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「若手こそ体験を!」ワーケーション初心者22歳が体験した学びとは

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東京でカメラマンをしている小久保です。
千曲市ワーケーション事務局の坂下さんから「学びが多いコンテンツだから小久保くんに向いているんじゃないかな?」と連絡を受け、「楽しそう!」と参加を決意しました。

「秋のワーケーション・ウェルカムデイズ」で22歳の若造が直面した現実、学び、そして「若者こそワーケーションを体験してほしい!」と思う理由をお伝えできればと思います。

「千曲市ワーケーション」で思い知った自らの課題

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「千曲市ワーケーション」で私が感じたことは、学びによる刺激と自分への課題です。

今回開催された「学び深まる秋の温泉ワーケーション」では、社会課題をテーマに専門家・参加者と学びを深めるプログラムが用意されていました。
この「信州周遊フィールドワーク&アイデアソン」で、私は完全に圧倒されました。

「フィールドワーク&アイデアソン」では、「ワークスタイル」「モビリティ」「フード」をテーマに専門家から取組事例など講演を受けて参加者同士でチームを組み、ディスカッション・チーム発表をおこないます。
参加者の個性豊かなアイデアに、自分の意見を言うのに気後れしながらも恐る恐る意見を伝えた記憶があります。旅が好きな方、地元が好きな方、様々な参加者がロジックモデル※1を使用して個性豊かなアイデアを出し合います。

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何より衝撃的だったのが、参加者40人以上の中で意見を求められたことです。専門家のお話を理解することに必死の最中、主催者に感想を聞かれたのです。沈黙が続きうまく回答ができず、「まだまだ勉強不足だ」と実感させられました。

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それでも参加者の方々から優しくアドバイスをいただき、どんな意見を言っても受け止めてくれる空気に救われました。
意見を求められる瞬間は頭の中が真っ白になる思いでしたが、某大手企業の役員や社会学者、記者などさまざまな方がいるなかで皆平等に意見を出し合ってアイデアを考えるという体験は、なかなかありません。普段から考える大切さを学びつつ、次回も機会があれば是非参加したいと思いました。

食と交通サービスからの学び

座学に留まらず、フィールドワークを通じた沢山の学びがあったので、食と交通サービスに分けて共有します。

食からの学び①:ジビエハンターレストラン
フィールドワークのコンテンツにあったジビエハンターレストランへの訪問。好奇心むき出しで参加してきました!
訪れたのはジビエハンターが経営している「WORLDTRECK DINER & GUEST HOUSE Pise」さんです。

狩猟で得た鳥獣の食肉を提供しているレストランでありながら、ゲストハウスとして運営しているお店。ジビエハンターでもあるオーナーからジビエの実態についてお話を聞きました。

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まずは狩猟の様子をまとめた映像を見ました。
映像では、ドローンで周辺の調査をおこない、鹿笛で鹿をおびき寄せる様子を目の当たりにしました。

オーナーは「鳥獣被害は7年前から問題になっていて、こうして狩猟した鳥獣は約8割が廃棄されている」と言います。廃棄に至る3つの原因を教えていただきました。

① 肉の鮮度を維持するために時間や手間がかかる
肉の鮮度を維持するには、正確な血抜きや内臓処理、何十kgある動物を運ぶ必要があります。時間の経過とともに肉の鮮度がおちるため、手間とコストを鑑みて多くの猟師さんは土に埋めて処分するのです。
② 捕獲した時の傷跡によって肉がダメになる
装薬銃を使用した時に着弾の場所によって肉の鮮度が悪くなり廃棄する原因になります。
③ 正確に血抜きや内臓処理しなければ、異臭の原因につながる
正確な処理をしなければ血が固まり腐敗臭が発生する原因に繋がります。また膀胱を傷つけると液体が肉についてしまい廃棄対象となります。

以上が廃棄になる理由です。
狩をする上で危険なことも実話をもとに話していただきました。

「捕獲時、興奮状態なので必ずこっちに突っ込んでこようとする、チェーンで繋がっていても引きちる場合もある。そうなったら回避しないと牙が体に刺さってしまうので非常に危険」

「猪は、自分の牙を磨いているのでかなり鋭い」

昔、オーナーさんは足を怪我をして何十針縫うことになったそうです……恐るべし生存本能。
私は今まで鳥獣被害やジビエに関わることがなかったので、いい機会となりました。お話しを聞いた後は、みなさんで鹿肉を使ったカレーライスを食べました!

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「ジビエは臭い」とう声も聞いたことがありますが、全く臭みはありませんでした。食感は柔らかく、おいしかったです!

