！！NEWS！！衝撃的な引退発表
アルペンスキーワールドカップの開幕直前に、とんでもなく衝撃的なニュースが飛び込んできました。
おばさん、号泣です。
23歳で現役引退
突然のニュース。言葉がありません。これまでで一番おどろいたニュースかもしれません。Instagramの投稿をみてフリーズしてしまいました。
2022-2023シーズンの回転（スラローム・SL）の種目別年間タイトルを獲得した、Lucas Braathen（NOR）ルーカス・ブラーテンが数時間前に引退を発表しました。
この投稿には色んな言語で感謝を表現してくれていますが、最後に日本語でも「ありがとう」がありました。
アルペンスキー界に激震です。
4日前にノルウェーでのトレーニングの様子を投稿してくれていたルーカス。開幕戦に出場するものだと誰もが思っていたことでしょう。
Lucas Braathen（NOR）ルーカス・ブラーテンのキャリア
ルーカスのワールドカップデビューは、2018年 Val d'Isere（FRA）ヴァルディゼールの大回転（ジャイアントスラローム・GS）でした。
1本目30位以内に入り結果は26位と、デビュー戦でありながらポイント獲得という素晴らしい結果で、このときから注目を集めていました。
当時、18歳。センセーショナルなデビューでした。
ルーカスのアルペンスキーワールドカップ、これまでの成績はこちら。
12 Podiums 表彰台
5 Victories 勝利
1 slalom title 種目別タイトル
忘れられないルーカスのワールドカップ初勝利は、明日の開幕戦開催地のSoelden（AUT）ゼルデンでした。
勝つのは時間の問題だろうと思っていたおばさん。ついに来たか！と思わせる素晴らしいレースでした。
そしてついに昨シーズン、最終戦の最後の最後まで種目別タイトルを誰がとるのかわからない展開の中、プレッシャーがかかる2本目で素晴らしい滑りをして初めての種目別年間タイトル、クリスタルグローブを獲得しました。
2023-2024シーズンもタイトル争いの有力選手だと思っていました。
ルーカスの種目別タイトルについては、こちらの記事でも紹介しています。
親友とともに歩んだキャリア
ルーカスを語る上でかかせない親友の存在があります。チームメイトで幼馴染のAtleli Mcgrath（NOR）アトレリー・マグラスです。
彼らは同じ年、ルーカスが2000年4月19日生まれ、アトレリーが2000年4月21日生まれという誕生日も2日違い。子供の頃からずっと12年もの間、ともに戦ってきたチームメイトです。
Adelboden（SUI）アーデルボーデンの大回転（ジャイアントスラローム・GS）で同じ日に怪我をするほど？！仲良し。
その怪我をしたレース会場で、2年後に初めて二人そろって表彰台にのぼりAdelboden（SUI）アーデルボーデンへのリベンジを果たしました。
そのアトレリーは、ルーカスの引退発表の直後にルーカスへのメッセージを投稿してくれていました。これをみてさらにおばさん号泣。
If we were to go back to these two kids and show them all the amazing things we’ve experienced together, none of us would’ve believed it.
I could go on forever about how much you mean to me and all that emotional stuff, but I’ll just cry even more.
Thank you for being such a good friend on the hill, and looking forward to be even closer off it. Love you❤️
もし私たちがこの2人の子供たちのところに戻って、一緒に経験した素晴らしいことのすべてを見せるとしたら、誰も信じなかっただろう。
君がどれだけ僕を大切にしてくれているか、感動的なことを永遠に語り続けることもできるけど、もっと泣いてしまうよ。
丘の上でこんなに良い友達でいてくれてありがとう。愛してる❤️
記者会見のコメント
記者会見の動画がEurosportの記事に載っていました。（VPN接続で閲覧可能です。）
"I am a person that has always followed my own dreams and what makes me the happiest. And I’m never going to stop doing that, and I’m so proud of that.
"For the first time in at least half a year, I am happy after making this decision. For the first time in years, I feel free. And everyone who knows me, they know that if something leads me to happiness, it’s my freedom.
"I'm going to go on my little journey on my own now to try to find out what my next journey is, and I'm so excited for that."
私はいつも自分の夢を追いかけ、自分が一番幸せになれることを追いかけてきた人間だ。そしてこれからもそれをやめるつもりはないし、それをとても誇りに思っている。
少なくともこの半年で初めて、この決断を下して幸せだ。何年ぶりかで自由を感じる。私を知る人は皆、何かが私を幸せに導くとしたら、それは私の自由だと知っている。
次の旅がどんなものかを見つけるために、これから自分の小さな旅に出る。
SRF Sport 公式Instagramにも、会見の一部動画が載っていました。
涙する姿をみたらこの決断が簡単なことではなかったことがわかります。
アルペンスキー界の反応
発表の後、FISやノルウェー連盟、チームメイトを中心にたくさんのニュースやコメントがありました。
FIS Alpine公式HPのニュース
ノルウェー連盟のプレスリリース
ルーカスの決断を知らされたのは記者会見が始まる直前で、私や他のサポートチームのメンバーにとってはまったくの驚きだった。最近、ルーカスや彼の父親とはいい対話ができていたと感じている。今はルーカスのケアをしたいし、彼が元気でいることを願っている。同時に、他の選手やサポートチームをフォローアップする時間も必要です」とアルペンスキー部門スポーツ責任者のクラウス・ヨハン・リステは言う。
ルーカスがこのような結論に至ったことを深く残念に思う。ルーカスがこのような結論に至ったことを深く残念に思うと同時に、彼が下した決断を尊重するしかない」とスキー会長のトーベ・モー・ディルハウグは語った。
チームメイトや一緒に戦ってきた選手もこのニュースに対してコメントを投稿してくれていました。
右上のカラオケの様子は来日したときのものですね！渋谷でカラオケしてました。
突然の発表にさまざまな反応。チームメイトもライバルもファンも・・・さみしくなります。
ノルウェー連盟との論争
ルーカスは、ノルウェー公式パートナーのHelly Hansen（ヘリーハンセン）の競合である J lindeberg（J リンドバーグ）のモデルに起用されました。
これが、ノルウェー連盟の許可を得なかったことで問題となり罰金の可能性がある旨を正式に通知され動向が注目をされていました。
Soelden（AUT）ゼルデンのレース直前のインタビューで長い間体調が優れなかったと語り、精神的に混乱しているようでした。
その中でのこの決断。関係者も直前に知らされたほど、ほんとに突然のことだったようです。
決断までのルーカスの心の中はどうだったのでしょうか？とても心配です。
おわりに
こちらの記事でも紹介していますが、ルーカスは若いですがアルペンスキーへの恩返しのために、ジュニアファンデーションを立上げたり、ワールドカップでの成績だけでなく、アルペンスキー界に大きな影響を与えてくれた唯一無二の存在です。
またルーカスは、日本好き？！を伺わせるような、金継ぎのタトゥーが右脇に入っていて、勝手に親近感を感じてました。
ルーカスのタトゥーについては、こちらの記事でも紹介していますのでぜひ読んでみてね。
そんなルーカスが引退してしまうのは、ファンのひとりとしてほんとに残念でなりません。
でも、一番はルーカスの健康と幸せ。これからの彼の小さな旅が自由で幸せなものでありますように！
おばさんは、引退してもずっとルーカスのファンです！
この他にもアルペンスキーワールドカップについての記事を投稿しています！マガジンにまとめているので、こちらもぜひ読んでみてね。
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