見出し画像

初めて保育園に子どもを預ける親と初めて子ども預かる新人保育士の不安の解消法

4月の1週目が終わった

初めて保育園に子どもを預ける保護者や
初めて集団生活に入る子どもを預かる
新人の先生はきっと疲れているだろう


なぜこんなに泣くのか?

いつになったら泣かずにいけるのか?

逆に泣かない子のも心配だ

愛情不足なのではないか?


私が受け入れすると泣かれる

嫌われているのだろうか?

ごはんも拒否、昼寝も拒否……

こんな調子で保育園に慣れるのだろうか?


朝、親にしがみついて
激しく泣く子どもを
無理矢理引き離す

……保育園に預けるのは早すぎたのだろうか?

……離れてホッとするなんてダメなんじゃないか?

……私が先生なんて無理だったんじゃないか?



空はこんなに晴れていて
桜はキレイで
外は暖かいのに

心は沈んで泣きたくなってしまう
そんな気持ちになっていないだろうか?



保育士養成校で学ぶこと

先日、フィンランドの幼児教育コースで
ちょうど新生活を始める
子どもと親のサポートに関する授業を受けた

驚いたと同時に羨ましくなった

めちゃくちゃ実践的な内容が多いのだ


<新しい生活での子どもの典型的な反応>
・最初の数日は継続的に泣く
・食べたくない、飲まない、寝たくない、部屋に入りたがらない
・両親にしがみついて離れない、激しく泣く
・活動への参加を拒否する
・おもらしをする

子どもはそれぞれの発達や、生まれ持った気質、保育園に来る前の経験に応じてそれぞれ異なる反応をする。
皆同じような反応するわけではない

大体はルーティンができれば落ち着く
<初めて子どもを預ける親の心理>
・罪悪感を感じる
・母子分離の不安
・逆に離れることでホッとする

保護者のケアも重要
そのためには親と園の信頼関係を築き
この信頼関係は子どもに大きく影響する


他にも
・信頼してもらうためにすること
・最初の数日に親と先生がすること
・分離するときのサポート
など、具体的な内容が書かれていた


新生活で子どもの姿も

保護者が感じる気持ちも

フィンランドと日本に違いはない

"そうなりやすい"と知っているだけで

ちょっと安心するのも同じだろう


養成校で学ぶことの違い


私は保育士の資格を取るために
高校卒業後日本の短大で勉強して
卒業と同時に資格を取得した

保育の歴史や発達心理学
保育原理といった
座学中心の授業だった

まだ実際の現場を見たこともない
自分の子どもを育てたこともない
まだ10代だった若い頃の私は
初めて保育園に子どもを預ける親が
どんな気持ちを抱えて保育園に来るのか
想像することができなかった


初めて家庭以外の場所にくる子どもが
どんな反応をするのか
知らなかった

何度も何度も保育士として
4月を迎え

ようやくわかるようになってきた

でも
フィンランドの保育士養成校では
学生のうちにそれを学ぶ

学校はプロとして即戦力になれる力を
身につける場所として

「子どもがこんなことをしたらどうするか?」
「このように保護者から言われた場合
 どのように対応するか?」

グループで話し合ったり
プロとしてどのように対応したらいいのか
徹底的に勉強するという


フレーベルとか恩物とか
もちろん保育の歴史も大事だけど

座学よりもこうした現場を意識した
内容を学ぶ機会があれば
よかったなと感じた


不安を生まないために


分からないということは
不安を生みやすい

保育園に子どもを預けるのが
初めてなら不安に感じやすい
でも、第一子が先に保育園に通っていたら
そんなに不安を感じないだろう

大人の不安というものは
子どもに影響する

だからフィンランドではまず
新年度の保護者に安心してもらう方法
そして子どもが安心できる方法を
勉強するのだ

・保護者に信頼してもらうために最初に保護者と一緒に保育園で1日を過ごし保護者も保育園で子どもたちがどんなルーティンで過ごしているか知ってもらう
そして教師が自信を持って子どもたちと接している姿を見てもらうことで
安心につながる
・保護者が気軽に話しかけられる状況を作るため夕方に人手を多くしてお迎えの時に雑談がしやすいように管理職は配慮する
・写真や動画で離れている間、子どもがどのように過ごしていたか見てもらう

・子どもには最初の数日の中でもルーティンが理解できるように絵や写真でスケジュールを表示していつ両親が迎えに来るか見てわかるようにする
(外で遊んでご飯を食べたらママに会えるね)

つまり

「分からない」をできるだけなくし
不安を減らしたり
大人が不安そうにしないでいられる
状況を作るための引き出しを
たくさん持つ

その方法が書かれていた


新人保育士として不安を抱える人へ

私は学校を卒業して実際に現場に立って
自分が保育士として子どもを預かる
そう思うと不安で仕方なかった

でも私は不安を感じない人の方が心配だ

資格を取っただけで子どものことを
全部わかったつもりになっている
そんな人の方が心配だ

新人として不安を抱えている人は
その気持ちは持っていていい

だって、子どもを預かる責任が
十分にわかっているから
不安になるのだ

わからないことが多すぎて
不安になるのだ

相談しやすい
先輩を見つけたり
誰かに話してみたり
ノートに書いてみたり
気持ちを口に出してみると
案外気持ちの整理ができるかもしれない

でも、「私なんかが……」と
自分自身を否定したり
「不安に思ったらだめだ!」と
生まれてきた気持ちを否定することは
しなくていい

それも、自分
だから丸ごと受け入れて
でもできるだけ保護者や子どもには
不安そうに見えないような
方法を考えてみるのだ

急にはできない

大人も子どもも
一気にできるようになることはない
ちょっとずつ

まず”わからない”を減らす
方法を考えてみるのだ

それも考えたくないくらい
疲れていたら

空はこんなに綺麗で
桜も綺麗
外は暖かい

だから何も考えず
マックを買って
ポテトでも食べながら
のんびり公園でも
散歩して

今日もいい日だ

そう思いながら
また元気になったら
考えればいい

一気に新生活に慣れる必要はない


yakko



フィンランドワークショップomenaでは
フィンランドの幼児教育やウェルビーイングについてのワークショップを不定期で開催しています
↓ 詳しくはこちら ↓


最後まで読んでいただきありがとうございます! もしこの記事が良いと思いましたら スキをいただけると「また更新頑張ろう」というパワーになります^^