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Life Cinematic 2004-2010

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2004年から2010年にかけて書いていた映画エッセイをnoteにお引越し。 不定期更新。時間があるときにまとめて載せていきます。
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#映画感想

四つ葉のクローバーさがして-ハチミツとクローバー-

高校生のとき、父も同席した、ある集まりの場でちょっとした思い出話を披露して、その拍子に涙…

田中優子
2年前
2

継続する日常-武士の一分-

昨日、少々髪を短く切りすぎた。 私は髪を伸ばすのが苦手だ。 まとめ髪が似合うのにと言われ…

田中優子
2年前
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静かに暮れてゆく-THE 有頂天ホテル-

友人の家を訪ね、幼い子どもたちと戯れ過ごす。 珍しく人が多いのが嬉しくてしようがないと、…

田中優子
2年前
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不可避ーDEATH NOTEー

「もしも死というものがなかったら、どんなにいいか」と思っていた。 そういう私にOさんは言っ…

田中優子
3年前
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007最新作ってどうなのよ-007カジノ・ロワイヤル-

「007」シリーズを知らない人はいないだろう。 1960年代から続くスパイ・アクション映画の代表…

田中優子
3年前
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物語が生まれる街-スパイダー・マン-

摩天楼は山であり谷だ。 切り立った崖の連なり、影の落ちる峡谷。 谷底から見上げれば、尖っ…

田中優子
3年前
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公園の住人-シャーロットのおくりもの-

10月の3連休、ある晴れた日。浜離宮公園を散歩する。 以前、汐留の高層ビルの中から、毎日のようにこの公園を眺めていた。 広々として海に臨み、緑が生い茂り、静かな池と刈り込まれた植木が見える。 「離宮」という言葉の響きは、なぜか「竜宮城」を思い起こさせる。 あそこをのんびり散策したら、どんな気分なのだろうと思いながら見ていたのだ。 逆に公園から、私がいつもこちらを眺めていたはずのビルの21階付近を見上げると、その窓は小さすぎて、中に人がいると思うととても不思議な感じがした。

最高のおもいつき-ニューヨーク・ストーリー-

「今年もロックフェラーセンターのスケートリンクがオープン」 あるブログの記事を読んで、私…

田中優子
3年前
2

コスモポリタン-ニューヨーク東8番街の奇跡-

つまりニューヨークは、移民の街だ。 歴史的な成り立ちをしてもそうだし、現在においても、マ…

田中優子
3年前
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アメリカ!-海の上のピアニスト-

毎日同じだった。 誰かが目を上げ彼女を見る。 理解できないことだ。 船には1000人を超える乗…

田中優子
3年前
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戦後の昔、彼女の人生-ヨコハマメリー-

土曜日は、以前からどうしても観たかった映画を観に出かけた。 その作品は、渋谷の宇多川町に…

田中優子
3年前
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神無月の恵み-千と千尋の神隠し-

離れて知るのは親のありがたみと言うけれど、郷土の味覚の豊かさもまた、そこを離れて改めて知…

田中優子
3年前
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安堵-モンスター-

友人と会うときは、断然一対一がいい。 その人と私、それぞれには心打ち解けた間柄でも、そう…

田中優子
3年前
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秋のトラウマ-シリアル・ママ-

昨夜、変な夢を見た。 夜9時に人と待ち合わせをしたのに、私がうっかり眠ってしまって目が覚めたら朝だった、という夢。 「やばい!」と思って携帯を見たら、待ち合わせ相手からの着信が何件もあって、あわてて電話をしようと思うんだけど焦って携帯がうまく操作できず電話できない、という夢。 で、その焦っている横でつけっぱなしのテレビから、笑福亭鶴瓶が阿部政権で官房長官に任命されたというニュースが流れていて、鶴瓶は実は小泉劇場の影の立役者だったという衝撃の事実がドラマ仕立ての再現VTRで