【#017'-②-(2)】_「マネジメント」は有効なのか?【投稿4回目】

〈①マネジメントの前提となるもの〉

〈②マネジメントの必要性と有効性〉←今回はこの部分の後半の投稿となります

〈③集団マネジメントを個人の能力開発に生かすことは可能か〉

〈④複数タスクの同時並行処理に必要なもの ~主にマインドセットの面に関して~〉

〈⑤まとめ〉

お疲れ様です。谷﨑です。
本日は先日から投稿しているテーマの4回目の投稿です。


◆マネジメントの「有効性」


 先日から〝マネジメント〟や〝経営〟という言葉を多用しているので、
私自身、このようなnote投稿をしているもののその意味するところがよく分からなかったり、曖昧に感じるときもあります。

 『ゲシュタルト崩壊』という言葉があります。
これは心理学で用いられる用語で、普段の生活の中でもけっこうな頻度で聞くことがある単語だと思いますが、その定義を確認してみます。

 〝ゲシュタルト崩壊〟とは、人間の現実の認知や知覚における現象。
まとまっている形式や構造からそのまとまりそのものが失われてしまう、もしくは失われたように感じること。
人間の持つ五感すべてにおいて生じる可能性がある現象で、よく〝漢字〟などを見ている時に発生することとしてなじみが深い。

...というのが、〝ゲシュタルト崩壊〟の定義のようです。

 人間の感覚において発生する、という現象なら、〝経営〟というものが感覚的だとして、それに対する「ゲシュタルト崩壊」は発生しうるのでしょうか?

 私は、この「マネジメント」という言葉が意味する内容は現実に即しているものの、かなり抽象的な特徴をもつと考えています。

 過去の投稿に対応させる形でそれを具現化するなら、タスクマネジメントに関連した事柄だと〝仕事のToDoをもれなくこなす〟とか、タイムマネジメントに関連する内容なら〝厳密にスケジュールを守る〟という〝ルール・きまり〟になってくるのではないか、と思います。

 「時間通りに行動する」とか「指示された内容を素直にこなす」ことはそれ自体、素晴らしいことだと思いますし、それをしっかりとできることは業務の遂行上とても感謝されることなのではないか、と感じます。

 ただ、「手段の目的化」という言葉があるように、
はじめは素直に指示に従っていたり、ルールやきまりどおりに行動しよう、と思ってはじめたことが、だんだんと当初の気持ちや想いとかけ離れていき( 慣れ、ともいれるかもしれません )、次第に「形骸化する」ということは、業務でもそうですが、私生活の分野でもよく発生していることのように思います。

 上記の、「手段の目的化」や、「行為の形骸化」の末に、企業であれば退職や離職(キャリアアップを目的としたものは除いたほうがよさそうですが)、という望ましくない結果があるとしたら、それは防いだほうが良さそうです。

 もちろん働く人の立場からしても、仕事に飽きてしまったり、嫌になってしまったり、ということは( 個人の感覚の差こそあれ )割とよくある話なのではないでしょうか。

 業務が作業化してしまったり、業務内容に対する「慣れ / 飽き」等、業務のモチベーションを下げるような感情の蔓延が職場などで優位になってしまうと、原状回復をする行為には、時間・人件費的にかなりのコストがかかるものかと思っています。

 「なぜ仕事をするのか」という大前提の〝仕事観〟について考える機会を設けることも重要だと思いますし、
実際の業務において「なぜこのタスクが必要なのか」という疑問が生じてしまった時、そのような質問をフラットにできる職場環境や人間関係というのも、精神衛生上とても大切なものだと考えています。

 また、業務に関する「不安・不満」という視点だと、
〝チームでの業務分担〟を考えるとき、誰が何を担当するか、という点で揉め事が起きてしまったり...

 業務の実践の場である「現場」で発生するのは、顧客や業務に関連する問題だけではなく、人間関係の問題であったり、手続きの問題であったりと、非常に多くの問題が発生する可能性が常に存在していると考えているのですが、その〝問題発生の可能性〟にあまり気をとられると通常業務がおろそかになりがちです。

 組織としての成長と組織内部の秩序を保つことは、一見それぞれ独立しているテーマのように考えてしまいがちですが、この2つは相互に連関しているものだと思っています。


ここで、先日の投稿で少し触れた〝マネジメント行為の目的〟について記載したいと思います。
今回の投稿では〝マネジメント〟による行為の目的を、「企業(組織)の内部における秩序維持」に絞って考えてみることにします。

(実際には、収益を改善する行為においてこそ〝管理の手法〟は有効だと思っていますが、この投稿内で触れると煩雑になりそうですし、一般化が難しそうなので別途まとめていこうと考えています。)

この前提のもと、〝マネジメント〟が何のためになされるのか考えてみると、「秩序」を維持するため、言い換えると、「無秩序な状態」が発生することを防ぐため、と表現できると思います。

〝秩序〟というと固い言葉のように聞こえますが、
企業や職場で決められているルールや決まりを守ることと解釈してもらって構わないです。

「秩序が保たれている状態」を〈プラス〉として、
「秩序が崩壊している状態」を〈マイナス〉とするなら、

〈マイナス〉の状態から逃れようとすること、その状態を克服しようとすること、つまり〈プラス〉の状態に近づけようとすることと、
〈プラス〉の状態を維持するための行為は、まさに『表裏一体』といえることだと思っています。

 企業や組織の健全な状態を維持するためには、上記のような毎日の〈プラス〉に向かうような言動が大切なこと、というのはきっと多くの方がお分かりになることだと思います。

 これらを踏まえると、『秩序を保ち、無秩序を防ぐ』行為を、〝マネジメント〟と呼んでも良さそうです。

 「人間関係が悪い」とか、「経営状態に( 数値的な )問題を抱えている」ことが発生しているとするなら、それはもちろん黄色信号で、なるべく早急な対策をとらなければならないかと思います。

 営利企業であれば、「収益性」もしくは「利益」が最も重視されるべき指標かと思いますが、「収益性と公益性」両者のバランスをとらなければならない特質のある業務や、「公益性」の比重が高い業務などについては、また別途、記事を作成していきたいと考えています。





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