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夢の観光鉄道尾瀬観光線第8回前編「車両と運用」

尾瀬観光線もようやく8合目に到達する。
今回は車両のタイプや安全装置
そして運行に関する概略である。

鉄道やバス会社は公共性を帯びた

「民間企業」という重石のせいで
どの会社も青息吐息だ。

わが社の経営は順風満帆・右肩上りの増収基調
そんな鉄道・バス会社は日本国内に存在しないと思う。
大手から中小私鉄まで・・・
小生は一度もそのような話を聞いた記憶がない。

人手不足や人件費・施設維持並びに補修費の高騰など
経営が盤石でないのはJRや近鉄・東武などの大手から
小湊鉄道・いすみ鉄道・銚子電鉄などの中小まで
おしなべて艱難辛苦・七転八倒の状況である。

「経営努力の不足」や
「需要予測が不正確」

などと鉄道・バス会社を責めたり
経営責任を問うのは簡単である。

たしかに地域性や企業の質・経営資源などの差は
歴然と存在する。

鉄道やバス会社は「受益者負担」が当然で
経営努力や路線環境が限界に達し
「赤字が常態化したら廃止もやむを得ない」
それは運行各社が民間企業で営利を目的とする以上避けられない。

でも本当にそれが正しい道なのだろうか?

自宅の前の道路がある日突然
「この道路は通行車両も少なく・
利用率が低いので来年3月で廃道にします。」


もしも
国や自治体がそんな暴挙に出たら・・・

「選挙どころか自治体運営が成り立たなくなる」

おそらく

「俺たちの払っている税金の使い道を決めるのは庶民だ!」

とゲキレツな運動が起こり・・・
どんなに盤石な政党の支援を受けても・・・
多選している首長であっても落選は必至である。

ではなぜ鉄道にも公共性があるのに

世論は「赤字鉄道は廃線やむなし」と
マスコミが上げるアドバルーンに
「まんまと一杯食わされるのか?」

道路は経費が掛かっても仕方がないので
廃道路にならず・・・
鉄道はやすやすと廃線になるのか?

「それは民間経営だから」
たったそれだけの理由だからではないか?

鉄道やバス会社は
「民間企業へ委託した公共事業である」

競争原理が働いたほうが

「サービスが向上し・・・運営が柔軟になる」

その理念から民間企業が運営を託された公共事業である。

都市周辺に国民の9割以上が暮らす日本では
地方のローカル線が廃止になったところで
ほとんどの住民は

「被害者にならない」

では地方に暮らすローカル線利用者は

「マジョリティーではないから我慢する」


それで良いのだろうか?

その論法では

「地方創生は絵にかいた餅」であり
「みんなで都会の周辺に住めばよい」


そう言っているのと同じである。

「パンが無いならケーキを食えばよい」
のパンとケーキを
「地方と都会」に置き換えているだけだ。

フランスなら革命が起きるかもしれない。

日本の端っこなんてどうなってもよいと
国民の大多数は思っていないのに

結果としてなぜ

「ローカル線不要論」がまかり通るのか?

それはまがい物の自由主義と
翻訳間違いの資本主義※による
グローバルスタンダードという嘘を
まんまと信じこまされているからだ。

※英語を意訳すれば「資本制」と
 訳されるべきだと小生は思う。

鉄道やバスに頼らなければ暮らせないのは
地方も都会も同じである。

しかし地方ほど・・・
マイカー利用者が大多数であり
お年寄りや子供などの弱者が
バスやローカル線の利用者の大半である。

「弱者にやさしい」を標榜し

政権与党攻めるのであれば
本当は

「バスもローカル線も絶対に廃止させない」

と野党は主張するのが筋である。

しかし地方部で鉄道やバスを利用するのは

極めて少数派の弱者・・・票にはつながらない。

マスコミも「既成事実」のようにバスや鉄道が
右肩下がりへまっしぐらの現状に危機感を示さない。

鉄道やバスが淘汰される犯人は・・・

政権与党や野党・マスコミかもしれないが
庶民も共犯か共同正犯である。

我が家の前の道路廃止なら「許さない」のに
地方のバスや鉄道は仕方がないと
行動を起こさないのは
「確信犯」だと言われても抗弁しようがない。

もしも・・・都心や関西・中京圏で
大災害が発生し・・・

既設の鉄道路線が壊滅的な被害を受け

「復旧困難のため山手線は廃止します」

とJR東日本が宣言したらどうなるのか?

