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フィルムカメラは祈る2




前回のフィルム真っ黒事件から
もはや後には引けず、撮れるまではやめれないという
執念を持ってしまった私は、

次の休みで またすぐ尾道へ向かった。



動作確認済み3800円





シャッターボタンを押してみる。

シャッター音が鳴り、
フィルムが巻かれる音がする。



カメラは動いた。

一瞬ホッとしたけれど、
現像するまでは気が抜けない。





この前とほぼ同じ道を歩いた。


気に入っていた被写体は、
また同じように撮ろうと試みて
半ば流れ作業のように撮り続けた。



撮れていますように


祈る。

カメラが壊れていないことだけを祈りながら
写真を撮った




この前は通らなかった、
海岸通りから商店街へ続く細い路地に入ってみた。


観光客が行き交う様子と、
その先には線路が見える


尾道ならではの光景。


1枚、撮っておこう…!

慎重にシャッターを切った


良い写真が撮れた気がした






やっと、全ての枚数撮り終え、
歩き疲れてクタクタではあったが、

最後にあの猫がいる窓に向かった。

3匹のお猫




この前の2匹は、また一緒にお昼寝をしている


するとまさかの、他にも猫ちゃんがいたようで、
奥からひょっこり。

調子はどうや?と様子を伺ってくれているのだろうか。  

可愛さに、胸がきゅっとなった。







“壊れているかもしれない”と思いながら
被写体を決めて、

“撮れていますように”と祈りながら、
カメラを持ち歩いた1日。



撮った写真はその場で確認することが出来ず、
安くないお金を払い現像しなければ
仕上がりが分からない。


なんてリスキーなカメラなのだろう。



前回ほどの楽しさは正直無かった。



だけど、
こんなかわいい姿をみれたのだから
いい休日じゃあないか。と
なんだか急に気持ちが晴ればれしてきて、

猫ちゃんは凄い、と再確認した。

猫ちゃんは、偉大だ。





よし、帰ろう。

わたしの初めてのフィルムカメラの
腕前は如何かな。


期待し過ぎないように
気をつけながらも

わくわくしながら
私は地元のカメラ屋に車を走らせた。



続く ︎☺︎

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