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『アガリ症』が生んだ共感の嵐

こ、こんにちは……。
えーーーーーーーーっと………………あの、あー……
……『アガリ症』というボカロ曲のお話をします!!!

アガリ症/重音テトSV

にほしか氏が作曲者が生んだこの楽曲は、2024年5月24日に投稿され、当ブログの執筆時である6月2日現在、既に9万再生を突破している。

筆者がこの曲に出会ったキッカケはTwitter(俗にいうX)のツイート(稀にポストともいう)であった。

何を隠そう私はサムネイルのイラストを担当するキケン氏のファンだ。SNS上でよくお話をさせていただくのだが、本人に許可をいただいてキケン氏のイラストをスマホの待ち受けにさせていただいている程である。

キケン氏はよくボカロ曲のサムネイルを担当することが多く、にほしか氏の別の楽曲もそれがキッカケで視聴させていただくこともあった。
しかし筆者は必ず全ての楽曲を聴いているワケではなく、なんとなく気になった楽曲をチェックする程度であった。


筆者はキケン氏のこちらの投稿をお見かけし、そのイラストの吸引力に吸い寄せられた一人だ。
「赤色」というのはYouTubeのサムネとして目を引くデザインだというのは良く知られた話ではあるが、構図や表情など魅力的な要素が多すぎて、私にはあまりに無視出来ないサムネイルだったのである。

動画を再生し、曲を聴き終えた最初の印象は
「小気味良いリズムで分かりやすい歌詞だな〜」くらいのぼや~っとしたものであった。
しかし1時間後のことだ。

「(……なんかさっきの曲、もう一回聴きたいな)」

気付けばその日その動画に何度も帰巣する鳥になっていた。なんだこの実家のような安心感は。
いわゆる「スルメ曲」というヤツに私の心は捕まってしまったらしい。

哀愁漂うもノリのいいサウンドは、脳細胞の一つ一つを書き換えてしまうようにこびり着く。

この曲は歌詞に難しい言葉が使われていないのだが、それ故に主人公の等身大の心の叫びが伝わってくるのだ。「黒板」というワードが出てくるようにきっと主人公は学生だろうし、むしろ「アガリ症」である一般学生の彼女が小難しい言葉をつらつらと喋っているのも違和感があったかもしれない。にほしか氏のセンスある言葉選びがこの曲の没入感を高めているように思える。

筆者は人前で話すことは得意な方だが、しかしそれでも失敗した経験がある。学生時代に全校生徒の前で1人長話をする機会があり、とんでもない噛み方をして苦笑を誘ったことがある。今でもトラウマだ。この曲を聴くとそのトラウマが抉られるような、はたまた救われるような、不思議な気持ちになるのだ。

この曲が愛されるポイントとしてはやはり共感性の高い歌詞が大きな要因だろうと私は感じた。
「一挙一動間違えることなく 頭の中にある台本通りに動けるだろうか」という歌詞はアガリ症でない人も共感できるのではないだろうか。筆者も心覚がありすぎる。幾度となく脳内趣味レーションを繰り返して眠れない夜もあった。そんな経験が誰しもある筈だ。

そしてラスサビ入りの「めちゃくちゃに心が乱れるの」や締めである「この心に救済を!」のシャウト。それは魂の叫びのようにも聴こえるし、アガリ症の彼女の声が力んで裏返ってしまっているようにも私には聴こえた。聴いていて一緒に気持ちが昂る。間違いなくこの曲の魅力を高めている要素だろう。

最後に。当記事を読んで気になった方は、是非上記リンクから視聴していただきたい。私を信じて3分14秒を捧げていただけると幸いだ。あなたも『アガリ症』で最高に「アガる」に違いないと保証しよう。

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