他人からの評価

 お久しぶりにノートを書いてるのですが、今回はちょっとメンタル的に疲弊してるので思ったことをダラダラと書いていこうと思います。
ストレスを感じると喫煙量が増えてしまうので、タールを減らし煙量を増やすため今はシーシャを吸いながらこれを書いてます。

 まず現状から、医師になって4年目、整形外科医として2年目を迎えました。
昨年は整形外科1年目として大学病院に勤務し、整形外科のいろはを学びながら、必死に生活していました。手術も外来も研修医の頃から責任の重さがワンランク上がり、さらには毎日処理しきれないような病棟業務に追われる日々でした。
 特に、市中病院で研修した自分にとっては、こんなのも医者がやらんとあかんのけ?と思う仕事もたくさんありました。
 それでも、専門医を持った先輩方が研修医感の抜けない自分の仕事の尻拭いをしてくださったおかげでなんとか1年過ごすことができました。
 中でも僕は人当たりの良さとおしゃべりに特化して人生を生きてきた人間でしたので、仕事の抜けが多く、よく注意を受けている方でした。

 今年度に入り、関連病院へ出向し、市中の中規模病院で働くことになりました。
 大学病院では数十人いる整形外科医のうちの1人でしたが、ここでは数人のうちの1人。当然責任や業務量も大きくなります。
 市中病院では看護師をはじめコメディカルの裁量権が大きく、業務のボトムシフトがその病院独自のルールの中で行われているため、医師は診療に集中できることが多く、  この病院もそのうちの一つでした。
 特に手術に関しては毎日10件近くの手術をなるべく短時間で行う、収益を得るためにコストとクオリティの両立を目指す病院です。

 そんな病院の稼ぎ頭である整形外科の部長にあたる先生はまさにこの病院の核となる人物で、口は悪く、声も大きく、気も短い、それでも、部下には愛を持って接し、部下のためなら嫌われてでもしっかり叱ることのできる昔気質のザ・昭和の親父のような先生です。
 当初は高校時代の部活の監督以来の衝撃に面食らいました。
 もちろん、この病院で一番の下っぱとして派遣されてる自分が一番叱られるのは自然の理で、理不尽なことも多々ありますが、この時代にここまで言ってくれる人はいない、高校の頃の監督に比べたら全然理にかなってるし、頑張って食らいついていくぞと奮起しました。

 働きはじめて2ヶ月、そろそろここでの仕事にも慣れてきた頃、とある一件で雷を落とされて、久々に意気消沈しました。
 叱られるたびに自分の至らなさに不甲斐ない思いを抱えながら、前を向いて這いつくばっていこうと頑張ってましたが、今回の件は流石にこたえました。
プライバシーの問題があるため詳細は伏せますが、一晩で10人以上の緊急入院を捌いた後のミスをきっかけに、そのミスの件について叱られながらも、最近の勤務態度について嗜められたのです。
 どうやら先生の元には看護師からの自分の評価が逐一報告されているようで、その情報から最近の態度について考えるよう話されました。
 自分自身、明るく、とっつきやすい性格な反面、ろくすっぽ考えず言葉にしてしまう節があり、誤解されやすい性格なことは自覚していました。以前にも弩級に忙しい日に看護師さんからのたいして重要じゃない内容の電話に嫌味な態度をとったことで部長先生から「忙しい時にアホみたいな電話に腹が立つのは重々わかるけども、お前がそんな態度を取るのはまだ早い」と叱られたばかりでしたので、態度には気をつけ、何事ものめり込みすぎず、淡々とそれでいて明るく接するように心がけていたため、今回の態度の件については寝耳に水でした。

「お前は気づいてないだろうけど、見てるやつは見てるし、疲れていれば思った以上に感情が態度に出てるからな。」と話された時に、学生時代や研修医時代に絶対になりたくなかったタイプの医者に自分がなっているのではないかと思い、さらには仲良くなったり、疲れてる際に労りの言葉をかけてくれるから少し愚痴や文句をこぼしたスタッフも実はそれを全部部長に垂れ込んでるのではないかと疑心暗鬼にもなりました。
 無論、垂れ込まれて困る内容を表に出さないことは重要ですが、人間どうしても吐き出したいこともあると思います。
 親しみやすく明るく振る舞っているだろうという自分の評価は他人から見れば馴れ馴れしい舐めてる調子乗った奴となっていたのでしょうか?
 自分自身、自分がどう思うかじゃなく他人がどう思うかで評価が決まってくるという考えの人間なのに、こうも自己評価と乖離していると自信もなくなりますし、心も疲弊してきます。
 自分は心が疲弊してくると、趣味や楽しいことも手につかず、誰かと話してスッキリすることでしか解消できないタイプですが、こんな恥ずかしい話を誰に話せるでしょうか。(だからノートに書いてるのですが笑)
 こんなダセェ話をして、ネガってる自分を誰にも見せたくないという自分と、誰かに話を聞いてほしい、何も咎めず、ただ話を聞いて慰めてほしいという弱い自分が心の中で戦っている状況に出口を求めて池の鯉のように水面に口をパクパクと動かしてる今日この頃です。

 また死ぬ気で頑張るしかないから頑張るんだけど、自己評価と他人からの評価のズレに気づいた時に自己嫌悪と自己防衛が心の中に同居してしまう、そんな心に不快感を抱えながらまた一つ成長するのかな。

 じゃ、また。

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