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400字ショートショート

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400字のショートショートまとめです。 400字という限られた字数内で、ワクワクする物語、ことばのリズム、ことば遊びを織りまぜた体感できる読書体験を目指しています。 どうか楽しん…
運営しているクリエイター

#アルバム

ことば遊びとショートショート40『ハートワーカー』

 おや、あんた新入りだね?  よっしゃ、現場を案内してやろう。  皆、良い顔して働いてい…

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ことば遊びとショートショート39『ストーリーミング』

 眠い目を擦り暗闇を歩いていると、炎の揺らぎが見えた。 「やぁ、旅の方」  焚火の側には…

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ことば遊びとショートショート38『炎交』

 最初はただの火遊びだった。  年上のライターの火村とはマッチングアプリで知り合った。体…

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ことば遊びとショートショート37『銭湯機』

 部屋でうとうとしていた私は飛行機の音を聴いた。  窓を開けると、機体の煙突から煙を吐く…

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ことば遊びとショートショート36『クリーンクリーン』

 ある日、ダチと二人で語り合ったのさ♪ 「もう汚いな、この部屋。北も南もわからんな」  …

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ことば遊びとショートショート35『去際ポタージュ』

 こちらは連続窃盗事件の捜査報告書です。  一連の犯行は、スープを啜る音も立てず、スープ…

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ことば遊びとショートショート34『メトロナポリタン』

 パスターミナルに降り立つと、湯気と活気で溢れていた。  ここは夢追い人が集まる大都市スパゲシティ。  この街でスープパースターになるのが俺の夢だ。  駅前広場で相棒のテレパスターに麺を張り、毎日俺は歌った。ストレートで芯の残るアルデンテソングだ。  が、誰も見向きもしない。人々の興味は駅前のビジョン。歌姫ポリタンナだ。  彼女の歌は俺と対照的だ。芯のないソフトな歌声。それでいて懐かしい気持ちにさせる不思議な魅力。  いつか彼女と歌いたい。俺の夢は膨らんだ。  

ことば遊びとショートショート33『ガソリンスタンドバイミー』

 あれは十二歳の夏。  長い線路を僕は歩いていた。  この先に【したい】があると親が教え…

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ことば遊びとショートショート32『サヤ遠藤』

 サヤ遠藤は激怒した。  給食の時間のことだった。  煮物のサヤエンドウをクラス全員が残…

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ことば遊びとショートショート31『フリーランス』

 長年、守り続けた我が城は崩落寸前だった。  玉座にしがみつく私に敵兵が槍を突きつける。…

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ことば遊びとショートショート10『枠枠村』

 霧に覆われた森にその村はあった。  村には無数の掟があり、村人は外へも出られなかった。…

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