見出し画像

フィンランドの教育から考える、8歳の君と31歳の私の社会の一員としての振る舞い方

先週行ったキャンプに行った時に、フィンランドでのキャンプらしくサウナの時間がありました。夜勤が着た後に他のスタッフと一緒にサウナに行きました。サウナの中で"大人とはいつからなのかについて"語り合いました。
フィンランドは18歳で成人です。私たちスタッフの平均年齢は30歳だったので、私たちは全員法的には成人です。しかし、子供からや他の人から学ぶことがたくさんあるし、知らないこともまだまだあるので大人とは言えない気がするとスタッフで話していました。これを読んで下さる方の中にも私たちと同じように思っている人がいると思います。

キャンプには8-10歳の子どもたちが参加していました。どうして大人になれたと感じられないのかを大人の私とフィンランドの8歳の子どもで同じところと、違うところはなんだろうか?と比較しながら考えてみました。

画像1

31歳の私と8歳の君

私は人の話を聞いたり、説明したりする機会が多いので対話力は比較的高いと思います。8歳の君も年齢や言葉が違う子と遊ぶことが多いので分かりやすい言葉に置き換えて説明したり、理解しようと人の話を最後までよく聞いています。話す内容は違えどコミュニケーション力には差がありません。

体調管理をすることも大切ですね。私は毎日歩いたり、お菓子の量を調整したり、8時間は睡眠を摂るようにしています。8歳の君はエネルギーがあり余っている時は外に遊びに行きたいと言い、興奮しすぎた時は漫画を読んだりして気持ちを落ち着かせたりしていますね。毎回うまくいくとは限りませんが、お菓子ばかり食べてはいけないとか野菜も食べなくてはいけないという知識は持っていますね。経験値と実行するための経済力には差がありますが、体調管理の大切さに対する知識力はそこまで大きな差はないように感じます。

最後に状況に柔軟に対応する力です。誰かに嫌なことをされた時に私はとりあえず様子を見て、もしひどくなれば相手に言います。言う時には感情に任せてではなくて冷静に話し合う努力をします。8歳の君も自分で言える時は相手に伝えて、それでもうまくいかなければ大人に助けを求めますね。私も同じです、自分で試してみてそれでもうまくいかなければ誰かに相談しアドバイスをもらいます。予想外のことが起きても、理由を聞いたりして慌てずに対応していますね。

そして君は友達思いで、とても親切ですね。
荷物をたくさん持っている私を手伝ってくれたり、
友達の分まで鉛筆を持って行ってあげたり、
遊ぶ時は周りにいるみんなおいでよと声をかけていますね。人間として一番重要な価値観だと思います。私も君と同じように親切でありたいと努力しています。

8歳の君と私は体格が違います。
お金を自由に使うことも出来ません。
行動範囲を自由に選択することも出来ません。
お酒も飲めなければ、煙草も吸えません。

コミュニケーション力、ウェルビーイング、柔軟な対応力を比べると8歳の君と私の間には大きな違いがないように私は感じました。だからこそ、私たちはよし、大人だと!実感できないのではないでしょうか?

大人とは?
1 成長して一人前になった人。
㋐一人前の年齢に達した人。「入場料大人200円、子供100円」⇔子供。
㋑一人前の人間として、思慮分別があり、社会的な責任を負えること。また、その人。「大人としての自覚」「青臭いことを言ってないでもっと大人になれ」
ーgoo辞書より

辞書の㋐の部分は生きていれば到達します。しかし、㋑の部分は努力して学ばなくてはなりません。社会の一員としてある程度の常識やスキルを持っているかという点では私と8歳の君ではたいした変わりはないと思います。子供とそんなに変わりないのに、一人前の年齢になったのだからと急に大人としての自覚を求められるようになると私たちは戸惑ってしまうのではないでしょうか?

社会で必要なスキルと子どもが必要なスキルは同じ

私にはずっと大事にしているスナフキンの言葉があります。
この名言は私たちのワークショップを作る時に基本にしているものです。
私たちは普段は自分の分野で働いていますが、人と接する時にはいつも大事にしています。

The main thing in life is to know your own mind.
人生で大切なことは、自分のしたいことをじぶんで知っていることだよ
ー スナフキン「ムーミン谷の夏まつり」より

画像2

ムーミンは皆さんもご存知の通り児童書ですが、大人にも通じるメッセージがたくさんあります。私たちはフィンランドの教育を通して子供から大人までずっと使える考え方とスキルを一緒に考えることについて考えてきました。フィンランドの教育で私が一番好きなところは考え方が人生を通して一貫していて、子どもと大人で分けていないことです。

私が初めてフルタイムで働いた場所はビジネスホテルのフロントでした。
そこで電話対応や文章の書き方や年上の上司との付き合い方やお客様との対応の仕方を学びました。学生気分でいるな、社会人としての自覚を持てとも言われました。

そこで素朴な疑問が生まれました、
社会で必要なことは学校で学ばないの?
今まで学校で学んだことは要らないの?
一生懸命徹夜で覚えた英単語や年号の話は....なんだったの?
今まで新しいことを学ぶ時は教科書があったから、
大人になった時に必要なことを学ぶための教科書はどこにあるの?

人生は子ども編と大人編で分かれているわけではありません。
子どもの時からの積み重ねが大人を作っていきます。

.
.
.

あなたは子どもから大人にまで使える人生の格言を持っていますか?




▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
次回のイベントのご案内
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

7/22 19:30-20:30
【オンラインお茶会】
普段、プライベートグループのみで開催しているお茶会を一般公開します
日本語を話したいフィンランド人やomenaスタッフ、メンバーの皆さんとお話しする会です
大体2-3人の小グループでゆったりお話しできます

参加対象
カメラ、マイクオンで参加いただける方

参加費
無料

定員
15名

お申し込みはこちらから
http://ptix.at/qprGer

----------



最後まで読んでいただきありがとうございます! もしこの記事が良いと思いましたら スキをいただけると「また更新頑張ろう」というパワーになります^^