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日本語の特性とnote

日本語は独特な文字体系です
その表記術のせいで世界でも
特異な言語とされています。
漢字、
ひらがな、
カタカナという三種の文字に
数字まで加わり
特に漢字は文字自体に意味を持つ
という表記の特徴を持っています。

日本語はむずかしいのでなく独特

日本の文化的背景

日本語は日本文化そのものです。
歴史的な背景や文化の発展と密接に関わっています
ことばは情報の伝達や理解のための
重要な道具です。

しかし、
この日本語の特性は、
noteのような情報共有プラットフォームが
外国で展開する障壁となっています。
 

 

日本語の特性と漢字による情報伝達 


日本語における漢字は、
表意文字として意味を直接表現する力があります。
一つの漢字が多くの意味を持ち、
その組み合わせによって豊かな表現を可能にしています。
「心」という漢字は心臓や心情を表します。
現実に存在する臓器と
人間の内面であるこころ
両方とも同じ漢字が用いられています。

音読みで「シン」
訓読みで「こころ」
こころという単語は
漢字を大陸から借りる以前から
音だけが存在した
アズマことばです。

言葉の「言」という漢字は
音読みで「ゲン」これは漢音
    「ゴン」これは呉音です
訓読みで「い・う」
    「こと」
漢字の音には
呉音・漢音・唐音があります
大陸は時代とともに同じ表記文字の
音が変化しているのです。

日本伝来した時期によって
同じ文字でも音が複数に分かれることは
日本語を学ぶ外国人を混乱させます。

このような文字の特性を
日本人は無意識に使い分けています

漢字を用いなくても会話はできる

「たつ」という言葉を変換すると
「立つ、建つ、発つ・・・
様々な漢字が表示されます」

この場合は「建つ」「立つ」は誤り
そんな発言をする方を時々見かけます

「たつ」という日本語本来の意味は
水平に横たわっていたり・・・
動かないで面にせっしているモノが
垂直方向への変換など行動を起こす自動詞です。

建物という無生物が自力でたつことは
できません。
でも・・なにもなかった水平な面に
縦方向の構造物ができることは
古来のヤマト民族にとって
自動詞の「たつ」行為に等しかったのでしょう。

棒をたてるのは他力によるものですが
人間が地面に「たつ」のは自動詞
植物の芽がはえ茎が「たつ」のも自動詞
突き出た形のものが生じる「霜柱がたつ」も自動詞です

さまざまなたつは日本語で理解できる


伏せていた毛が起きる
「髪の毛がたつ」「鳥肌がたつ」
波などは「土用波がたつ」
ある立場や状況に置かれて「先頭にたつ」
役目として「教壇にたつ」
世に知れて「うわさがたつ」
商いの場として「市がたつ」
目標などが定まり「予定がたつ」
気泡が生じ「泡がたつ」
感情がたかぶり「腹がたつ」
言葉が達者な「弁がたつ」
職人の場合は「腕がたつ」
使用価値が確立し「役にたつ」
筋道がとおって「義理がたつ」
 乗り物が静から動へ変換し「電車がたつ」

カンジをもちいなくても
いいかんじに日本語は「たつ」
短い文章で深い意味を伝えることは
漢字のチカラ・・・
表意文字のチカラだと・・・
「日本語をないがしろにする」
そういう日本語研究者もおられますが・・・

かんじのチカラをかりなくても・・・

日本語だけで十分に表現が可能だと言うことを
忘れては「国語」はあしもとがおぼつかなくなる
揺らいでいるのも仕方がないのかもしれません。
 
日本の文化では、
言葉の裏にある感情や背景を読む
「空気を読む」能力が重要視されます。

これは表意文字の表向きの意味だけで
含意を斟酌しなければ・・・・
言外の意味は理解できません。

それゆえ外国人・・・特に同じ漢字を
使っている中国人にとって
「漢字の持つ意味を知っているゆえに」
混乱する原因となります。
日本語という言葉には
歴史的背景や文化的な脈を含んでいるので
読む人に多層的な理解力を要求します。

noteの日本人読者はそれが可能です

noteが日本で成功する一因はそこでしょう
その返す刀こそが日本以外の外国で
noteが受け入れ難いという原因です。

西洋の文化は、
情報の直接性や明確さが重視される傾向がつよく、曖昧な表現や多義的な言葉を重用するのは東洋文化の特徴です。

日本語の特性と文化的背景が
noteの成功に大きく寄与した反面
これらの要因がnoteの海外展開を難しくしています。

プラットフォームのガラパゴス化

異なる言語体系と文化を持つ国で
noteのコンセプトは
そのまま通用しないのかもしれませんが

すべてがグローバルで世界共通なら・・・
インバウンドで日本へ大量に外国人が
やって来ることはないでしょう。
グローバルからグローカルへ
noteの作者として一定の支持を集めるためには
・・・各国の言語や文化と同時に
日本の文化や言語への造詣を深くする。
その能力が求められているのかもしれません。
 

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