ワーママやるなら世界を変えろ

日本のジェンダーギャップ指数は世界120位。ただでさえ男性の男性による男性のための会社という組織。プライベート全てを投げ打って、権力者に対する忠誠を誓い、道理や正義すら捨てて、「金」という形の成果を生み出したものが勝ち、生き残る。今の日本のサラリーマンはこんな原理に基づいて動いているように私には見える。

そんな原理の中で、子育てしながら働くワーママは圧倒的な弱者、いや敗者と言っていいだろう。子供という守るものがあるのだから、プライベート全て投げ打つことは不可能。権力者に忠誠は誓えない。人生の軸が会社だけにあるわけでは無いので「金」だけが最重要とも思えない。

今は法律によって守られているから、簡単にクビになったりしないけれど、ワーママは女性であるだけで昇進のチャンスが少ないのに、子育て中ということで会社の中のポジションは「現状維持でありがたいと思え」的な空気だ。

そんな前提の中で、あえてワーママ達に言いたい。

私達で世界を変えて行こう。

最初はそんなに頑張らなくていい。まずワーママが会社にいることが当たり前の空気を作っていく。ちゃんと定時で帰ったり在宅ワークしたりしよう。子供が小さいうちは大した成果が出なくて当然。とにかく続けよう。

そして長いトンネルを抜けて、子育てとの両立が上手くなり、子供も少し手が離れてきて、エネルギーが余ってきたら、その時こそ、全力で仕事の成果を出そう。大丈夫、新生児から全責任を背負って子育てを頑張ってきたワーママには、ものすごいパワーがある。自分の身体もボロボロ、誰も正解を教えてくれない、ろくに協力者もいない中、未知の生命体をちゃんと育ててこれたのは、責任感、観察力、分析力、発想力、実行力、その他コミュ力など様々な能力を申し分なく持っているからだ。自信を持っていい。そんな人材が仕事にたくさんのエネルギーを注ぐことができたなら、成果を出せないはずがない。

成果を出して、ワーママの価値を世界に知らしめるのだ。一緒に仕事するみんなが喜ぶような成果が出せれば、世界はワーママに辛く当たる必要が無くなる。意見を聞いてくれるようになる。尊重してくれるようになる。

辛く当たってくる人を喜ばせることが出来たなら勝ちだ。決して敵対して戦ってはならない。自分が誰かを敵と見なして攻撃的な態度を取ってしまった瞬間、自分の負けが確定する。必ず相手から、同じかそれ以上の敵対心と攻撃を喰らってしまうからだ。

自分が大切に育ててきた子供達が生きていく未来の世界が、少しでも生きやすい世界であって欲しい。ワーママならきっとそう思うだろう。その、少しでも生きやすい世界を作っていくのは、他でもない私達だ。私たちがどう行動して、どんな変化を社会にもたらしていくのか、それ自体がある意味、長期的な観点での子育てだとも言えるだろう。男性の価値観だけで動く世界ではなく、男性の視点も女性の視点も尊重される世界。そんな世界へ、時間はかかっても変わっていって欲しい。私一人でできることはとても小さいけれど、諦めずに頑張っていきたい。そしてこれを読んでくれた誰かが、どこかで小さな変化を起こしてくれることを願っている。

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