おそらくその時の政権与党どころか・・・
国会議員の大半は失職するだろう。
「災害が発生して・・・
みんな大変な時に・・・
山手線廃止だと!!!
どんなにお金がかかっても
必要な路線はすべて復旧しろ!」
とデモ隊が国会をかこみ日本国は弱体化
するだろう・・・

ほくそ笑むのは「彼等だけ」だ。


国家を安全に・健全に発展させ
「均衡ある国土保全」を達成するには

「地方にも安心して住める」

それしか方法がない。

「小型自動運転モビリティがお年寄りや子供・身体的弱者」
すべての移動需要を賄うまで
代替手段は地方公共交通機関しかない。

人が住まなくなった荒れ地がどれほど
あっという間に朽ちていくのか

福島第一原子力発電所の事故で
「立ち入り規制が現在も続いている」
地域をみれば一目瞭然である。

地方ローカル線やバス路線が廃止されても
関心を持たないことは・・・

「国土脆弱化政策に賛同します」と


委任状を官僚へ渡したのと同じ効果がある。

どうしても・・・
小生の「尾瀬観光線」は本線進行が妨げられる。

またしても前書きだけで・・・

「車両と運用」の要諦は

時刻表から時刻予測表への転換である。

そして尾瀬観光線では基本料金は定めるが
実質的な料金は
可変的に変化させるということだ。

無料区間以外では

規定運行時間の枠内で
需要数をスマホなど介した
「乗車願い」によって集計し
弱者や実需利用の「通勤通学通院客等」以外は
最高額を明示したオープンプライス方式とする。

乗客が3人しかいない場合
「通勤・通学・病院受診」などの特例をのぞいて

「一定数の乗客が集まって所定料金が下がるまで1時間程度待機するか?」
どうしても少人数で目的地へ速達したいのであれば
高額の料金を負担するのか?
決めるのはあくまでも利用者とする。

観光客には様々な事情がある。

「余分に費用を払っても尾瀬へ早く着きたい」

と願う旅客の需要にも柔軟に対応したい。

車体サイズのラインナップを
小型・中型・大型と可変的に運用し
往路需要や復路旅客の「乗車願い」状況
通勤通学需要などをAIを利用して
瞬時に判断し
最低保証の便数以外は需要で決める

運行車両と運行時間を弾力的に決めるということだ
小型車を視野に入れた高頻度輸送を実現すれば

運転従事者の手配が可能で
尾瀬の旅行客収容能力の範囲内で
便数が増減できる。

「乗車願い」では

①乗車位置
②降車位置
③待機できる限界時間
④料金の決済
などの情報を収集し
料金は事前決済ではなく降車後に
所定の決済手段で実施する。

運転手は原則として料金を徴収せず
車内では基本的に現金を扱わない。
そうすれば料金箱や現金扱いの負担から
運転者を開放できる。

車両の大きさについては「バスマガジン」
興味深い記事が掲載されているので
参照されたい。

https://bestcarweb.jp/busmagazine/1040871?mode=short

スタンションガイドについては

稚拙な促成画像で申し訳ないが
車体に連結する上図のオレンジ色の部分が
「C の字型でパイプ状の把手が青色のガイドラインを架走する構造」
を想定している

ガイドは登坂道路となる「鳩待峠とその入り口」
2km弱の区間だけに設置する。
その区間は変則一方通行として
一便ごとの「タブレット交換方式」ではなく
安全距離を保った「続行運転方式」を採用する。

スタンションは谷側だけに架設し登りで
同区間を運行する場合は運転席側の
「車体右側面へ接続」
谷を下る場合は
「車体左側面へ接続」
する。

電動モーター採用のハイブリッド車両であり
電池重量を勘案すれば
「重心位置は概ね1メートル程度」と想定されるので
万が一抑速制御装置が故障しガイドが外れたり
折れたりしても車体が谷下へ転落しないようにガイドスタンションの
レール部分の高さは1.5メートル程度を想定している。

以上が全体のあらましである。

今回も前書きでオーバーランしそうになり
滑走路末端でぎりぎり停止した航空機のような
なさけない有様である。

小生が「鉄道やバスの未来」で
こころ穏やかに文章を綴れる日は・・・
いつ訪れるのだろうか?
ご存じの方があればご一報願いたい。

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