お金の問題でひとり起業を辞めないでいいように権利収益の柱を立てておく
自分がやりたいことをしたくて起業した人でも、長く続けていける人はとても少ないように感じます。
続けていけない理由としては、健康や家庭の事情などいろいろあると思いますが、ほとんどの場合がお金の問題です。
はっきり言うと生活していくだけのお金を稼げなかったということ。
独立当初はしばらく売上が少ないことはある程度覚悟してると思いますので、
それが数年やってみてもどうしてもダメで、お金の事で悩むのは正直しんどいな・・と辞めていく人がとても多いように感じます。
中には一時的に稼げたことで勘違いをして努力をしなくなったり、生活レベルを急に上げてしまって続けられなくなる人もいますが、ほとんどの人は真面目に働いたのに思ったより稼げなくて辞めていくパターンです。
言うまでもないですが、お金は命の次に大事です。
私もどうすれば毎月の売上に一喜一憂しないで良くなるのかをずっと考えていた時期がありました。
その時、気がついたのが、自分の時間を切り売りして生み出す「労働収益」以外のお金の流れを作っておくことで安心して仕事ができるのではと気が付きました。
つまり「労働収益」でお金を稼ぐと同時に「権利収益」の柱も立てておくことです。
「権利収益」と言われても何?という方も多いと思いますので簡単に説明すると、権利収益とは、わかりやすく言うとアーティストや作家の印税収入のようなものです。
アーティストが作詞や作曲した曲が売れたり使われるごとにアーティストにはチャリンチャリンと著作料が入ってきます。
自分の時間を削って生み出した作品から継続的にお金が入ってくるので、労働時間は関係ありません。
不動産投資も同じようなもので、こちらは労働時間というより借り入れというリスクをとって購入した不動産からの家賃収益が権利収益になります。
(実際、不動産はその道のプロたちと戦うことになるので素人では厳しいのでおすすめしません)
このようなメリットを説明しても、ほとんどの人は「私には作曲や本を書くような能力はない」「不動産を買うほどのお金がない」と言いますが、特別な才能や資金がなくても権利収益は作ることができます。
なぜなら、あなたにはこれまでの経験や知識があるからです。
家賃収入を生み出す不動産を購入するにはまとまったお金が必要ですが、あなたの持ってる知識やアイデア次第でそこまで費用をかけずに権利収益を作ることはできます。
なので、自分の時間を切り売りしてお金に変える「労働収集」しか自分にはお金を生み出す方法はないと最初から思い込まずに、なにか「権利収益」を生み出せるものはないか考えてみましょう。
例えば、Webデザイナーやライターの方はこれまでの制作スキルを生かして、アフィリエイトサイトを作ったり、自分のメディアを立ち上げることができます。
制作費はもらえないのでメディアを作るだけではお金にはなりませんが、広告費などでマネタイズできれば継続的な権利収入が入ってくる可能性があります。
ただ、アフィリエイトサイトのような参入障壁が低く競合が多いものは、すでにレッドオーシャンの市場ですので、できる限りライバルが少なく、そこそこニーズがありそうなところで戦うことが大事になります。
自分のスキルや経験を生かして、何か権利収益を生み出せないか常にアンテナを張り、アイデアを出すことを習慣化しましょう。
ちなみに私の場合は、20年前にWebでディレクターとして独立してしばらくはホームページを作っていただく制作費が利益の労働収益型のビジネスモデルでした。
ありがたいことにWeb制作の依頼は多く、常に納期に追われる生活を送る中で、このまま10年先(当時35歳ぐらい)も同じペースで働き続けられるか悩んでいました。
それはたぶん無理だと感じ、ホームページを作って利益を得るというビジネスモデルを変え、関わったプロジェクトから生み出される利益を成果としていただくことで継続した収益を得られないかと考えました。
つまりホームページという資産をクライアントと共同で保有するビジネスモデルへの転換です。
具体的には、これまで制作費や保守費やコンサル費を固定でもらっていたクライアントにご提案して、徐々にコンサル費やSEO、広告運用などを成果報酬でいただくようになりました。
ここでポイントになるのが、お互いにメリットがないと成立しないということです。
普通のWeb制作会社であれば、ホームページをリニューアルする場合、利益を出すために人月計算などである程度の金額を請求しないといけませんが、私の場合は制作で利益を出すことを目的としていないので、こちらで自腹負担してでも、売上などに対しての成果報酬でストック収益を作ることが重要だと考えました。
クライアント側も初期費用をおさえ、立ち上げ後も売上にコミットしたカタチでの伴奏支援をうけられるメリットがあります。
こちらとしてのリスクとしては、普通に制作費から利益を得るのに比べると、格段にリスクがあがりますので、起動に乗るまでは正直かなり大変です。
参入障壁も自然と高くなり、制作会社では真似するのが難しいのでレッドオーシャンにもなりにくい傾向です。
もちろんすべてが成功するわけではありませんし、うまく行っていてもクライアントの事情で途中で契約が切られるケースもあります。
(できるリスクヘッジとしては、そうなっても困らないように1社への売上依存は20%以下になるようにはしていますが)
私のようなWeb業界は、Youtubeの広告収益やキンドル出版なども含め、権利収益が作り出しやすい環境にありますが、あなたがいる業界でも少し頭を捻ると、権利化しやすいものは必ずあるはずです。
自分のこれまでの経験やアイデアを権利化してマネタイズし、労働収入だけに依存しないでいいようになるとだいぶお金の不安が小さくなると思います。
余裕があれば、自分がやりたいことにも損得勘定抜きで取り組めるようになり非常にいいスパイラルが生まれます。
そのためにも、最初は細い柱ですが、複数の権利収益の柱を立てていき、少しずつ太くすることで、ひとり起業を安心して続けていけるようにしていきましょう!
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