栄養価について気になりで調べてみると、タンパク質量は牛肉と比べると約6gほど鹿肉の方が高く、脂質量では約21g鹿肉の方が低いことを知りました。
猪肉と比べても牛肉よりもタンパク質は高く、脂質は低いです。また鹿肉に多く含む「アセチルカルニチン」はアミノ酸の一種で、脳機能向上やストレス軽減、疲労回復の効果があると報告されています。 ジビエはダイエット食や高齢者の介護食としても最適な食材と感じました。(参照:農林水産省HP https://www.maff.go.jp/j/nousin/gibier/miryoku.html

食からの学び②:環境に優しい弁当「ジ・ビーガン」弁当

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有限会社フレスコ・カンパニーさんが提供している「ジ・ビーガン」弁当をいただきました。
「ジ・ビーガン」とはジビエ+ビーガンのことで、環境に配慮したお弁当です。

ジビエ・・鳥獣被害の問題により猟師さんが狩をおこない実際に捕獲した野生の鳥獣
ビーガン・・動物性食品を使わない、菜食主義

地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)やメタンガスの排出は、畜産業によるものが大きいといわれており、特に牛のゲップに含まれるメタンガスの排出量は深刻な問題といわれています。そして、長野県で問題になっている鳥獣被害を考えるためにジビエとビーガンを掛け合わせたお弁当を提供しているのだそうです。学びとおいしさが詰まったお弁当ですね。

「食べれることは当たり前」という認識があった私は、食べ物と環境課題について考えたことがありませんでした。私の世代やもっと若い世代は、このことを知ってるのだろうか。お弁当1つにも、学びが転がっていました。

交通サービスからの学び①:「トレインワーケーション」

今回のフィールドワークでは、観光列車ろくもんを貸し切り、カフェ(ろくもん「駅カフェ」)として利用できました。
仕事をしたり上田駅近の人気店ガレット&クレープ専門店のミルクレープを食べたりと自由に過ごせます。

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「ん……観光列車でワーケーションって本当に仕事できるのかな?」

「観光列車を普通に楽しんでしまうのでは(笑)」

正直最初はそう疑心暗鬼で参加しました。

結論、かなり仕事に集中することができました。
今まで会社や自宅以外で仕事をすることがなかったので、新鮮な気持ちで仕事に取り組めました。

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途中、疲れてしまい集中できなかったところで、主催者である田村さんから「温泉いこうぜ」とお誘いを受けて計5人で温泉に入りました。
トレインワーケーション中に、温泉に入りに行く斬新さと自由っぷりは学生時代を思い出します。

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交通サービスからの学び②:独自サービス「温泉MaaS」
「温泉MaaS」とは、観光地にてワーケーションとモビリティサービスを組み合わせて、さまざまな交通手段を利用できるサービスです。他にも、千曲市に関するチャットボット機能やスポットを紹介する機能があるのだとか。「温泉MaaS」はアイデアソンから生まれたものです……すごい。

プログラムでは、シェアサイクリングで戸倉上山田温泉街やサイクリングロードを中心に街巡りをしました。
自転車を予約する際、「温泉MaaS」を利用して自転車を借りることができます。千曲市ワーケーションのオリジナルサービスで、利便性の高さに驚きました。
とある事情でサイクリングは参加できなかったので、次回は必ず……

「温泉MaaS」について取り上げた記事
(参照:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC219GS0R21C21A0000000/

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長野県千曲市のワーケーションに参加して感じたこと

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22歳の私が感じたことですが、若手こそ参加すべきだと考えてます。
1番の理由は社会経験が少ない方ほど、インパクトが強く今後の行動に影響すると感じるからです。
上記の学び以外にも多くの経験を得ました。例えば……

1. 普段関わることがない記者や経営者、某大手企業の役員方と交流することで仕事への考え方を学べた
2. 参加する目的が一緒なので、コミュニケーションが取りやすい
3. ロジックモデルでアイデアを生み出す方法を学べた
4. 地域の名物やジビエなど新しい食に出会うことができた
5. 仕事やプライベートで繋がる出会いがあった

私は参加者の一人とプライベートで一緒にバスケットボールをするような仲になりました。

「想像ができるからわざわざいきたくない」

「知らない地域にいくのは不安だ」

と思いとどまらず、1度だけ参加をしてほしいです。予想を超えるものが千曲市のワーケーションにはありますから。

私は、ワーケーション・ウェルカムデイズに出会えたことを嬉しく思います。
今回個人的に感じた課題を改善すれば、得た知識を有効活用ができるのではないかと気持ちがたかぶっています。
私と関わっていただいた参加者のみなさん、そして主催者の方々、貴重な体験をありがとうございました。

千曲市ワーケーション概要はこちら


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