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今日の夢。
夢を見た。
といっても、物心ついた頃から、
夢を見なかった日がほぼない。
今でも毎日夢を見るし、
小さい頃には夢の中にもう1つの世界があった。
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いつまでもはっきり覚えているが、
小さい頃はよく明晰夢を見ていた。
現実世界と瓜二つの世界だったけど、
雰囲気がちょっと独特で、現実世界にはない
脇道のようなものがあり、そこを抜けると、
夢の中の世界にしかない場所にたどり着けた。
その場所は寝てさえいれば、
行こうと思えば、いつでもいけたし、
夢の中でやりたいことはだいたいできた。
その日その日で設定があったりもしたが、
夢の世界はどの日もだいたい繋がっていて、
本当にもうひとつの世界にいる感覚だった。
不思議な夢は、ときに怖いときもあり、
夢の世界では怪物が次から次へと押し寄せる日があったり、
怖い夢が続く日があったり、
全然知らない不思議な土地からなんとか帰る夢もあれば、
どうしても抜け出せない館からなんとか
生き延びて帰ろうとする夢もあれば、
忍者の練習で空を飛ぶ夢も、なんでもあった。
怖い夢を続けて見てしまうときや、
怖い夢だと察したとき、
まぶたに力を入れれば、自力で目を覚ますこともできた。
今思えば、不思議体験以外の何物でもないが、
それが当時の日常であった。
今では、明晰夢を見ることもほとんどなくなった。
たまに、これは夢だなとわかる程度だ。
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話はそれたが、今日の夢の話である。
今日の夢が本当に頭から離れない。
わたしには好きな人がいる。
別の話になるのだが、
この夏に別れてしまった元恋人である。
夢の話のために少し触れるが、
お互いが小さい頃から知っており、
再会したため、付き合ったのだが、
相手が忙しすぎてなかなか会えず、
なにもしてあげられないのに、
これ以上時間を奪うのは申し訳ないからと、
別れを告げられた。
その後一回誘われ食事をした。
嫌い別れをしてないので、仲は悪くないが、
お互いがまだ好意を抱いているのか、
なんとなく気まずい状態だ。
彼はわたしの1つ上、別の大学でバンドをしている。
今日の夢は、そんな彼のライブを観に行ったシーンだった。
いろんな人と話をしていると、彼が近づいてきた。
“タオル、いる?”
(夢の中で)彼が大切にしていたタオルをくれた。
わたしはまだ彼が好きなので、もらったタオルが
とても嬉しくて、泣きそうになりながら大事に
首にかけ手で握ったりしていた。
彼はそんなわたしを、何か言いたそうに
ずっと見つめてきていた。
すごく寂しそうな、悲しそうな、
言いたいけど、言えなくて、
言っちゃいけないけど、言いたくて。
聞きたいけど、なんとなく聞いちゃいけないような、そんな感じがしてわたしもなにも言えなかった。
そんな切なそうな顔が、
朝、目が覚めてから、ずっと頭から離れない。
なにを言いたかったのか、
なんでそんな顔をするのか。
夢のことに意味はないとしても気になって仕方がない。
わたしがまだ好きだから、
そんな夢を見てしまうのだろうか。
ただの願望夢なのだろうか。
秋。
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