諜報業界用語:  「背乗り」 <- 国籍乗っ取りの専門用語

今回は「背乗り」についてコメントをさせていただきます。

こちら基本警察用語で「背乗り」もしくは「這い乗り」とも言われ、人物まるまる、なりすましということです。

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「背乗り」: 工作員や犯罪者などが、諜報活動や犯罪行為を行うために、実在する他人の身分・戸籍を乗っ取って、その人物に偽装する行為を指します。英語圏では「identity theft」または「ghosting, identity fraud」と呼ばれています。

背乗りの手法

背乗りには、主に以下の2つの手法があります。

  • 死亡または失踪した人物の戸籍を不正に取得する

    • 戸籍謄本や住民票などの公文書を偽造したり、盗んだりして取得する。

    • 戸籍法上の手続きを悪用して、死亡届や転出届を虚偽に提出する。

  • なりすまし対象の人間を拉致・殺害した上で、身分証明書などを奪ってなりすます

    • 拉致や殺害という暴力的手段を用いるため、悪質かつ危険な犯罪行為である。

背乗りの目的

背乗りの目的は様々ですが、主に以下のものが挙げられます。

  • スパイ活動や諜報活動

    • 敵対国家や組織に潜入し、情報を収集したり、工作活動を行ったりする。

  • テロ活動

    • テロを実行するための資金調達や、偽造身分証明書の取得などに利用する。

  • 組織犯罪

    • 窃盗や詐欺などの犯罪を行う際の身分隠匿や、逃亡のための手段として利用する。

背乗りの対策

背乗りは、国家安全保障や国民の安全にとって重大な脅威となる犯罪です。警察当局は、背乗りの対策として、以下のような取り組みを行っています。

  • 情報収集・分析の強化

    • 工作員や犯罪者に関する情報収集を強化し、背乗りの兆候を察知できるようにする。

  • 出入国管理の強化

    • 旅券やビザの偽造・不正使用を防ぐための対策を強化する。

  • 国民への啓発活動

    • 背乗りの手口や被害防止対策について、国民に広く周知徹底する。

背乗りの事例、氷山の一角ですが: ↓

日本においては、過去に以下のような背乗りの事件が発生しています。

  • 1977年:宇出津事件

    • 北朝鮮工作員が、拉致した被害者の身分を乗取って工作活動を行った事件。

  • 1987年:大韓航空機爆破事件

    • 北朝鮮工作員が、拉致した被害者の旅券を使用して工作活動を行い、大韓航空機を爆破するテロを実行した事件。

  • 2001年:北朝鮮工作員によるスパイ活動事件

    • 北朝鮮工作員が、日本人夫婦の身分を乗取って潜入し、スパイ活動を行っていた事件。

背乗りは、単なる犯罪ではなく、国家安全保障に関わる重大な問題です。国民一人一人が背乗りの危険性を認識し、被害に遭わないよう注意する必要があります。

ということで、今回のフィリピンの記事を読んでどう思われますか?

パラレルワールド新聞:  「フィリピンの女性市長に「中国のスパイ」疑惑 指紋で別人と判明、中国人の可能性が高く」 <- 例の件、ついにしっぽの「し」ぐらいが出てきました|武器商人秘書:オリガの資料室 (note.com)

他人事ではないのです。

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