用語集: 「クロスボーダーCBDC決済」
今回は「クロスボーダーCBDC決済」について見ていきましょう。
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「クロスボーダーCBDC決済」: 国境を越えた決済を、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を用いて行うことを指します。従来の国際送金が、複数の金融機関を経由するため時間がかかり、高コストであったのに対し、クロスボーダーCBDC決済は、中央銀行が発行するデジタル通貨を直接利用することで、より迅速かつ安価な国際送金を実現することを目指しています。
クロスボーダーCBDC決済のメリット
迅速な決済: 中間業者が不要なため、決済時間が大幅に短縮されます。
低コスト: 手数料が大幅に削減され、送金コストが低くなります。
透明性: ブロックチェーン技術を活用することで、取引履歴が透明化され、不正を防ぎやすくなります。
金融包摂: 銀行口座を持たない人々にも、CBDCを通じて金融サービスを提供し、金融包摂を促進します。
クロスボーダーCBDC決済の仕組み
送金者: 自国のCBDCを、送金先の国のCBDCに交換します。
交換: CBDCの交換は、中央銀行同士または、中央銀行と民間事業者との間で行われます。
受取: 受取人は、交換されたCBDCを受け取り、利用します。
クロスボーダーCBDC決済の課題と今後の展望
技術的な課題: 複数の国の中央銀行が発行するCBDCを相互に接続するためには、多くの技術的な課題を克服する必要があります。
法規制: CBDCの発行や利用に関する法規制の整備が求められます。
プライバシー: CBDCの利用に際して、プライバシー保護の確保が重要な課題となります。
クロスボーダーCBDC決済とmBridge計画
mBridge計画は、国際決済銀行イノベーション・センター(BISIH)が中心となり、複数の国の中央銀行が共同で進めている、クロスボーダーCBDC決済の実現を目指すプロジェクトです。mBridge計画は、クロスボーダーCBDC決済の具体的な実現に向けた取り組みの一例として挙げられます。
まとめ
クロスボーダーCBDC決済は、国際決済のあり方を大きく変える可能性を秘めています。迅速かつ安価な国際送金を実現することで、国際貿易や投資の活性化に貢献すると期待されています。しかし、技術的な課題や法規制の整備など、解決すべき課題も残されています。今後の動向に注目が集まるところです。