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【究極ガイド(後編)】成功するコンテンツ戦略の作り方について

本コラムは【究極ガイド】成功するコンテンツ戦略の作り方、後編となります。

-コンテンツ戦略のつくり方

戦略を文書化するには、まとまった時間、集中力、エネルギーが
必要になりますが、決して怯まず、挫けないでください。
大きな見返りがあります。

ここで紹介するのは、どんなブランドでも成功する
コンテンツ戦略構築の基本的なステップです。

このプロセスは、3つのフェーズを経て、それぞれの段階で考慮すべき
考え方と実践的な要素の両方をカバーできるようにしています。

※このプロセスをさらに有効に進められる『コンテンツ戦略ツールキット』を、無料提供します。弊社サイトのお問い合わせページより、資料請求をお願いします。

調査フェーズ


計画を立てる前に、一旦手を止めて、一歩下がって、現在何をしているのか、なぜそうするのかを見直すことが必要です。

ステップ 1: 事業目標の確認

目的:事業目標を確認し、その目標達成に貢献するコンテンツ戦略を立てる。

コンテンツ戦略がうまくいかないのは、大抵の場合、大きな目標と整合性がとれていないことが原因です。ステップ1では、基本に立ち返り、より大きな目標である、事業目標を確認しましょう。

つまり、あなたが誰で、どこでプレーし、どのように競争し、何を達成しようとしているのか、ということです。

このような情報はすでに知っていると思われるかもしれませんが、新鮮な頭に切り替えて、改めて見直すことは常に有効です。

実施方法:
事業戦略に関連する文書をすべて見直してみる。
*事業目標は何か?
*市場でのポジションは?
*競合他社は?

重要な情報について少なくとも半年毎に一度、見直すことが重要です。
それにより、事業戦略にコンテンツ戦略を合わせ続けることが可能です。

メタコラム社からの追加アドバイス

ステップ2:コンテンツ監査

目的:現在のコンテンツ・エコシステムがどのようなものか、何が不足していて、どうすれば改善できるのかを明らかにする。

優れたコンテンツ戦略は、目的に沿い、全体が網羅されていて、まとまりがあります。
つまり、すべてのコンテンツは、特定の理由と特定の目標に関連し作成されています。

問題は、ほとんどのチームが質より量にこだわり、真のインパクトを与えることよりも、日々の締め切りを守ることに重点を置いていることです。

このビジョンの結果、コンテンツマーケティングは一貫性を欠き、バランスが悪くなり、最終的には効果がなくなってしまうのです。

これを改善するための最初のステップは、適切なコンテンツ監査によって、コンテンツを俯瞰して見ることです。

どのようなコンテンツを作成し、どのようなメッセージを発信し、何が効果的で、何が効果的でないかを調べることで、一貫した戦略を構築し、人々と本当につながるストーリーを伝えるために必要な洞察を得ることができるのです。

実施方法:
適切な監査を行うというのは、あなた(あなたの競争相手)が世に送り出しているコンテンツ全体を見直すことです。一般的に、コンテンツは5つの主要なカテゴリーに分類されます。


ステップ3:ツール・テック監査

目的:現在使用中のツール、テクノロジー、リソースの概要を把握する。

コンテンツマーケティングの運用は複雑で、多くのツールやインフラが必要になる場合があります。新しい戦略を構築する前に、既存の技術を監査することは以下にある理由から重要です。

その1: コスト削減や統合の機会が見つかるかもしれない
その2: 所有者の特定、ステータス追跡で必要なものが手に入る
その3: 今後、必要となるものが特定できる

実施方法
コンテンツの作成、配信に使用するツールをリストアップしてください。
手法は特に推奨するものはありませんが、関係者と共有できるよう見やすくすると良いでしょう。

計画フェーズ


コンテンツマーケティングのエコシステムを検証し、具体的な計画を文書化する段階です。

コンテンツ運用の「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「どのように」行うかを詳細に決定します。

これにより、リソースを可能な限り、効率的に使用するための準備が整います。この作業によって、コンテンツマーケティングがより成功しやすくなるだけでなく、制作代行事業者など、社外のコンテンツクリエイターとのコラボレーションも容易になるはずです。

“戦略の本質は、「何をしないか」を選択することにある”

Michael E. Porter, ハーバードビジネス スクール professor 著者

Competitive Strategy : Techniques for Analyzing Industries and Competitors

ステップ4:コンテンツ戦略目標の文書化

目的:測定可能な目標を定義し、チームが責任を持てるようにする。

コンテンツ戦略全体は、目標を達成するために存在します。
目標を明確にし、チーム全員がその目標を理解していることを確認する必要があります。

コピーライティング、デザイン、配信など、コンテンツに関するすべての決定は、これらの目標に影響されるために、共有は非常に重要なのです。

注意すべきは、漠然とした、また広すぎる目標設定が、弱い戦略の原因になることを知ることです。

成功するためには、測定可能な、明確な目標が必要なのです。

実施方法:
このステップでは、3つのことを文書化します。

・定義:あなたがやろうとしていることの全体像を説明します。
・目標:コンテンツ戦略の目標を明確にします。
・指標:目標を測定するための「鍵となる指標」を設定します。

