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フィルムカメラは祈る2
前回のフィルム真っ黒事件から
もはや後には引けず、撮れるまではやめれないという
執念を持ってしまった私は、
次の休みで またすぐ尾道へ向かった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128580027/picture_pc_1b344513b31c65bf32085c6e3f3c2e32.png?width=800)
シャッターボタンを押してみる。
シャッター音が鳴り、
フィルムが巻かれる音がする。
カメラは動いた。
一瞬ホッとしたけれど、
現像するまでは気が抜けない。
この前とほぼ同じ道を歩いた。
気に入っていた被写体は、
また同じように撮ろうと試みて
半ば流れ作業のように撮り続けた。
撮れていますように
祈る。
カメラが壊れていないことだけを祈りながら
写真を撮った
この前は通らなかった、
海岸通りから商店街へ続く細い路地に入ってみた。
観光客が行き交う様子と、
その先には線路が見える
尾道ならではの光景。
1枚、撮っておこう…!
慎重にシャッターを切った
良い写真が撮れた気がした
やっと、全ての枚数撮り終え、
歩き疲れてクタクタではあったが、
最後にあの猫がいる窓に向かった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128581744/picture_pc_251ace0a5c648c89bb70d665cb1fc58f.png?width=800)
この前の2匹は、また一緒にお昼寝をしている
するとまさかの、他にも猫ちゃんがいたようで、
奥からひょっこり。
調子はどうや?と様子を伺ってくれているのだろうか。
可愛さに、胸がきゅっとなった。
“壊れているかもしれない”と思いながら
被写体を決めて、
“撮れていますように”と祈りながら、
カメラを持ち歩いた1日。
撮った写真はその場で確認することが出来ず、
安くないお金を払い現像しなければ
仕上がりが分からない。
なんてリスキーなカメラなのだろう。
前回ほどの楽しさは正直無かった。
だけど、
こんなかわいい姿をみれたのだから
いい休日じゃあないか。と
なんだか急に気持ちが晴ればれしてきて、
猫ちゃんは凄い、と再確認した。
猫ちゃんは、偉大だ。
よし、帰ろう。
わたしの初めてのフィルムカメラの
腕前は如何かな。
期待し過ぎないように
気をつけながらも
わくわくしながら
私は地元のカメラ屋に車を走らせた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128786375/picture_pc_7754b096b4213235842114b347dad277.png?width=800)
続く ︎☺︎
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