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13 能登半島地震 ボランティア報告 七尾市 令和6年7月6日

最近の暑さは異常ですぐに35度とかに気温が上昇する。国内の地域によっては40度とは…。
7月に入って能登半島も地元も国内の自分が関連するグループでもイベント目白押しで、関心のある事ばかりだけれども選択していかなければ。

半年間能登半島をボランティアしながらぐるりと回って、やはり奥能登の状況は困難さが際立っているから、足をなるべく多く運んで関わりたい気持ちがある。しかし、この暑さ!
人一倍熱中症になりやすい自分が無理して倒れたら、かえって現地の迷惑になるのではないか…。そんなことを思いながら近場のボランティアを探ることにする。

自分の住む県もボランティア登録しているが案内が遅い。
先に七尾市で活動しているNPOに活動の予約をする。社会福祉協議会主催のボランティアだと1週間くらい前には予約がいっぱいになってしまうが、NPOの場合は3日前でも受け入れていただいた。
また、夫はこのNPOのメンバーと交流を深めており、私にも参加をすすめることも動機のひとつでもありました。

ここは宿泊もできますが、今晩と明日と私の住む地域の行事があるため、今日は日帰りの計画です。

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この拠点はこのNPO活動に対する市民の賛同者が事務所を貸しているということでした。私は以前4月7日にこのNPOに参加していますが、その時と名称もメンバーも変わっていました。

NPOの拠点までは自宅から1時間強でつきます。6時半に家を出て、途中コンビニで昼食のお弁当を買い、ガソリンを満タンにして、軽トラックを駆ります。

8時半からミーティング。今日は土曜日のせいか参加者は多く約20名。

拠点の事務所内で各チームで打合せ

朝、昼、夕と3回ミーティングがあるらしく、まず朝のミーティングで午前中の計画発表、昼は午後からの計画、夕は一日の振り返りと明日に持ち越した活動の伝達をするようでした。

20名の参加者は午前中は4つくらいのチームに分かれて活動を開始。軽トラックや車に分乗して、私は家具の運び出す4人のチームになりました。男性3人と女性は私が1人。10分ほど移動して到着。

目的のお宅の入り口に荷物を軽トラックに乗せやすいようバックで駐車している間に、リーダーであるNPOの人は近所の女性たちの「うちの家にも捨てたい家具がある」とか「崩れた壁があって廃棄したい」などの相談を受け、そちらの様子を見に行ってしまいました。

リーダーが戻って来るのをしばらく待っていても一向に戻って来ないのと、先約のお宅の男性が待っておられる様でしたので、リーダーの元に行き、先約の家の片づけを始める旨伝えました。

さて、このお宅の2階の畳を8枚廃棄したいということでしたが、畳を上げるところからはじまります。バールが見当たらなかったので、つるはしで最初の1枚目をめくり、その後は素手でめくることができました。しかし家具が畳の上に乗っているままでしたので、お宅の男性と一緒に家具をずらしながら畳を上げていきます。チームの二人の男性は私があげた畳を一枚ずつ階段をつたって降ろしていきました。

男性はこの家の息子さんで、近所に住んでおられるようですが、高齢のお母さんの家の片づけに来ているようでした。

このほか壊したベッドを軽トラに乗せたところで、先ほどリーダーが入って行った向かいの家の玄関にいろいろな家具や廃棄物が置かれているのが目に入りました。
そこで向かいの家に軽トラを方向転換。2軒分の廃棄物を載せ、最後にベッドのマットレスを一番上に蓋のように荷崩れ防止で載せ、ロープで固定。全て載せきらなかったのでひとまず集積所へ。


集積所で仕分けしながら下ろしていく

また2軒目のお家に戻るとまだまだ廃棄物があるため軽トラックに載せます。


崩れた土壁の土嚢もプラス

ここで昼休憩となり、荷物を積んだまま拠点に戻ります。


昼休み

一部の人は新しく開店したお店で外食。私はコンビニのおにぎりと、拠点で作ったおかずを少しいただきました。
昼食を済ませた後は各自自由に体を休めます。のびのびと休憩ができるのは助かります。

昼のミーティング時間までに全員集合し、再び午後からの活動の段取り説明がありました。チームも組み換えられて、私は軽トラックの廃棄物を集積場に持っていったら、3軒目の家の崩れた壁の瓦礫を運ぶ担当です。


集積場で持ち込めなかった廃棄物はまた明日に持ち越し

午前中の2軒目の廃棄物が種々雑多で集積場での仕分けがうまく行かず荷台に廃棄物が残ったので、初めから並びなおして不本意ながら集積場を2周する羽目に。時間をロスし遅れて3軒目に向かい、そのあと2時45分に集積場に行くが、今度は被災者さんから受け取った書類に不備があり、廃棄できず。そして集積場は3時で閉まるため、タイムアウト。

仕方なく廃棄物を乗せたまま拠点に戻り、他の軽トラックに乗せ換えて、明日活動予定のボランティアさんに仕事を託しました。

16時すぎに全員戻って来て、16時半に夕方のミーティング。一日の振り返りで今日の活動報告をします。
私も1軒目2軒目の完了、3軒目の書類の不備で明日に持ち越した件を報告。
他ボランティアさんのお話で「被災されたお家の方が、離れに建てたお茶室が傾いているけれど、壊したくないお母さまと壊すことを勧めるお子さんとの間で話を聞く。お母さまが悩んでうつむいていらした」という報告がありました。
私もそのお茶室を外から眺めましたが、日本庭園風の整えられた庭に素敵な茶室が広い格子の門構えから眺めることができ、お茶の先生をされていてご近所のサロンのように使っていたのではないかと想像されました。きっとお母さまのかけがえのない場所だったのでしょう。しかし傾いて扉や壁が崩れています。再びお母さまが再起できることを祈るばかりです。

このようなニーズにまつわるお話や被災された方に寄り添ったやりとりはNPOの方たちは丁寧にされていました。
私はこれまで社会福祉協議会の主催する活動を中心にしていたので、被災された方の要望を直接聞くことは少なく、ペーパーに書かれた指示書に従って、機械的に効率よくどんどんトラックに廃棄物を乗せていき、集積場に持っていくを繰り返していました。そこは効率重視で、廃棄物といえども被災された方が泣く泣く捨てる決断をした大切な物ということを忘れがちでした。

もう少し丁寧に物を扱う事と、依頼された方とももっとコミュニケーションをとりながら進めていこうと反省しました。

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近場のお風呂情報

さて、いつもでしたら活動終了した後は、温泉に入ったり観光をしながら帰るところですが…悩みます。拠点のシャワーを借ります。

七尾市のお祭りがあり、ボランティアに参加していた七尾市在住の方が、「一緒にお祭りに参加しませんか?観客としても良いし、お祭りに参加されてもいいですよ」と勧誘。
非常に魅力的な提案。被災地のお祭りをともに盛り上げることが復興につながる。それはあばれ祭りで私がしたかったことなのです。

しかし、この日の夜は私の地元でも行事があり、少子化に悩む私の町でも今夜の行事は大切にしていきたいと思っているので帰る判断をしました。
七尾のお祭りの参加はお断りして、夕飯だけご相伴にあずかり、帰途につきました。


拠点での夕飯はカレーライスでした

もしこの記事を読んで参加してみたいと思われたら以下のInstagramをのぞいて見てください。


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