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カレーリゾットオムライス

月曜から金曜まで毎日カレーを食べるという、アラフォーにあるまじき狂気のランチタイムを過ごした今週。


この時書いた「ドロリ感のある汁物の熱さがキープされにくい問題」については、お弁当用トートの中にハクキンカイロを同封することで解決した。我ながら実に冴えた思いつきだった。ついでに言うと、体重についてはほぼ変化がなかった。これを奇跡と呼ばずして何が奇跡か。この件についてはワカナ史において、輝かしい金色の文字によって永年保存されることだろう。


ソロキャンプで湯たんぽ代わりに愛用しているハクキンカイロ。小さくてもタフなぬくもりで頼もしいやつだし、見た目も格好かわいくて超お気に入り。これからの季節、寒がり&冷え性ボーイズアンドガールズには強くおすすめしたい!独特のオイル臭があるものの、慣れればどうということはないし、なんならあの匂いがクセになって自ら吸引しに行くようになります。


さて、そのようにして1週間カレー生活を終えた本日。冷蔵庫のカレー在庫はすべて私の胃袋におさまったものの、朝カレーをあたためた鍋の底には、ごく少量のカレールウが残っている。こいつを使って、ワカナ家秋のカレーまつりを締めくくることにした。


ということで今夜の晩ごはん、カレーリゾットオムライス。小鍋にオリーブ油を熱し、生米を洗わずに放り込んで炒める。オイルで透きとおった米が加熱されて再び白くなったところで、石づきを取ってほぐしたしめじ、あたためなおした残り物カレーを投入。これだけだと水分少なすぎて即焦げ不可避なので、水も適量入れる。あとはお米がアルデンテになるまで、焦げ付かせないように混ぜつつ煮込むだけ。リゾットって本当に簡単に作れるんで、ありがたいなー。

煮込みながら味を見て、物足りなければ台所にあるもんで適当に補正する。今回はカレー粉、おたふくソース、マジックソルト(にんにく味)で味を整え、目についたとろけるチーズも入れてみた。そうこうしているうちに米がいい感じになってくるので、仕上げに向けて水分を飛ばすべく、ちょっと火力を強める。いつもは汁気よりも歯ごたえが最優先事項、リゾット作ってる時はずっと脳内で「アル・デン・テ!アル・デン・テ!」って呪文を唱えているくらいだけれど、今回は盛り付けがしやすいよう、汁気少なめに仕上げてみました。

で、これをオムライスに進化させるわけなのですが……


リゾットをたまごに包み込むってのは、『食戟のソーマ』8巻のカレー料理対決篇にて、主人公の創真くんが作った一皿からのアイデア。各種スパイスで煮込まれたカレーリゾットをたまごで包み込むことで、スプーンを入れた審査員に「香りの爆弾」を浴びせてうんたらかんたら、みたいなエピソードだった。創真くんは当然作中にて、つやっつやのピッカピカ、会場にいた女子チームが見てるだけで淫らな顔になっちゃうオムライスを作っていたけれど、私にとっちゃそんなもん、目指す前から大惨事の未来予想図しか描けないメニューでしかない。そもそもふつうのごはんだって綺麗に包み込めた試しがないのに、いわんやリゾットなんて粘っこいもの……ねえ?

なので、今回はあらかじめお皿にリゾットを盛り付け、その上に薄めのたまごやきをかぶせることにした。邪道かもしれないけれど、でもいいの……たまごに「こんなもののために生まれたんじゃない」って顔させるくらいなら、私、喜んで邪道を征くわ……。


ということで、たまごにごく少量の塩こしょう、牛乳、マヨネーズちょっぴり入れて混ぜ合わせたものを、バター切らしてたんでたっぷりのオリーブ油にて、ふわとろを目指しつつ(目指すだけならタダ)焼いた。これをあらかじめ皿に盛り付けたリゾットの上にふんわか載せて、林家ペーパータオルで形を整え、仕上げに乾燥パセリ振ったらできあがり。


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オムライスの表面がつやぴかとは真逆の方向性に逝っているけれど、ふんわか感はキープできたと思う。なかなか上出来なルックスだ。何しろ焦げていないからな。


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付け合わせは手抜きに走りまして、セブンイレブンのタコとブロッコリーと枝豆のサラダ。なんかこれ定期的に猛烈に食べたくなる。そういう薬でも入ってんのかな。


さて、ワカナ家秋のカレーまつり、そのフィナーレを飾ることとなったリゾットオムライス。カレー味のリゾットを作るのがそもそも初めてだったのだけれど、食べてみるとホッホッホウ……!これはこれは。なかなかどうしておいしいじゃアないかっ。カレーって何度も煮返しているうちに、煮詰まってちょっと塩辛くなってしまうけれど、その塩辛さが逆にいい仕事してる。うまいこと固めのアルデンテに仕上がったごはんの一粒ずつに、しっかり味が染み込んでいておいしい!対照的に、とろりとやわらかくなったしめじの食感もうれしい。適当に追い足ししたオタフクソースの甘みも効いている。とろけるチーズは、全体にコクとまろやかさを与えると同時に、そのとろけた身体で米粒をいい具合にまとめる、という仕事までしてくれた。今夜のヒーローインタビューはチーズだな。

そして、このこってりしててほどよくしょっぱい固めのごはんに、ふわふわでとろっとしたたまごがね、もう大変よくお似合いで……。リゾットが濃いくちになるのを考慮して、たまごの味つけをほとんどしなかったのは正解だった。そのまま食べると「おいしいけど、ごはんつーか酒の肴では……?」みたいになってたリゾットを、ふんわりと包み込んでやさしい味わいへと導いてくれている。一緒に食べるととてもいいバランス!チーズでとろみがついたリゾットと、たまごの半熟部分が混ざり合っているのもうれしいし、お互いの熱で料理がなかなか冷めなかったのも、意外な発見だった。ごちそうさまでした。


しかしこのリゾオム(唐突な略称)、味わいはやさしいのだけれど、食べ応えがかなりありました……。米の量を普段のリゾット(0.5合)よりかなり減らしたのだけれど、食べ終わったら胃が大変に重たくなっててしばらく動けなかった。たまご2個分のパンチ力なのか、はたまたカレー味だからなのか。欲張って具材にベーコン入れたりしなくて本当によかった。

あと今日のたまごが我ながら理想的なふんわかだったので、焼き方をメモしておこうと思う。


・油はケチらず多めに入れ、しっかり熱くする。火加減は中強火。
・卵液を入れたらすぐに菜箸でガーッッッ!!!!!!と全体をかき回して、端っこが固まり始めたらすぐに火を限界まで弱め、たまごの底部(フライパンに接している面)がおぼろげながらまとまり始めたところで火を止めて、フライパンを濡れ布巾の上に載せる。あとは余熱でなんかいい感じになるまで待機。


引き続きオムトレがんばります。

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