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データ・ストーリーテリングがあなたのブランドにとってなぜ最強のマーケティングなのか?

“データは21世紀の石油である”

アントニオ・ガルシア・マルティネス

こういった表現、つまり”データがいかに重要性であるか”をここ数年、
よく目聞きします。

しかし、データそのもので、ビジネスの成果を上げることはできません。
重要なのは、そのデータを使って何をするかということです。

そこで登場するのが、「データ・ストーリーテリング」です。

データ・ストーリーテリングは、より良い意思決定、人を惹きつける
効果的なコンテンツの創造そして、コンテンツ・マーケティングにおける
あらゆる業務の改善を可能にします。

今日は、あなたのブランドがデータ・ストーリーテリングを利用して、
どのようにコンテンツ戦略を変革できるかをご紹介します。

データ・ストーリーテリングについて

単なるデータの可視化や分析レポート、
あるいは資料にある統計データのことではありません。

データ・ストーリーテリングとは、収集したデータから洞察を行い
ストーリーに仕立て上げる、一連の作業を表す用語です。

意思決定の指針として、あるいは興味深い傾向を明らかにするために、
あるいは視聴者に価値ある情報を提供するために、データを根拠とした説得力のある物語が作れるのです。

データ・ストーリーテリングに必要なものとは?

優れたデータ・ストーリーテリングは、単にいくつかのグラフを
並べるだけではありません。以下の工程すべてが必要となります。

工程:
1:  自社で収集した価値ある生データを用意する
2:  データを統合し、データから洞察を得ること
3:  洞察から得たインサイトを明確なストーリーに翻訳すること
4:  インサイトをビジュアル表現し、ストーリーを見える化して伝えること

“数字には、語るべき重要なストーリーがあります。数字に説得力を持たせるためには、あなたの力が必要なのです。” 

-データビジュアライゼーション エキスパート-

マーケターはデータ・ストーリーテリングをどう活用しているのか?

データ・ストーリーテリングは、さまざまな形で、社内外で活用することができます。

社内 活用例:
・分析業務
・マーケティングレポート
・リサーチ
・顧客調査
・プレゼンテーション

社外 活用例:
・アニュアルレポート
・インフォグラフィックス
・電子ブック
・ホワイトペーパー
・レポート

注:これは包括的なリストではなく、一般的な活用例の抜粋に過ぎません。

データ・ストーリーテリングはマーケティングにどう役立つのか?

データ・ストーリーテリングは、マーケターが独自のインサイトを見つけたり、効果的なコミュニケーションを行う上で、とても重要です。

データ・ストーリーテリングをコンテンツ戦略に取り入れることで、
以下 1) ~ 5) にあるようなメリットがあり、その結果、インパクトのある良質なコンテンツを作成することができます。

1)意味と価値を見出せる

すべてのコンテンツは脳内で、データとして解釈されますが、
価値の高いコンテンツは知識以上のもの、つまりインサイトを提供します。

インサイトは、意思決定や行動を促すものであり、最も意味あるものです。

様々なデータが氾濫している情報社会で、データ・ストーリーテリングは点と点を結びつけ、洞察を与えてくれる強力なツールです。

スプレッドシートにある、ただの数字として存在しているデータに
意味と文脈を与えることで、はっきりと理解され
人から人へ共有することができるのです。

ブランドにおいて、これは非常に有益です。
データ・ストーリーテリングは、説得力のあるストーリーを通じて
インサイトを抽出し、伝えることができるため、
マーケティング業務と顧客開拓の双方に役立つのです。


Dave Campbell の情報洗練モデル

人々は、知識を増やし、問題を解決し、世の中をよりよく動かすのに
役立つ、有益で価値のあるコンテンツを求めています。

データ・ストーリーテリングを活用しこのようなコンテンツを
提供することで、人々に真のサービスを提供することができ、
あなたは信頼できるブランドとして、認知されるのです。

ブランドにとって、データ・ストーリーテリングは、仕事や意思決定の指針となり、コンテンツ戦略全体から費用対効果向上のための最新キャンペーン策定まで、あらゆるサポートを行います。

2)最強のPRとなる

競合と差別化するためには、ユニークでオリジナルの
ストーリーアイデアが必要です。

このようなストーリーを創るには、データを活用するのが
実は最も簡単です。

特に、社内データに基づくストーリーはそうです。
独自のデータを持っていれば、他の誰にも語れないストーリーを語ることができるのです。

これらのインサイトは、これまで未解明だったトピックに光を当てたり、
興味深い切り口を紹介したり、人々や業界に有益な視点を提供したりするのに役立つのです。

データ・ストーリーテリングは情報過多となっているコンテンツの世界で、目立ちます。
出版社、メディアも優れたストーリーテリングを日々探し回っており、
スポットライトが当たる機会がそう遠くない将来もたらされるでしょう。

知名度の高い出版社、メディアに掲載された優れたコンテンツは、あなたのブランドを高め、幅広いアプローチを行い、まったく新しい人々に
あなたを知ってもらうことができるのです。

例:LinkedInは、米国のLinkedInプロフィール1億7400万人、2万以上の企業、プラットフォーム上の300万件の求人情報のデータにアクセスすることができ、米国の労働力動向について全く独自の洞察を得ることができます。毎月のワークフォースレポートを通じて、LinkedInは雇用動向に関する興味深いデータを共有し、就活生、雇用者、メディアに米国の雇用状況を詳しく理解してもらいます。このデータを共有することで、彼らは他とは異なるコンテンツを提供し、雇用に関する究極のリソースとして確立しています。

