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育休プチMBA® 10周年記念インタビューシリーズ⑩ かおさん(メーカー勤務、人事)

こんにちは。ワークシフト研究所の広報担当です。

育休プチMBA(育プチ)を受講した皆さんはその後どうしているの?との想いからスタートした育休プチMBA® 10周年記念インタビューシリーズ

前回(9回目)は製薬会社にお勤めのさゆさんにご登場いただきました。

10回目の今回は、メーカーにお勤めのかおさんにご登場いただきます。

メーカー勤務、人事のかおさんと育プチ

―― 育プチにはいつ頃参加をされましたか?

 2018年です。

―― 育プチを受講後、キャリアに変化はありましたか?

運営チームに参加していた時は、親会社の子会社に在籍していました。

その際、自身の仕事が他拠点に業務集約されることがわかっており、転勤できない自分の今後のキャリアについて悩み始めていた頃でした。

迷いながらもとりあえずそのまま復職、育プチで学んだことを生かしつつ、自分ができること――例えば、コロナ禍以前に在宅勤務の導入を会社に呼びかけて制度を取り入れてもらったなど――を実践していきましたが、コロナ禍で、自分の仕事がこのままで良いのか、この先どうなるのか、とますます不安が大きくなりました。

そこで転職を視野にいれましたが、まず「何のために転職するのか」「本当は何をやりたいのか」「自分に向いている職種は何か」を見極めるために、キャリアカウンセリングを受けることにしました。「ただ不安だから転職する」ではきっとうまくいかないから、自分の軸を明確にするべき、と思ったからです。

カウンセリングを通して、自分が何が好きなのか、何に興味があるのか、何が強みになるのかを徹底的に落とし込みました。

それまでは、経理、総務、人事採用、経営企画等、バックオフィス全般を広く浅く経験してきたのですが、カウンセリングの結果、自分は人事職がしたいという答えにたどり着くことができました。

キャリアカウンセリングと並行して転職活動も行いましたが、思うように進まなかったり、年収も下がるというところで、正直難航していました。転職すること自体に不安があったこともあります。

ちょうどその頃、親会社の事業会社に出向する話がありました。

自身の子会社とは事業ポジションが異なり、親会社と同等レベル、海外拠点が多いなど、これまでと異なる上流のポジションで人事職ができるということでした。

条件としてはものすごい経験ができると率直に感じたため、自分と家族のメリットとデメリットを徹底的に洗い出したところ、結論は通勤が遠いというデメリットがあるだけでした。育児には通勤が最大のネック……。

悩みましたが、在宅勤務も可能であること、家族(当時はフルリモートの夫、小学生と保育園児の子供)からも協力すると背中を押してもらえたので、まずはフルタイムで頑張ってみて、もし辛かったらスパッと時短にするという割り切りで出向を受けるとこにしました。

出向期間はとりあえず3年。その後自身の会社に戻ったとしても、やりたい仕事ができるわけではないのもわかっていました。それであれば、自分にもっと自信が持てるように自分がスキルアップしようと異動しました。いざとなればどこでもやっていける=転職するという気持ちでした。

出向先の事業会社は、親会社と同じ人事制度を取り入れており、最上流の数々の施策・制度・人事システムを担当することができ、また親会社の人事とも距離が近く、プロジェクトに参画させてもらえるなど、今まで想像もし得なかった多くの経験ができました。

そんな感じで2年が過ぎたころ、出向先からキャリア採用の話を頂きました。勤務は出向先の事業会社で変更はないが、在籍は親会社になるとのこと。

要するに親会社に転職する、ということで、通常子会社から親会社へ移るケースがないことから、正直驚きを隠せず「自分で良いのか?」という気持ちでした。

あまりに特殊なケースで、出向先の上司に率直に自分の気持ちを伝えたところ、「確かに珍しいケースだとは思うけど、それはかおさんのこの2年の仕事のがんばりがあってこそだよ。本当に色んな業務を担当してもらっているし、これからも一緒に働いてもらいたいから」というお話をいただき、こんなことがあるのか……と感謝の気持ちでいっぱいになりました。

