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Mafaldine con sarde(鰯のマファルディーネ)

野生のフェンネルとサフランの香り

鰯のパスタは、シチリア州パレルモの代表的な伝統料理。

野生のフェンネルとサフランのスパイシーな香り、レーズンの優しい甘み、松の実の香ばしさ、そこにほろほろと崩れるほどに柔らかい鰯が
組み合わさった、どこかアラブを思わせる一皿だ。

ある言い伝えによると、シチリアに上陸した軍隊の食事を作ることになったアラブ人料理人が、手元にあった食材と、野生に生えていた野生のフェンネルを使って、乏しいながらも満足できる一品に仕立てたという。

野生のフェンネルはとても硬く、かなり時間をかけてゆでなければならないが、水煮缶詰が輸入されているので、それを利用すれば手間が省け、気軽に作ることができる。

縁が波立ったな画面の魔ファルディーネ(マファルデともいう)は、
乾燥パスタが機械によって大量に作られるようになった時代に登場した、
比較的新しいパスタ。

マファルデという名前は、1902年に生まれた
イタリア国王ヴィットリオ・エマヌエーレ3世の王女マファルダにちなみ
(マファルデはマファルダの複数形)、
王女が来ていたドレスのフリルをイメージして作られてたとされている。

別名、レジネッテ(小さな女王)。

また、カラブリアではラザーニェ・リッチェ(縮れたラザーニャ)、シチリアではリッチ・ディ・ドンナ(女性の巻き毛)と、この長麺を呼ぶこともある。

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