むかし書いた韓国コラム #671

 地下鉄路線図を眺めるのが好きだ。さて、今年は辰年。ならば「竜」の字が入った駅はないだろうか。路線図を見たら、まず「竜山」駅が目に入った。昔は目立たなかった駅だが、最近はKTXが発着するターミナル駅に成長した。昇り竜の勢いを感じさせ縁起も良さそうだ。その「竜山」から中央線に乗り終点にたどりつくとそこは「竜門」駅だ。「登竜門」は、竜門という川を上った鯉が竜に化けるという伝説によるものだが、その竜門と同じ名前とは縁起がいい。

 逍遥山に向かう1号線には「回竜」駅がある。竜が回ってくるなら縁起も良かろう。1号線を新昌方面に南下すると「双竜」駅がある。縁起の良い竜が2頭もいるとはおめでたい名前だ。このほか2号線に「竜頭」「竜踏」、7号線に「竜馬山」という駅もある。

 首都圏だけでこれだけ「竜」の駅がある。日本なら記念入場券のセットでも販売しそうだが、韓国にはなさそう。意外な商売のチャンスだと思うのだが、関係機関に提案してみようかしら?

【解説】
 地下鉄および首都圏電鉄では入場券を販売していないので企画自体が成立しなさそうな気もするし、そもそも漢字表記はほとんど使っていないので「竜」の字が使われていることもあまり認識されていなさそうな気もする。

(初出:The Daily Korea News 2012年1月27日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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