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「プロテスタント愛の教会」潜入調査レポート


当日渡された紙。メインの催しである食事会とは一切関係なかった

●はじめに

2023年2月12日の16:30ごろ私は高田馬場の明治通りの馬場口交差点を歩いていた。そのとき私は新しく始める部活の見学に向かおうと西早稲田駅へと明治通り沿いを歩いていた。そこで一人の30~40代の女性が私に声をかけてきた。
どのような用事かと聞いたところ
「外国人留学生に日本語を教えるボランティアをやってほしい」
「毎週日曜日に外国人留学生のための食事会を開催していて、無料で食事がいただける」
とのこと。そこで私は空返事をしていたら「連絡がしたいのでインスタを交換しましょう」と言われたのでそのまま交換してしまった。そこからインスタのDMで少しやりとりをすることとなった。

そのやり取りの中で判明した組織の名前が「プロテスタント愛の教会」であり、性質が「プロテスタント系の教会」かつ「韓国系のキリスト教」であった。所在地は西早稲田である。
この時点で

・街中での声掛け・勧誘
・無料の食事会、ボランティア
・韓国系のキリスト教

という大学側が注意を呼び掛けるカルト宗教団体が備える特徴に合致してしまっているので私はとても危機感を感じた。
一方で、「プロテスタント愛の教会」とインターネットで検索してもほとんどヒットせず、かつ西早稲田にある別のあやしい韓国系団体(統一教会関係)との関連は見られず、怪しいが危険だと断定できない状況であった。その上、日本語ボランティアであるならば新宿区などから助成されていたり委託されていたりしないか検索したが確認できず、真相は見てみなければわからないという状況に至った。そのため私は意を決して2月26日に実地調査に行ってみることにした。


●礼拝の聴講

毎週日曜日に開催とのことなので日曜礼拝とセットで行っているようだった。11:00からの礼拝の最初から参加してもよかったのだが、私は興味がなかったので礼拝が終わる時間ごろ(12:35)に到着するように出発した。建物は普通のアパートであり、その地下(半地下)に教会があった。
入ってみると入口に案内係がいて名札を渡されて椅子に案内された。部屋は暗転されており、礼拝はまだ終わっておらず十数分だけ聴講することとなった。この時教会が半地下にあることやマイクで牧師?が大音量で話していたこともあって非常に緊張したし「やばいのかな」と思った。言っていたことは概ねキリスト教の教義にある通りのことだろうと思ったが自分はキリスト教は全く詳しくないので何とも言えない。ただ違和感はなかった。最後に歌を歌っていたが音響がクソデカいくらいしか思ったことはなかった。(本格的なステレオスピーカーが配置されていた)
献金の時間があったが強要されることもなかったので胸をなでおろした。
部屋が明るくなるとどんな人が来ているのか確認できたが、ほとんどが中国韓国系の留学生で4人くらいの中東系と2人くらいの欧米系の留学生がいた。総勢で30人以上は来ていたと思う。
礼拝が完全に終了すると椅子を片付けて食事会の準備が始まった。礼拝の宗教色のある雰囲気とは一転して、合宿や学童のような雰囲気となった。

●食事会

だいたい13:00頃、ここで留学生との交流が行われたわけだが、私はそもそもこの教会の実態に興味があったので教会がどういう雰囲気なのか留学生にいろいろ質問したりした。すると留学生の一人が日本語でこう答えてくれた
「前半は教会だけど、後半からはただの交流会」
約一時間ほど滞在してからこの言葉は発せられたが、実際のところそのようであった。つまり、この団体は教会とは言ううものの表面的なものであり、メインの活動は外国人留学生への炊き出しと交流、ついでに日本語勉強というものなのだと私は理解した。食事会は指導的立場の人はおらず、留学生が準備を手伝ったり、留学生同士が会話したりと非常に曖昧に始まった。

どうも留学生への食事の供与が主な目的であり、それ故日本人のボランティアがいないテーブルもあった。そういうテーブルでは留学生同士が喋ることもあれば、各々スマホを見て過ごしているようだった。そのため日本語の勉強もついでといえばついでなのだろう。だから週によっては日本人ボランティアが来ず、日本語を話さない回もあるのかもしれない。とにかく小一時間滞在した私は少し安心して私が留学生個人に興味のある質問をして、会話を楽しんだ。個人的感想だがやはり留学生は異国の地まで来て勉強をしているだけあってとても賢いし面白い。

食事を終えて会話も一通りした後に帰る際、いつ帰ればいいか私がスタッフに質問したところ
「なんかここは緩いんで、帰りたい時間で出てもらえばいいですよ」
とのことだった。

●まとめ

「プロテスタント愛の教会」は怪しいが結論としては危険ではない。しかし課題点があり、
・「この慈善事業の経費はどこから出ているのか」
・「長年ボランティアをしている人が入信してしまっているケースはないか」
・「この慈善事業はキリスト教の教義的なものが行動原理となって支えているのか、それとも将来的な入信の手段として遠回りな営利行為が行動原理なのか」
これらの疑問に答え得るほど実態はわからなかった。これに関しては今後も調査できればしたいと思う。

少なくとも日本人ボランティアは留学生に日本語会話の起爆剤として投入されるだけで、別に日本人が集まらなくても成り立っていそうなので、日本人ボランティアのその場への拘束は一切ないため参加しても問題なさそうだ。
また、個人情報の提供を強いられることもその機会もなくただその場にいるいだけである。

最後にこの団体に勧誘された場合、行ってもよいか、行った方がよいかなどの疑問に答えるとすれば
「クソ暇だったら行けばいい」
である。

私が「ソッチ側」だと思われたくないので特段おすすめはしないが、現状有害性は見受けられないからである。なんというか団体自体の推進力が感じられずただの地域コミュニティというか成り行きでやっている感が強いので、参加しても問題がなさそうなのだ(私は責任は負わないが)

外国人留学生とも交流ができてそういう機会に恵まれない人は行けばいいと思うが、外国人留学生側からすると、ただ飯を食いに来ただけという感じなので非常にエキサイティングな体験が得られるわけでもなければ、しっかりと日本語のレッスンをしてあげるというわけでもなかった(週によって異なるのだろうが)

だから日曜日の昼間が本当に暇で日本語が少し話せる外国出身の人と話したい人は"勧誘されたら"行ってみたらいいとおもう(勧誘なしに自分から行くほどの価値はないと私は思う)

追記(2023.3.5)
獅子さん様よりいただいた諸助言により「行けばいい」という旨の記述を撤回し、「危険かどうかは現状断定できないが、行かない方がいい」と訂正いたします。

コメント欄の獅子さん様による諸助言とご本人様の記事を合わせてお読みになることをおすすめいたします。


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