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重音テトのお風呂の温度は『ふぁんぶる!』℃!!!!

皆さんはお風呂の温度は何℃くらいがお好みだろうか。
筆者はいつもダイスで決めています。
さて、今日の風呂の温度は……っと。


あっ………

こんなに嬉しくないクリティカルがあるか

ふぁんぶる!/ 重音テトSV

残念ながら?今日はクリティカルではなくファンブル(すなわち致命的失敗)の話である。

こちらは2024年5月30日に藤原ハガネ氏により投稿されたボーカロイド楽曲である。前回の『㋰責任集合体』や前々回の『アガリ症』に次ぎまたまた重音テトSV歌唱の曲である。近年の重音テトSVの流行の凄まじさも感じてしまう。

さてこの『ふぁんぶる!』だが、クセになるテンポ感に古のネットオタクが喜びそうな要素たっぷりの映像が堪らない作品となっている。
新旧様々なネタが容赦なく詰め込まれたこの動画は、なんと驚くことにAviUtlで制作されているらしい。
Adobeが動画編集ソフトの前線を走る今、1997年から存在する古株のフリーソフトでここまでのアニメーションを作れるのは並の腕ではない。

タイトルの『ふぁんぶる!』は作者により英語で『Famble!』と訳されており、こちらの意味は

ファンブル (fumble)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

  1. 野球バスケットボールアメリカンフットボールクリケットなどの球技において、一度つかんだボールを取り落とすミスのこと。いわゆる「お手玉」。ラグビーでは「ノックオン」と呼ばれる反則行為となる。

  2. テーブルトークRPGにおいて通常の失敗とは区別される特別な大失敗。絶対失敗。行為判定の項を参照のこと。


となっている。おそらく歌詞などから察するに2番目のテーブルトークRPG的な意味合いで捉えて間違いはないだろう。

かくいう筆者もクトゥルフ神話TRPGのシナリオを作っている身なのだが、それ故に無視できないタイトルであった。
そして見事にハマった。
本動画公開日の筆者のXにおける投稿はこちらだ。

「こいつァ流行るぞ……」と思っていたら予想を大幅に超える伸びを記録し、YouTubeにおいて2024年6月4日現在既に12万再生を突破している。
キャッチーだがなかなかに考察も捗りそうな楽曲で、リピーターも続出していることだろう。

歌詞の中にも「狂ってしまって」「盲冒涜」「這ったら寄るニャるら…」などクトゥルフ神話TRPGを彷彿とするワードが散りばめられている。

ちなみに筆者が好きな歌詞は
「暴利に懲り懲りだ サカリで棒に
で噛んだり吸ったりしてんだ どいつも前後動に」
である。あくまで筆者の解釈の一部だが、この「性行為への荒んだ妬み」のような表現が面白い。
その後に「モザった中指で早く貫いて!」と結局自分も欲しがっているようなニュアンスの歌詞がまた、人が中指を立てている様のダブルミーニングに聞こえて興味深いのだ。

中毒性の高い本楽曲を楽しくリピート視聴しながらこの記事を書いているのだが、筆者が今回気になったのは「楽曲や動画」ではなく作者の藤原ハガネ氏が公開している「ステムデータ」である。
ステムデータとはざっくり言うと楽器やボーカルごとの音声データをまとめて書きだしたもののことだ。

『ふぁんぶる!』はニコニコ動画にも投稿されているのだが、動画ページにある「いいね!」を押すと出てくる「いいね!コメント」を投稿者は設定できる。藤原ハガネ氏はそこにステムデータのダウンロードリンクURLを掲載しているのだが……

ダウンロードすると出てくるzipファイル名は「お風呂の温度は1d100度!!!!」なのだ。
そして解凍するとその中にはちゃんと「Famble_Stems」とちゃんと当楽曲のステムデータが格納されている。

筆者はこの「お風呂の温度は1d100度!!!!」というワードに見覚えがあった。それがこちらだ。

ヨシダノシノブ氏による人気シナリオ。クトゥルフ神話TRPG『お風呂の温度は1d100℃』である。

タイトルの通り「1d100℃のお風呂に5分入るシナリオ」だ。
SNSでも話題であり、リプレイ動画もYouTubeで現在9.4万再生(2024年6月4日時点)を突破しているものもある。

ここまで聞くと「もしや藤原ハガネ氏とヨシダシノブ氏は同一人物なのでは……!?」と思うだろう。筆者もそう思った。だが藤原ハガネ氏は自身のXにてこう投稿している。

い、1回だって!?ほな違うか……
じゃあその1回がこの『お風呂の温度は1d100℃』なのか!?と思って調べてみたが……

初TRPGプレイの投稿が2023年8月15日。
『お風呂の温度は1d100℃』のシナリオリリース日は

2023年12月14日なのだ。どゆこと!!!!!?????

ヨシダノシノブ氏はネタ動画としてそもそも本当に「お風呂の温度を100面ダイスで決める」という奇行もといネタ動画を投稿し、YouTubeショート動画が1,232万再生(2024年6月4日時点)も回っているので、藤原ハガネ氏がこちらに感化もとい感銘を受けてステムデータのファイル名をこのような名前にしたのだろうと推測する。

藤原ハガネ氏も折角ならこのシナリオを遊んで欲しい。
かくいう筆者も未だ遊べていないのだが……(必ずやります)楽しそうなので非常に興味がある。

余談だが、ヨシダシノブ氏はクトゥルフ神話TRPG『エレベータ―ガール』というシナリオをリリースしていることを知り、勝手に親近感を覚えた。
(筆者はエレベーターホラーTRPG『1d99F』というエレベーターガールを題材にしたシナリオをリリースしている)

こちらもいつか遊んでみたい。

とりあえず謎が解けてスッキリした。よし、そろそろ沸いただろうし風呂入ってくるか!

…………冷たッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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