います。


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