他人(ひと)に興味を持つ

今回も前回に引き続き、僕が所属しているゼミで行われている数校の高校に出向き大学生が高校生相手に商業に関する授業を行う“コラボ授業”で感じた事を書き記す。

ありがたい事に、今現在自分は2つの高校でのコラボ授業のプロジェクトに参加させていただいている。両校の生徒とじっくり接していると共通の課題が浮き彫りになってきた。それは他人(ひと)に興味・関心が無いことだ。クラスメイトが何をしようが、何が好きであろうが、どんな性格であろうが全くどうでもいい。興味が無い。早く家に帰って推しのYoutubeやtiktokを見たい。
…これじゃダメでしょ。
と思う反面、実は彼・彼女らの気持ちもよく理解出来る。何故なら、お恥ずかしい話最近まで僕自身も他人に興味が全く無かったからだ。人が何を好きでいようが何が苦手なのか等、正直どうでもよかった。バイト先で出会った同い年の女の子からも「朝陽って人に興味あると?」と聞かれる始末だ。当時は「何言ってんだこいつ?」ぐらいの感覚であり他人に興味を持つという意味さえ理解出来ていなかった。しかし、ここ最近急激に他人への興味・関心が湧いてきた。なんなら今の自分は様々な人と意見交換をしてコミュニケーション活動を活発的にしたいと思うほどだ。「なぜ自分がここまで変化できたのか?」それを考えた時自分なりに1つの答えが見付かった。それは…ようやく自分自身というものを知り、自信が付いてきたからだ。要するに自分に自信が無い為他人に興味を持つ余裕すら無かったのだ。自分はよく他人と比較しては自分が劣っている部分だけにフォーカスしてしまい落ち込む日々を送っていた。これでは外部からお褒めの言葉をいただいても全て社交辞令とでしか受け取れず素直に喜ぶ事さえ出来なかった。しかし、ある時から自分の存在意義や求められている役割を理解出来るようになった。理由は正直分からない。きっと年齢を重ねるにつれて視野の広げ方や人間力が増したからではないだろうか。それか、残り少ない学生生活を有意義に過ごすためにも積極的に物事へ参加する機会が増えたことが刺激となり急成長を促すきっかけとなったからなのか。
面白い事で自分に自信が持てるようになると「他人に嫌われても良いや」という発想に至りコミュニケーションを自分から進んで取ろうと行動できる。以前の自分は「こんな俺から話されるなんて嫌だろうな…」といった訳の分からないネガティブシンキングが発動し他人と関わる事さえ敬遠していた。コミュニケーションが盛んになると他人の考えの面白さに気付いて興味が湧いてくる。これが他人(ひと)に興味を持つという事。好循環が生まれるのだ。

さてさて長々と書いてきたがまとめると、他人(ひと)に興味を持つには「自分を理解する→自分に自信を持つ→コミュニケーションを積極的にする→他人に興味を持つ」の順番で成長する必要があるのではないだろうか。


高校生を見ていると自己肯定感(自分の意見を胸張って発言できる事を含む)は低いのに承認欲求はべらぼうに強い。とある生徒はグループワークで他人と絡むのは苦手(積極的に参加していない様子)なのに個人的に話しかけると楽しそうによく喋る。プリントの落書きを弄ってあげると嬉しそうに接してくれる。きっと彼・彼女たちは個にフォーカスしてくれる機会を欲しているのだろう。グループワークでは自分の意見を述べたところで他の意見などにかき消される可能性もあるし、回りに合わせようと自分の心に本当の考えを閉じ込める事もある。これだと集団での活動には嫌悪感も生まれるし他人の事もどうでも良くなる。楽しくない。
今感じている課題として挙げられるのは「いかに個をフォーカスして自信を持たせられるか」ではないだろうか。現在の教育システム上一人一人にフォーカスしてあげる時間や機会が無い事は充分承知だ。がしかし、何とかして個性の面白さを理解出来るプログラムを考える事は出来ないのだろうか。せっかく多様性が求められている時代だからこそ…

似ていると勝手に思っている事象で、アイドルの冠番組を観ていると必ずメンバー一人一人の個性に合わせた企画やコーナーを展開している(特に坂道グループの番組など)。この効果として、あまり知らないメンバーの意外な一面を知ることが出来興味を持ってもらう機会に発展出来る。大所帯のグループなどで存在が埋もれているメンバーの救済でもあるだろうけど。これらを踏まえて教育に何とか応用できないものだろうか。

さてさて、他人に興味を持つにはどうすれば良いかを自分なりに考察してみたのだがいかがだろうか。今回noteに記したことを基盤として高校生達には他人に興味を持つ事の面白さと楽しさを少しでも伝えられたら良いなと思っている次第である。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日はここまで。Grazie‼

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?