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ほのぼの生きる  183_20230724

間に合ってます!

昨日、結婚した時の話を書いて思い出したことがあるので、書き留める。
結婚記念日が近いわけでもなんでもないが、結婚式当日の話である。

私たちは当時でいうと「結婚が遅かった」ので、割と考えも成熟しており、結婚に対してあまりこだわりがなかった。
入籍日は3月31日。私の退職日に合わせた。その方が保険や年金の切り替えがスムーズだと思ったからだ。
私はまだ実家におり、婚姻届は郵送でやりとりした。
いわゆる二人でそろって役所に行き・・・などという夢のある話は一つもないのである。

結婚してすぐには仕事をしていなかったので、私は時々近所の子どもたちと遊んでいた。
今よりも10歳以上若かったから、鬼ごっこやかくれんぼ、縄跳びなどもっと本気で遊んだ。

結婚式は日曜日。
朝、出かける準備をしているところに、玄関のチャイムが鳴った。
「うぉんのすけさーん、遊びましょ」
近所の子どもが5人ほど訪ねてきた。
「いやぁ、うぉんのすけさんね、今日は花嫁さんになる日なのよ。今からおでかけするから、今日は遊べないなぁ。ごめんね~」
まだ小学校に通ってない小さい子どもたちばかりだったので、???となりながら、帰っていった。

急いで支度をし、今度は実家に移動。
実家では、じいちゃん、ばあちゃん、義母・・・いろんな人がいそいそと準備をしていた。
はい、もうすぐ出発ですよ、となった時、家の電話が鳴った。

私が出ると・・・

「そちらは〇〇(夫のフルネーム)さまのお宅でしょうか」
うん?若い女性の声だ。

「はい、そうですが」
「私、〇〇結婚相談サービスのものです。
〇〇さまにぴったりの方を紹介させていただこうと思いまして、お電話をさせていただきました。
〇〇さまはご在宅でしょうか。」
電話口では、いろんな声が入り混じり、コールセンター並みの騒がしさである。

・・・・・

普段なら冷静に対応もできただろうが、なんでまた今日という日にかけてきた!!

私は受話器を口から遠ざけ、大きな声で夫の名前を読んだ。
「おーい、うぉんばっとくん!今、〇〇結婚相談サービスから、あなたにぴったりの人を紹介してあげるって電話がかかってきてるけど、どうするぅ?紹介してもらう?」

近くにいたばあちゃんや義母が目を丸くしていた。
夫はもちろん、事態が把握できない。

私は
「すみません。あのー非常にタイミングがいいといいますか、悪いといいますか、今日これから結婚式なんですよ。本人の。私、その相手でございます。」
「えっ?あっ・・・えっ?
これは大変失礼いたしました。」
「はい、はい、こちらこそ失礼しまーーーーーす」
と言って電話を切った。

実家にはこういうご案内サービスの電話がやたらかかってくる。
その度に、私は「あー間に合ってます!」と言って、電話を切るのだが、今回は本当に「間に合っていた」
これ(今日が結婚式だって話)本当のことなんだけど・・・相手に伝わってるかなぁ~

なーんて、どうでもいい心配をしながら、結婚式場に向かったのであった。

チャンチャン♪

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