ブラジルにはなぜ貧困なのに大富豪が多いのか

ブラジルは貧富の格差が著しい国で、深刻な貧困問題を抱える一方で、多くのドル億万長者を輩出している。その背景には、恵まれた天然資源を活かした一部の大企業や富裕層の成功がある半面、その富の配分で大多数が取り残されている構造的な要因が存在する。

具体的には、豊かな土地、鉄鉱石・石油などの鉱物資源、水力発電を支える水資源など、ブラジルは自然の富に恵まれた国である。こうした優れた資源は、一部の大企業や富裕実業家によって独占的に開発され、成功の基盤を提供した。一方、庶民はその富の果実を十分享受できていない。

加えて、こうした基幹産業は資本集約型で大規模化が進むため、寡占企業が形成されやすく、富の分配が偏っている。政府による大企業保護や新興産業育成の偏りもあって、この構図を変えることが難しい状況にある。

従ってブラジルには、資源主導型の産業構造と政策上の制約から、極端な富の偏在が内在的な制約として存在する。これが大富豪と深刻な貧困層の共存をもたらしている根本的な背景といえる。この構造を変革することがブラジルの課題である。





富のバランスがおかしいとなると、徴税
ブラジルの徴税システムについて調べたくなる。
よって、以下のようにまとめた。


ブラジルの徴税システムについて概観します。

  • ブラジルの税制は複雑で、所得税、法人税、付加価値税など多数の税金が存在する

  • 税率も商品やサービスによって異なり、最高率は45%にもなる

  • しかし徴税行政は非効率で、脱税などの税金逃れが多いと指摘されている

  • 税務当局の体制整備が追い付いておらず、申告漏れや手続きの遅れが発生している

  • 結果として、税収の対GDP比は30%程度にとどまり、OECD平均(34%)と比べて低い水準

つまり、複雑で税率の高い制度ながら、徴税の執行力不足から十分な税収を上げられていないのが現状です。特に大企業や富裕層の税逃れが目立つと言われていて、極端な貧富の差につながっている面もあるでしょう。

以上がブラジルの徴税システムの基本的な枠組みになります。

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