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むかし書いた韓国コラム 乗り物編

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「むかし書いた韓国コラム」から乗り物に関するものをピックアップしてみました。
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#地下鉄

むかし書いた韓国コラム #998

 地下鉄1号線と4号線が乗り入れるソウル駅。この駅の正式名称は実は「ソウル駅駅」だ。鉄道公社の「ソウル駅」の前にある駅なので「ソウル駅駅」という。路線図を見ても「ソウル駅」と表示されていることから確認できる。ただし車内放送では「次はソウル駅駅です」という案内はしておらず、「次はソウル駅です」と案内している。以前は「地下ソウル駅です」という案内もしていた。  ソウル駅駅ができたのは地下鉄1号線が開業した1975年のこと。当時の駅名は「ソウル駅前駅」だった。こんな駅名になったの

むかし書いた韓国コラム #671

 地下鉄路線図を眺めるのが好きだ。さて、今年は辰年。ならば「竜」の字が入った駅はないだろうか。路線図を見たら、まず「竜山」駅が目に入った。昔は目立たなかった駅だが、最近はKTXが発着するターミナル駅に成長した。昇り竜の勢いを感じさせ縁起も良さそうだ。その「竜山」から中央線に乗り終点にたどりつくとそこは「竜門」駅だ。「登竜門」は、竜門という川を上った鯉が竜に化けるという伝説によるものだが、その竜門と同じ名前とは縁起がいい。  逍遥山に向かう1号線には「回竜」駅がある。竜が回っ

むかし書いた韓国コラム #124

 地下鉄3号線の忠武路駅に初めて降り立ったときの驚きはいまでも覚えている。壁に人工岩が設置され、まるで洞窟のような風景だったからだ。コンコースからプラットホームに向かうやや長めのエスカレーターも洞窟の中を進んでいくような雰囲気がありお気に入りの駅でもあった。ところが、最近訪れたところ、人工岩はすべてはがされコンクリートの壁がむき出しになっていた。  以前から同駅には改装のうわさがあった。発端は2003年2月に起きた大邱地下鉄の火災事件だ。忠武路駅の人工岩は強化プラスチック製

むかし書いた韓国コラム #68

 ソウルのバスから漢字表記が消えて久しい。最近のバスはLED表示器を使っているのでさまざまな表示ができるが、ソウルのバスはハングルの行き先と、路線番号のロゴを切り替えるだけである。  週末に釜山を訪れたときに市内バスを見たら、LED表示器はハングルと漢字を交互に切り替えながら表示していた。漢字圏の利用客にとってわかりやすい案内だ。釜山は地下鉄駅にも「のりば」「きっぷうりば」と日本語表示があり、車内での「次の駅は~」という案内のほか、駅ホームでの「まもなく列車がまいります」と

むかし書いた韓国コラム #34

 地下鉄は駅によって方向別に改札が分かれているケースがある。うっかり目的地とは反対方向のホームに入ってしまった場合はどうすべきか。交通カードで入場したので出てしまうと基本料金が引き落とされてしまうのか? そんなことを考えながら駅のトイレで用を足していたら、目の前に「ソウルメトロの常識」なる掲示物があるのが目に入った。  その掲示物によると、方向を間違えて改札を入った場合でも、「乗車→下車→乗車」がすべて同じ駅、同じ改札口で、5分以内に行われた場合、交通カードでは乗り換え扱い