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11 能登半島地震 ボランティア報告 穴水町 令和6年6月15日


6月15日に穴水町の災害ボランティアに行ってまいりました。

穴水町は珠洲市や輪島市へボランティアに向かう時に通過はしてましたが、幹線道路沿いの建物を眺める程度で、町の中心部の被害がどの程度あるのか認識はできておりませんでした。
発災から半年近く過ぎて、ようやく穴水町に入りました。ボランティアセンターに8:30現地集合となっております。私は軽トラック持ち込みで穴水町に向かう事にしました。

この日のボランティア予約をしたものの、天気予報は真夏日予測で全国的に熱中症が警戒されています。水や冷房へのアクセスが厳しい所での作業で、自己完結が前提のボランティアが熱中症で倒れ被災地に迷惑をかけてはなりません。私は濡れタオルや電解質の飲料などを準備していましたが、夫はそれだけでは心配だと氷いっぱい入れた魔法瓶のお茶や扇風機付きのベストを貸してくれました。

交通量は増えた感じがある


穴水町は富山市の自宅から2時間10分ほどで到着すると予想。朝6時ごろ出発し、途中休憩なしで向かいました。以前と比べて交通量も増えてきた感があります。トラックは石川県外のナンバーもチラホラと見受けられます。穴水町の市街地に入ると倒壊した家が目立つようになりました。しかし仮設住宅もあちこちに建設されているのが目につきます。予定通り8時10分に到着。

穴水町災害ボランティアセンター


穴水町のボランティアセンターは駅前のさわやか交流館プルートにありました。建物の中には関取の遠藤の応援横断幕や大型凧が飾られています。遠藤は穴水町出身力士だったのですね。

遠藤の横断幕


早速当日の登録を済ませ、トラックを持ち込んだ事を伝えます。
8時30分からマッチングが始まりました。私は6人のチームで2台の軽トラックと1台のノアで移動する事に。私以外は全員男性で、リーダーも男性。私の乗ってきたトラックを見たメンバーはボランティアの道具が種々掛けてあるのを見て感心しているようでした。回った市町村も回数も私が一番多いようでした。
すると何故か出発の段になると他の2台の車は私の軽トラックの後ろにつき、必然的に私が先導する事に。助手席には静岡県から1週間能登のボランティアに来ている男性が座り、バディとなりました。

1軒目の家は災害廃棄物の搬出と家具の倉庫への移動が依頼内容でした。家を解体する事前準備のためのようです。この家の作業の1時間半後に2軒目の災害廃棄物の搬出を予定しています。

リーダー達は1軒目の家の中に入って家具運びを始めましたので、私と静岡の男性はそれとは別に玄関にある災害廃棄物を軽トラックに積みました。コンビよくすぐに全ての廃棄物を載せる事ができたので、リーダー達に家具の移動を任せて先に集積場に向かいました。

集積場


集積場に捨てた後、2軒目に向かいます。玄関の隣に沢山の廃棄物がありましたが、それも二人で上手く全て軽トラックに積む事ができました。静岡の男性は南京結びに手慣れており、私の出る幕はありません。この廃棄物もすぐに集積場に運び終え、11時にセンターに戻りました。

リーダー達もセンターに戻っていたので合流。お互い午前の予定が早く終わったので追加でもう1軒の仕事を受ける事に。打ち合わせ中、他の現場から急遽応援要請があり、私と静岡の男性はまたもや別行動で倉庫の片付けに向かう事に。一方リーダー達は崩れた土蔵の壁の片付けに向かいました。

現場に向かうと、大きな倉庫の沢山の廃棄物を数台の軽トラックが入れ替わり立ち替わり運び出しており、私たちもそのうちの一台となり、立ち働きます。錆びたトタン、棚や椅子やマットなど様々な物を積み、2往復したところで終了。

企業提供のドリア


センターに戻るとちょうど12時。昼休憩をとります。センターは冷房が効き、冷たいおしぼりを渡され、生き返る心地です。

シーフードドリアをいただきました


企業からボランティアに無償提供されたドリアを電子レンジで温めてありがたくいただきました。


スコップ、一輪車、箕を運ぶ

30分ほど休憩した後、リーダー達が行っている土蔵が崩れた現場に向かいます。軽トラックに私達2人分のスコップと一輪車と箕を乗せました。現場は土蔵が2棟並んでおり、壁が剥がれ落ち、真下の溝が埋まっていました。

泥上げ

その土を掘り出すのに狭いスペースで一列に並び、土を一輪車に入れます。壁土には木材や瓦が混じっているので取り除き分別して箕に入れます。一輪車がいっぱいになったら30m離れた畑に捨てます。これを繰り返して溝に雨水が流れるようにしなくてはなりません。


泥は畑に捨てました


何度も休憩を取りながら土を掘ります。暑さの中、夫から借りた扇風機付きのベストが威力を発揮して首元が涼しい。2時半までに、土蔵1棟分の幅の溝の底が見えるようになりました。しかし、3時にはセンターに戻らなくてはならないので、もう1棟分は明日以降のボランティアにお願いしてくださいと私達は去りました。

「完」と書かれた完了したニーズを見ると満足感があふれます


3時にセンターに到着。土で汚れたスコップや一輪車や箕を洗い流して綺麗に片付けます。冷たいおしぼりと冷房で体を冷やして休憩。

新潟からの団体


新潟からの団体はマイクロバスで帰って行きました。私も今日のボランティア活動を終え、皆さんと別れました。

さて、穴水にいち早く復興したという洋菓子店で買い物をし、近くの温泉に入り、道すがら夕飯のおかずとして能登の農水産物を買い物しながら帰宅しようと計画を立てました。

お菓子工房Hanon


センターのすぐ近く、歩いていける距離にお菓子工房Hanonがありました。定休日は日曜日と水曜日。幸い今日は土曜日で営業していました。私は泥々の作業着を着たまんま胸にボランティア識別名札を貼り付けて入店してしまい、「ボランティアさんですか!ありがとうございます!ご苦労さまでした!」と声をかけられました。(しまったwww、入浴して着替えてからくれば良かったwww)思わずモジモジと私はうまく返事が出来ず、明日は父の日なので父の日用のクッキー詰め合わせを買い、そそくさと店を後にしました。

父の日クッキー


泥々の体をさっぱりしたく、温泉が復活した「のとふれあい文化センター」へ向かいます。

のとふれあい文化センター


10分程度で到着。建物と駐車場の間は液状化のせいか凸凹しています。ここに風呂があるのか?営業しているのかどうか?外側からは分からなかったのですが、太鼓を片付けている集団(今日は演奏があったのでしょうか?)やチラホラ着替えの入ってそうな袋を下げた人達が建物に向かっているので、ここで間違いないだろうと私も建物に入りました。

温泉のみ先行して復活


大人500円で入浴できます。女風呂はカラン10個。広々とした湯舟。おかげさまでスッキリサッパリしました。
ここにも遠藤のパネルがありました。

遠藤のパネル


建物外にはウレタン製インスタントハウスが2棟建っていました。近くで見るのは初めてです。事務所として使われているのでしょうか?

ウレタン・インスタントハウス


さて、今晩の夕飯を買いながら富山に帰ります。
七尾市のどんたくまで南下。スーパーならば能登の農水産物を売っているに違いありません。能登産の魚や野菜を購入。

どんたく
能登産の野菜


さらに南下して氷見の焼肉たなかで美味しいメンチカツを購入。これは家族全員大好きです。

氷見の焼肉たなか


ボランティア活動して経済をまわす。目的を果たして7時過ぎに無事帰宅しました。

報告を終わります。

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