見出し画像

フシギの国~鉄道車両がご神体

新聞に、興味深い記事をみつけた。先月6月19日に、新しい神社の建立記念の神事が営まれたという。その神社、ご神体が、え?なんと「鉄道車両」。

ご神体が鉄道車両!?
場所は茨城県ひたちなか市。市内を走る「ひたちなか海浜鉄道」湊線(みなとせん)の終点駅・阿字ケ浦駅(あじがうらえき)に、現役を引退した車両をご神体とする『ひたちなか開運鐵道神社』が完成。
神社建立は、湊線を生かしたまちづくりに取り組む市民団体「三鉄ものがたり実行委員会」のクラウドファンディングによって実現したそうだ。

開運鉄道神社が完成 引退車両を活用 ひたちなか海浜鉄道 きょう阿字ケ浦駅で神事(6/19付・東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/111497

ご神体となった車両は、国内最古の車両とも言われる気動車「キハ222」。44年間無事故だったことにあやかり、交通安全や長寿のご利益をアピールする。鳥居は、1925年生のレールを再利用。阿字ケ浦駅では御守や御札も販売している。

将来的には、本殿のおかれた阿字ヶ浦駅から5駅手前の那珂湊駅(なかみなとえき)にも鳥居を建て、その線路を参道とする計画だとか。「参道は湊線で移動する。沿線が仲見世のようになれば面白い」という。この区間を電車に乗ると、知らずとも参詣している格好になるわけだ。じつにユニークだ。「電車は連結するんで、ご縁もつなげるだろう」なんてコメント、ウマいこと言ってる。

建立の経緯などこのサイトに詳しい。


宗教的な観点から見ると…
しかし、これは実に特殊な事例であろうと思って検索してみると、結構、各地におもしろい神社ってあるんですね。。。

貧乏神からパソコンの神様まで! 日本全国のユニークな神社
https://www.tripadvisor.jp/blog/news/advice/unique_shrine/

日本の宗教の自由さ、、、と言うのだろうか。八百万の神だから良いのかな?イスラム教圏・キリスト教圏にこういう発想ってあるのかな?多分なさそう。仏教圏にもどうだろうか、、

インドで生まれた仏教が日本に輸入され、土着していく過程で「本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ・八百万の神々は仏の仮の姿とする考え方)」を導入したりしたワケだけれど、今回のケースはそれとも毛色が異なる。

フシギなメンタリティーの国の、興味深いニュースであった。


Text by 中島光信(僧侶・ファシリテーター)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?