3)信憑性が生まれる

世の中にはたくさんのコンテンツがありますが、主観的で
信憑性の低いものが多く含まれています。

人々は主張の根拠となる数字を求めています。

あなたのストーリーを信頼できるデータに関連付けることができれば、
あなたのメッセージとブランドをより信頼するようになります。

4)メッセージを定着できる

ストーリーテリングとビジュアライゼーションを融合させることで、脳の論理的理解と感情的理解の両面に訴えかけ、読者に情報を効果的に定着させることができるのです。
特にデータのビジュアライゼーションは、次の3つの効果を高めてくれます。

・理解サポート 私たちの脳は、言語よりも視覚のほうが速く処理できるようにできています。データを「見る」ことができれば、より簡単に理解できます。文脈と組み合わせることで、データにインパクトを与えることができるのです。 
・記憶定着力 視覚的に処理された情報は、後で思い出しやすくなります。
・魅力 ビジュアル化されたデータは、刺激があり、魅力的なコンテンツになります。

5)汎用性がある

データストーリーから得られるインサイトは、以下のように様々な形で伝えることができます。

・年次報告書
・記事
・パンフレット
・導入事例
・インフォグラフィックス
・インタラクティブ・インフォグラフィックス
・電子書籍コンテンツ
・モーショングラフィックス
・プレゼンテーション
・レポート
・動画
・ホワイトペーパー

これらのインサイトは再利用して、新たなコンテンツに組み込むことができます。たとえば、説得力のあるデータビジュアライゼーションを記事で使用し、インフォグラフィックの一部を電子書籍で使用したりすることができます。

データストーリーはどこで閲覧ができるのか

残念ながら、データ・ストーリーテリングは重要なツールであるにもかかわらず、ほとんどの企業はその利点を十分に活用していません。これは組織がサイロ化されていることが原因です。

サイロ化とは、組織における部署や業務プロセス、システムなどが独立して存在し、全体の連携が図れない状態にあることを指します。

補足説明

多くの企業が行っているデータレポートや分析は、マーケターの手に
渡ることはほとんどありません。

たとえ機会があっても、多くのマーケターは、経験不足のため、データを通じて素晴らしいストーリーを発掘する能力が十分でないことが多いです。

その結果、膨大な量の貴重なデータが活かされず日の目を見ることがなくなります。
データ・ストーリーテリングを追求したことがないのであれば、すべてはデータの収集から始まります。幸いなことに、データを入手する方法はたくさんあります。

・内部データ

最もオリジナルで最高のストーリーは、自社の内部データから生まれます。

ブランド構築や知名度アップのためのコンテンツマーケティングに注力する場合、自社データが鍵となります。しかも、あなたの組織には、きっと次のような豊富なデータがあるはずです。

・実績分析
・顧客データ
・レポート
・アンケート調査

などです。

・外部データ

インターネットには、信頼できる組織から提供された素晴らしいデータが溢れています。人々の痛みや関心に合わせたコンテンツ・マーケティングを行うには、これらのデータはデータ・ストーリーを構築するための貴重な情報源となります。
これらのソースの例としては、以下のようなものがあります。

・政府機関
・調査会社
・業界団体/出版物

優れたデータストーリーの伝え方

データ・ストーリーテリングは、数理的バックグラウンドを持たない人に
とって外国語のように聞こえるかもしれません。

アナリストや統計学者は素晴らしい技術的スキルを持っていますが、
すべてのデータを興味深い、心揺さぶるストーリーに効果的に変換することについて力不足である場合があります。

その点、マーケターは、誰にリーチしようとしているのかを知っているので、データを、彼らが理解できる言語やストーリーに翻訳するのは、難しくはありません。
では、その正しい方法を紹介しましょう。

1)信頼できるデータを入手すること

データストーリーテリングは信頼を築けるメリットがありますが
それは確かなデータに基づいている場合に限られます。

データは簡単に操作されたり、誤って表示されたり、誤解されたりする
可能性があるため、確かな情報源を持つことが非常に重要です。

2) ストーリーを見つけること

データから一つのストーリーが分かると思うかもしれませんが、
意外とそうでもないかもしれません。
興味深い外れ値、予想外の傾向、あるいは常識を否定するデータが見つかるかもしれません。
これらはすべて、優れたデータストーリーテリングになり得ます。

3) 興味深く、魅力的で、啓発的な物語を作ること

繰り返しますが、データだけでは、良いデータストーリーは作れません。

データストーリーテリングは、人々に新しいことを教えたり、新鮮な視点を与えたり、行動を起こすきっかけを与えるなど、価値を提供して初めて効果を発揮します。

そのメッセージが伝わるかどうかは、ストーリーの伝え方によって
決まります。データストーリーをできるだけ効果的に統合し、文脈を作り読者をガイドすべきなのです。

4) 最善策に従ってデータを設計すること

データストーリーテリングを失敗に導く方法として間違った、または
設計されていないデータビジュアライゼーションを用いることです。

データビジュアライゼーションは、データをできるだけ理解しやすく
するためのものです。
そのため、最善策を知るデザイナーと協力することが重要です。

データ・ストーリーテリングに挑戦しましょう

すべてトライ&エラーから始まります。

データ・ストーリーテリングは、今後ますます普及していく中、あなたの最善のアクションはできるだけデータ・リテラシーを高め、コンテンツ・マーケティングの最善策を把握し、真のストーリーテラーになるべく学習を行うことです。
正しく進めるために、次のことを意識し取り組むとよいでしょう。

・ペルソナを作成し、データストーリーが適切かどうかを確認してください。
・インフォグラフィックスを活用しデータストーリーテリングをより深く掘り下げてください。  

外部の助けが必要な場合は、ぜひメタコラムにご相談ください。