親会社に転職するということは、それだけでキャリアの選択肢が更に広がり、その他も今より改善されるということです。迷う理由はなくキャリア採用試験を受け、出向から2年、親会社へ転職し、現在に至っています。育プチの運営チームを卒業してから4年後のことです。

出向する前は先が見えない自分のキャリアが不安で、でもやりたいこともわからず悩んでいたことが信じられないほど、今の環境に感謝する毎日です。最近ようやく実感を得つつあります。

ここに至ったのは、キャリアを真剣に悩み、自分の棚卸をした「下準備」があったから、だと思っています。

この2年間で「人事は縁」とつくづく実感していますが、人生何があるかわからない、今できることを一所懸命にすることで、どこかで誰かの目に留まってくれることがある、というのを感じざるを得ない経験でした。

私としてはここからが新たな、そして大きなスタートです。

自分に何ができるか、自分には何が期待されているか、常にそこを意識して、引き続き「自分にできることをがんばろう」と思っています。

―― 育プチおよび運営メンバーに参加した動機を教えてください。

育休中、社会と離れている不安から育プチをネット検索で見つけて参加してみようと思いました。

運営メンバーに参加した動機は、新卒からずっと同じ会社で働いていたことから、自分がもし転職したときに通用する人材なのかを知りたかったから。

異業種の人と育プチの運営をすることで、自分のことを客観的に知ることができると思いました。

―― 育プチでの学びが役に立ったこと、よかったと感じることはありましたか?

キャリアで悩んだときに相談できる仲間、自分のキャリアを心から喜んでくれる仲間ができたこと。両立や女性のキャリアで悩んでいたことが自分だけではないんだと思えたこと。

上司の目線を理解することで、立ち回り方が変わったこと。

フォロワーシップは実はリーダーシップにつながると思えたこと。

フォロワーシップとは?
部下やメンバーの立場にある人が「自主的、自律的」にリーダーを補佐すること。目的に向かってリーダーを巻き込んだり、ときには建設的な批判をする。

小早川優子著「なぜ自信がない人ほど、いいリーダーになれるのか」(日経BP社)

 ―― 育休中の自分に今、声をかけるとしたら何と伝えますか?

無駄なことはひとつもないよ。一所懸命がんばったらきっと何かにつながるから自信をもってがんばって!

―― 育プチを受講したい方、あるいは受講を迷っている方にアドバイスはありますか?

迷うけど、興味があったら受講してみるといいと思います。

違う会社の人との異業種交流にもなるし、同じ悩みを持つ人と話すことは、それだけでもヒントがたくさん得られることになります。

MBAと聞くと「意識が高い」と思われてしまいがちですが、私はただただ育休中の不安からやってみよう、と思って受講したので、そんな参加意識でも十分意味があると思います。

―― これから10年の目標を教えてください。

家族元気よく、仕事では自分が少し背伸びしつつ、楽しく過ごしていたいです。

―― ありがとうございました。


育休プチMBAからのご案内

育休プチMBAは2024年7月で10周年!

育プチは、2024年7月に10周年を迎えます。

この10周年記念インタビューシリーズの他に、ワークラボで開催される育プチの受講費用、通常5,000円が1,039円になる「10周年感謝39キャンペーン」も実施中です。0歳のお子様は一緒にご参加いただけます。ワークラボにも遊びに来てくださいね。

キャンペーンの詳細はこちらでご覧いただけます。

6月29日の育プチは父の日スペシャル!

6月29日(土)には、父の日スペシャルセミナーをご用意しています。

お近くでご興味のありそうな男性がいらっしゃいましたら、この機会にぜひおつなぎください。


子どもを持ちながら働くことが不安な方、育プチに遊びに来てみませんか?

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