この文書は、あなたの戦略全体を簡潔にまとめ、あなたが何をしようとしているのか、誰もが理解できるようにするためのものです。

また、あなたの意思決定の指針となり、あらゆる面で
チームの足並みを揃えることができます。

目標設定でOKR方式を推奨する理由
ハイレベルな目標を定量的に定義することができ、チーム全体が合意できるようになります。OKRに関する説明URLはこちら

OKRとは | 株式会社リクルート

目標は、まさにコンテンツ戦略全体の土台となるものです。
時間をかけて、正しく行いましょう。

ステップ5:ペルソナの特定

目的:聴衆が誰で、何に興味があり、どのしたらニーズに応えることができるかを理解する。

魅力的なコンテンツを作るには、「誰とつながろうとしているのか、彼らにとってコンテンツがどのように役立つのか」を知る必要があります。

*彼らは何に関心があるのか?
*何を求めているのか?
*どんな問題を解決する必要があるのか?
*何が彼らの生活を楽にするのか?

聴衆の人口統計学的/心理学的特徴を特定し、独自のペルソナに落とし込むことで、固有のニーズをよりよく理解し、彼らの心に響くコンテンツのアイデアを思いつくことができるのです。

実施方法
まず、明確で詳細なペルソナ(なるべく複数人)を作成するのが賢明です。
『コンテンツ戦略ツールキット』にある、ペルソナ作成テンプレートを活用し作成してください。

ステップ6:カスタマージャーニー作成

目的:各ステージで人々が、何を知る必要があるのかを特定し、メッセージの一貫性と効果を確認する。

カスタマージャーニーに沿って人々を動かすには、正しいメッセージを正しい場所、正しいタイミングで届ける必要があります。

そのため、カスタマージャーニーを最初から最後までマッピングすることが重要です。

コンテンツ監査が完了した時点で、おそらくメッセージングのギャップをすでに発見していることでしょう。しかし、ジャーニーを見直すことで、すべてのステージで人々が聞きたいことを伝えていることを確認することができるのです。

実施方法

『コンテンツ戦略ツールキット』にあるカスタマージャーニー・テンプレートを使用し、作成してください。

カスタマージャーニーが円滑な流れであればあるほど、より効果的なものになるはずです。

ステップ 7:測定方法の決定

目的:成功を定量的に測定するのに役立つ、主要業績評価指標(KPI)を特定する。

コンテンツ戦略は、その成功を測定する方法がなければ意味がありません。
測定がうまくいけばいくほど、テスト、調整、アプローチの
再調整が可能になります。

したがって、カスタマージャーニーの各ステージにおける
成功の指標を知ることは、非常に重要です。

実施方法:
コンテンツ戦略がどのように機能しているかをしっかりと把握したいところですが、すべての指標を追跡して測定する必要はありません。

何を測定すべきかを考えるには、OKRを参考にしてください。

主要な結果に関連する、利用可能な指標はどれですか?
これらは、目標に対して、針が動いているかどうかを
特定するのに役立つKPIです。

その他の測定基準も洞察を与えてくれますが、KPIが最も重要です。

何を測定するかが決まったら、追跡ツールが正しく設定されているかを確認してください。

メタコラム社からの追加アドバイス

ステップ8:チャネル・ミックス

目的:ペルソナにリーチするためにどのようなチャネルが有効かを確認する。

コンテンツは、適切な人々に届いて初めて効果を発揮しますが、
チャネルの選択肢が多いと、何が最も効果的なのかを知ることは困難です。そのため、明確な目標を持ち、チャネルを選定することが非常に重要です。

実施方法:
コンテンツ戦略の目標に最適なチャネル・ミックスを選択するには...
ペルソナについて考えましょう。

彼らが最も時間を費やす場所、読む出版物、使用するソーシャル・プラットフォーム、最も活動的な時間帯などについて考えてみましょう。

OKRを思い出してください。

あなたは、戦略作業全体のガイダンスとして、目的と主要な結果を設定しました。
リード獲得の一連の流れを構築することが第一の目的であれば、どのチャンネルが最適なのか?

