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ゲームVS勉強 じゃないんです

ゲームばかりして勉強をしなくて困っています。

こんな相談をよく受ける。

ゲームをするから勉強をしない。
勉強をしないから困る。

1つめの文章
ゲームと勉強はそもそもが相反関係にはない。
いや、確かに物理的に時間がとられるのは分かる。
そして、ゲームがしたくって仕方ないから
勉強への意欲が下がる。というのも分かる。

でも、この先、きっとゲームとは一生付き合っていく。
ある程度、大人になれば、ゲーム自体に興味がなくなることもあるけど、
それにとって代わるものは必ず出てくる。
動画を観る、本を読む、絵を描く、スポーツ観戦に熱狂する、推しに熱中する
なんでもそう。
人の興味はなくなることはない。

いつの時代もそうで、
年齢問わず、
興味関心のあることと、
まさに今、しなければならないこととは
常に天秤にかけていくことになる。

だから、私は、勉強VSゲームという構図にしたところで、
そしてその勝負にどうにかこうにか勉強を勝たせる戦いを
子どもにさせたところで、
(というより、親がすることで)
親の目が離れる時期がやってきて、
また、興味関心のあることVSしなければならないこと
とは向き合わないといけない。

私が思うに、その戦いに目を向けさせて、
「今度、成績が下がったらゲーム没収するからね」
的に、勉強を罰的に見せるやり方はあまり好きではない。
逆も然りで、成績が上がったらご褒美にゲーム買ってあげる
的なものも好きではない。
この見せ方をしている時点で、勉強というものが
苦痛を伴うようなものと位置付けてしまっている。

じゃあ、勉強を頑張れば、
欲しいものが手に入るし、
勉強を頑張らないとやりたいことができない。
そういう位置づけに勉強を持ってくるのは
本来の勉強の意味とは違ってくる。


少し観点を変えます。

勉強はあくまで本人の責任のもとに行われるもので、
ということを早い段階で思わせるようにしておいた方がいい。

例えば、先日も同じようなケースで相談を受けた。
ゲームに夢中らしい。そのせいで、塾の宿題より先に
ゲームをしてしまって、宿題が終わらないといって、
塾の前日に泣きながら、親と子で喧嘩をしながら、
結局、終わらずに、しまいには、
「宿題が終わらないから、塾に行きたくない」
とごねる始末。
ごねにごねた挙句、欠席するということになった。

その後で行った懇談会の場で上記のような顛末を聞いた。
そしてゲームばかりして困っているとのことだった。

まずは質問を一つした。
「普段は大体何時頃に寝るようにしてますか?」
「だいたい、10時から11時くらいです。」
「宿題が終わらないと言って、結局何時まで付き合ったんですか?」
「その日は、たぶん1時くらいまでかかったと思います。」

私は思うに、まずはゲームを先にするか宿題を先にするかは問題ではない。
夜が無限にあるように見せていることが問題だ。
つまり、この先もきっと同じような壁にぶち当たることになると思うが、
一日は24時間しかない。
そのうち家に帰ってから活動できる時間も限りがある。
でも、このケースの場合、勉強>睡眠
という選択をさせてしまっているから、問題が起こる。
勉強の敵をゲームとしているが、
勉強もゲームも夜10時以降はしてはいけない。
というルールにしてしまう方がよい。

宿題が終わらない問題を家族で抱え込む必要はない。
そんなものは、本人に投げちゃえばいい。
でも、親の務めとして、あなたの健康を第一に考えているから、
それだけは絶対に親として譲らないから!
という覚悟を見せればいい。
勉強をしないから、ゲームを奪うのではなくて、
あなたの健康・命を守るためにゲームを奪う。
そういう構図にする。

ただし、宿題が終わらないことを理由に塾に行かないというのは
理屈が通らない。
それは、塾に行って叱られるなりなんなりしなさい。
といって、引きずってでも塾に連れてくればいい。

一日に使える時間は限りがある。
だから、上手に使わないといけないことを身をもって知る
いい機会ととらえてその問題を本人に体験させて
あとは本人に考えさせる。
でもまだ子どもだから、そういうことがあった後で、
塾でそこそこばつが悪い思いをしながら過ごした後で、
かえってきて
「どうしたら宿題を終わらせられたのか考えよう。」
と言って、一緒に考えてあげましょう。

ここで、ようやく冒頭の2つ目の文章。
勉強しないから困っているんです。

困るのは親ではなくて、本人。

という図式を早く作っちゃいましょう。

上記のような痛い思いでもさせてあげれば、
何らかのことを考えるようになるでしょう。
いつまでも子どもが甘えて、それに一緒になって親が
付き合う必要はない。

勉強はあなたのものなんだから、
あなたが何とかしなさい!

くらいのスタンスがちょうどいい。

でも困ったことがあったら、
いつでも相談には乗るからね。

くらいのスタンスがちょうどいい。

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