コンテンツ形式について考えてみましょう。
コンテンツの種類によって、最適なチャネルは異なります。

ステップ9:コンテンツ・パイプライン作成

目的:コンテンツの優先順位と機会が一目でわかるようにする。

何をしようとしているのか、誰に、どのようにリーチしようとしているのかがわかったところで、いよいよ戦略を具体化するときが来ました。

しかし、具体的にどのようなコンテンツを作るかを計画する前に、OKRに基づいて、年間の主な目標、マイルストーン、イベントなどを特定し、コンテンツを構築する必要があります。
そうすることで、先の計画を立て、ニーズを予測し、リソースを配分し、より効果的に仕事をすることができます。

実施方法
覚えておいてください。
優れたコンテンツ戦略とは、指針となる十分な堅固さを持ちながら、
状況が変化したときに適応できる柔軟性を備えたものです。
年間の展望を立て、以下の重要な要素を四半期毎に分類してください。

*ビジネスマイルストーン
*製品の立ち上げ
*優先順位
*主要イベント/関連する祝日

こうすることで、今後のコンテンツを計画する際に、最大の優先事項が考慮されていることを確認でき、必要に応じて変更することができます。

ステップ10:ワークフローと管理の設定

目的:役割と責任を明確にし、チームが効率的に機能できるようにする。

大きな予算があれば、コンテンツ戦略の実行を支援する部署がたくさんあるかもしれません。
また、小規模な新興企業であれば、あなたと数人のフリーランサーで構成されるかもしれません。

しかし、チームの規模は問題ではありません。
良いコンテンツを作るには、同じ目標に向かって、一致団結し、組織化されたチームが必要なのです。
特に外部ベンダーと協働する場合は、ワークフローを理解し、誰が何を担当するのかを全員が理解する必要があります。

実行方法:
この段階では、チームに役割と責任を割り当てることで、
各自の仕事への責任感を高めると同時に、全員が効果的に協力し合えるようにすることが大切です。
コンテンツ制作の各段階で、誰がどのような役割を担うのかを明確にしましょう。
これには、社内のチームと社外パートナー(フリーランサーやコンテンツエージェンシーと協働する場合)の両方が含まれます。

当然ながら、関係者が多ければ多いほど、物事が抜け落ちる可能性が高くなります。特に、外部パートナーと一緒に仕事をしている場合はなおさらです。注意しましょう。

制作フェーズ


ここまでの段階で、目標や戦略の全体構造が明確になります。
いよいよ、この戦略を実現するための制作に入ります。

ステップ11: コンテンツ企画のブレーンストーミング

目的:目標に沿って、整理された最善のストーリーを持つコンテンツを
作成する。

ここまでのステップであなたは、目標達成に効果的な必要な情報を手に入れることができました。
このステップでは、これまでの計画に沿ったストーリー&メッセージを作成します。

実施方法:
*コンセプト・ペルソナから外れないよう、ブレインストーミングを行う
優れたコンテンツマーケティングとは、コンテンツを作ることではなく、価値を提供することです。
ペルソナに焦点を当て、教育、娯楽、インスピレーションなど、彼らが求めるものを提供しましょう。

*メッセージを明確にする
一貫したストーリーを伝えるために、主要な論点を明確にしましょう。

*キーワードを明確にする
最も重要なキーワードは何ですか?
キーワードを中心に、どのようにコンテンツを最適化しますか?

*セールス要素が出過ぎないようにする
コンテンツマーケティングと営業資料の違いを理解し、
カスタマージャーニーの適切なステージで正しいメッセージを送るようにしましょう。

-コンテンツ戦略の実践方法

おめでとうございます。
これまでの努力のおかげで、あなたは自信を持ってコンテンツ制作に取り組み、これまで以上に良い結果を出すことができます。

このコンテンツ戦略を実行に移すにあたり、より精度高く成功するための方法があります。

✔︎改善を重ねる
どんなコンテンツを作る場合でも、コピー、デザイン、インフォグラフィックスなどの構成要素の改善を重ねてください。

✔︎最適なパートナーを見つける
プロジェクトを完成させるために、仕事を外注したり、人手を増やしたりする必要があるかもしれません。
その場合は、適切なクリエイティブパートナーを見つけるために、十分な調査を行いましょう。

何よりも、コンテンツ戦略は最初から完璧である必要はありません。

結果を効果的に追跡し、データから洞察を得れば得るほど、戦略をよりよく練り直すことができます。

最初から期待したほどの成果が得られなかったとしても、さらに学び、改善し、素早く適応することで、時間の経過とともに成果を向上させることができるのです。

あなたのブランドの目標は、時間とともに変化し、コンテンツ戦略もそれに応じて進化していきます。
四半期に一度、または重要な出来事や変化があったときに、戦略を見直すことをお勧めします。

もちろん、誰でも行き詰まることがあるのは承知しています。

もし、あなたが一人でコンテンツ戦略に取り組むリソースがないのであれば、メタコラムが、あなたのブランドにまつわるストーリーを深く掘り下げ、最も興味深いストーリーを発見し、それをスマートなコンテンツ戦略として機能させる手助けを喜んでさせて頂きます。